簿記2級は独学でも合格可能?合格に向けた勉強方法のコツは?

簿記2級は独学でも合格可能?合格に向けた勉強方法のコツは?

日商簿記検定は、主に1級から3級まで分かれています。ここでは、難易度の高い簿記2級試験を独学で合格できるかどうかという疑問にお答えするとともに、2021年に変更された日商簿記試験の方法・時間に関する情報をお伝えします。

目次

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簿記2級は独学で合格できる?

簿記2級は独学で合格できる?

簿記2級は決して低いハードルではありません。
先述したように、中規模企業の財務諸表を読みこなすレベルのスキルが問われると同時に、工業簿記という新たな分野が加わるためです。

とはいえ、効率的な勉強と努力によっては、独力での簿記2級試験合格は夢ではありません
次に、簿記2級の合格基準と難易度について解説します。

簿記2級の合格基準と難易度

簿記2級の合格基準は、検定試験で7割以上得点することです。
簿記2級取得自体が難関ですが、簿記2級試験問題の難易度は年ごとに異なることで知られています。
しかし、合格基準となる正解率70%は変わりません。

合格率は過去10年ほどで20%前後を推移しており、単純計算すると5人受験したうち1人しか合格できない狭き門となっています。
簿記2級は高校生が受験するレベルとうたわれてはいるものの、計算量が膨大で、時々かなり高度な出題も見られるため、実質的な難易度は目安よりもかなり高いと言えるでしょう。

関連記事日商簿記2級の問題傾向は?試験のレベルや勉強方法を徹底解説

簿記1級はかなりの難関

簿記1級は、国家資格への登竜門と言われることがある試験で、合格すると税理士試験の受験資格が得られます
2級の知識に加えて、理論的な裏付けができるスキルを求められるうえ、会計学も範囲に入ってきます。

経営分析や経営管理など、経営のエキスパートを目指す人たちが合格を目指して勉強に取り組んでいます。
大規模株式会社をイメージしており、商業簿記や会計学の分野ではキャッシュフローや連結会計など大企業における会計処理を学習します。

工業簿記や原価計算においては、2級で学んだ内容をさらに深く掘り下げ、厳密な原価計算や管理会計を学びます。

1級試験の合格率はほとんどの回で10%以下であり、価値が高いことがうかがえます。
合格することで、資格手当を得られる企業もあるほか、昇進につながる可能性もあります。
1級試験の合格を独学で目指すのは、不可能ではありません。

しかし、勉強期間が長期間にわたることでモチベーションの維持が難しいと感じたり、わからない問題の解決方法に困ったりすることも多いでしょう。

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独学で簿記を勉強することで感じるメリット・デメリットとは

独学で簿記を勉強することで感じるメリット・デメリットとは

時間や金銭的な理由で、独学で簿記を勉強している人も大勢います。
独学のメリット・デメリットは、どのような点があるのでしょうか。

メリット

独学最大のメリットは、費用をかけずに勉強ができる点です。
参考書の購入代や受験料などがかかる程度で、他の費用はほとんどかかりません。

また、自分のペースで勉強を進めることができます。
まとまった時間が取りにくい場合でも、通勤や通学途中、家事の合間などで勉強すると、合計勉強時間は大きな時間となります。

デメリット

独学での勉強では、知識を丸暗記することに重点を置いてしまい、理解しているかどうかを確認する手段がありません。
間違った理解をしていても、気づくことができないのです。

理解せずに合格できたとしても、その後資格を生かすのが難しくなってしまうでしょう。
特に2級では、工業簿記の分野が含まれるため、商業簿記の知識を理解していないと先に進めなくなってしまいます。
簿記の理論を理解し、応用力を身に付けることを心がけましょう。

さらに、先ほどご紹介したように、モチベーションを保つことが困難となり、勉強の途中で挫折してしまうことや、学習効率が悪くなるなどのデメリットもあげられます。

通信教育は効率良く簿記試験合格を狙える

通信教育は、自分の空き時間を使って勉強できるうえ、参考書や映像講義を使うことで正しい知識を身に付けられるカリキュラムが整っています。

わからない点はすぐに質問できるので、間違ったまま放置することもありません。
学校へ通うよりも、費用を抑えた勉強ができますので、効率良く合格を目指せます。

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簿記2級を独学で合格するためのコツとは

簿記2級を独学で合格するためのコツとは

さまざまな事情で、簿記2級を独学で勉強して合格を目指す場合には、次のことに心がけると良いでしょう。

商業簿記と工業簿記のバランスを取りながら勉強する

これまでご紹介したように、簿記2級試験は商業簿記と工業簿記(原価計算を含む)の分野からそれぞれ出題されます。
第1問から第3問まで商業簿記から第4問と第5問は工業簿記からの出題で、両方を合計して7割以上の正解で合格となります。

独学で勉強をしていると、両方の勉強時間のバランスが崩れて、どちらかに偏るケースが見られます。
比較的取り組みやすい商業簿記の勉強に時間をかけてしまい、工業簿記の勉強が不十分なままで試験当日を迎えることのないよう、上手にバランスを取って勉強しましょう。

3級試験の復習も同時に行うと効果的

簿記2級と3級は、どちらも商業簿記が出題範囲に含まれています。
2級の商業簿記の部分がわからなくなってしまったら、一度3級に戻って復習をするのも効果的です。
特に、3級に合格してから時間が経っている方は、基本的事項の復習として3級の学習内容を振り返ってみましょう。

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使い慣れた電卓を用意する

簿記検定の会場には、そろばんや電卓を持ち込むことができます。
ただ、電卓は四則演算の計算機能のみが使用を許可されています。
スマホの計算機能を使うことや、関数・売価計算・原価計算ができる電卓は、検定中は使用できません。

基本的な計算機能があれば十分なため、高価な電卓は不要であり、普段から使い慣れているものがいちばん合っています。
検定中は時間との闘いですので、電卓の使い方で時間のロスを起こすことは避けたいものです。

右利きの人であれば、右手で解答を記入し、左手で電卓を打てるようになると、スムーズに解答できます。
左利きの人はこの反対となります。

参考書の発行元は1つに絞った方が確実

参考書は、発行元によって書かれている内容が少しずつ異なります
知識を深めようと、何冊も参考書や問題集に手を出してしまうと、かえって混乱を招いてしまいます。

良く出る問題は、たいていの参考書に掲載されていますので、1冊に絞ったうえで何度も繰り返し問題を解いて理解を深めていきましょう。

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【重要】2021年から日商簿記の試験方法と試験時間が変更

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簿記2級の試験の変更点

日本商工会議所(日商)では、新型コロナウイルス感染拡大を受け、感染症流行下でも簿記試験の受験者が安心して試験を受けられるよう、「試験時間」や「試験方法」を変更しました。

試験時間が短くなったり、従来の紙試験にCBT試験というネット試験が加わったりするなど大きな変更もあります

ネット試験は感染症や災害によって簿記検定を志す人が受験機会を失わないために導入された新制度ですが、資格取得の迅速化の一助ともなっています。
簿記2級をネット試験で受けると、受験後すぐに合否判定してもらうことができ、その場でQRコードを読み込み、合格証明書を手にすることが可能です。

参考簿記検定試験からの変更点について | 商工会議所の検定試験

簿記2級の試験内容

試験時間・方法の変更に合わせて、出題範囲にも変更がありました。設問数は変わりはなく、大問5問が設定されているのはこれまで通りです。

第1問では商業簿記の仕訳5問が出題され、第2問では、現金預金、固定資産、有価証券、連結会計といった特定分野の個別問題が出題されます。そして、第3問では決算整理絡みの総合問題が出題範囲となります。

第4問では、工業簿記の仕訳問題、勘定記入や計算、製造原価報告書の作成などが出題される傾向にあります。最後の第5問で工業簿記の直接原価計算など各種原価計算が出題されるという流れとなっています。
なお、簿記2級試験の出題区分表は、日商のホームページからダウンロードすることが可能です。

簿記2級の配点

簿記2級試験の配点は、大問3までは各20点の配点、大問4が28点、大問5が12点となっています。
第1問の仕訳問題は基本的な問題でありながら1問に4点も配点されているため、取りこぼさないでおきたいところです。

計算問題は数が多いので、うっかりミスのないよう備えておく必要があります。

関連記事簿記1級・2級・3級の試験日・申し込みの流れを解説
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簿記2級試験当日の心構えは

簿記2級試験当日の心構えは

合格に向けて勉強を重ね、いざ試験当日を迎えたとき、誰しも緊張するでしょう。
実力を存分に発揮するために、どのような心構えをもつと良いのでしょうか。

わからない問題はひとまず飛ばす

試験問題の中で、わからない問題があったら、ひとまず飛ばして別の問題に取り組みましょう。
ひとつの問題にかかりきりになってしまうと、ほかに解ける問題を解く時間がなくなってしまう恐れがあります。
この場合、後から見返してみると、すぐに解けることも多いものです。解ける問題から解答していきましょう。

時間配分に気をつける

簿記2級試験は、90分の制限時間内で解答しなくてはいけません。
先ほどの、わからない問題はいったん飛ばす点とも共通しますが、たとえば商業簿記だけで70分かかってしまうと、残りの20分で工業簿記を解くことになります。

反対も同様で、どちらかに時間配分を多く取ることはできるだけ避けるよう心がけ、均等に配分すると余裕をもって取り組めます。

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簿記を取得するにはキャリカレがおすすめ

簿記を取得するにはキャリカレがおすすめ

簿記2級を目指すなら、キャリカレの簿記3級・2級合格指導講座がおすすめです。
合格できるか不安な初心者の方や確実に合格を目指したい方に向いています。
ここでは、簿記検定合格講座の魅力をご紹介します。

90日で簿記2級の合格が可能

簿記検定合格指導講座では、90日間で簿記2級・3級の内容を習得できるカリキュラムを採用しています。
3級の学習で基本を押さえ、2級にもチャレンジできるため、2級から目指す方にもぴったりです。

テキストは図解を多く取り入れたわかりやすい内容で、初心者の方でもしっかり理解できます。
添削問題や模擬試験問題、出題範囲に絞った問題集が付属し、試験対策もばっちりの教材です。

講師への質問は何度でも無料

わからないところや不安なことは、講師に何度でも無料で質問できます。
スマホからでも質問できるため、外出先や通勤中などすき間時間でわからないことがあったときも、気軽に質問してみましょう。

講師による手厚く丁寧な添削指導

添削問題に対しては、講師から手書きの添削指導を受けられます。
自分では気づけなかった勘違いや弱点に気づくきっかけになるので、積極的に活用してみましょう。

万が一不合格だった場合は、受講料を全額返金

講座を受けたものの、試験に不合格だった場合、受講料の全額返金保証を利用できます。
条件はありますが、受講料が戻ってくるため、リスクなしで知識を身につけられるのが嬉しいポイントです。

晴れて合格した際は、次に受講する2講座目が無料になります。
簿記と組み合わせて活用したい資格講座を受けて、スキルアップを目指してみましょう。

講座の詳細は、下記のページでもご紹介しています。
ぜひ参考にして、受講を検討してみてください

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まとめ

まとめ

簿記2級は、独学でも合格を目指すことはできますが、さらに効率の良い勉強を進めるために、資格のキャリカレの通信講座で取り組んでみてはいかがでしょうか。

資格のキャリカレが提供する簿記資格講座では、独学では困難な出題傾向の把握や、簿記2級から範囲に含まれる工業簿記に向けての対策など、学習のスタートから合格までを総合的にサポートします。

最初にテキストを読んでから、映像講義を確認することで無理なく内容を理解できます。
各章ごとのCASE問題で理解度を確かめ、問題集に取り組む流れで、知識を自分のものにできるのです。

テキストには図解も載っているうえ、模擬試験もついているので、試験対策も万全に行うことができます。
ぜひ、資格のキャリカレを活用して、最短距離で合格を目指してみませんか。

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この記事の監修者

資格のキャリカレ編集部

150以上の通信教育資格講座を展開し、資格取得・実用スキルの習得はもちろん、キャリアサポートまで行う資格のキャリカレ編集部が運営するコラムです。簿記は一度取得すれば、ビジネスにも家計にも役立つ資格です。簿記検定の詳細や試験対策をはじめ、仕分け・試算表の作成方法など、簿記の魅力や最新情報をお伝えしています。

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