衛生管理者試験の過去問を有効活用しよう!第一種・第二種の過去問をご紹介

衛生管理者試験の過去問を有効活用しよう!第一種・第二種の過去問をご紹介

ここでは、衛生管理者試験の過去問の重要性や活用する方法を解説します。以前に出題された問題には、試験本番に生きる情報が多くあるので、取り組むことに損はありません。第一種・第二種それぞれの過去問・解答もご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

目次

講座バナー
講座バナー

衛生管理者試験の過去問を活用する重要性

衛生管理者試験の過去問を活用する重要性

衛生管理者試験の勉強において、過去問は非常に重要です。
参考書や問題集も大切ですが、過去問にも取り組むことによって、より合格に近づくことができます。

ここでは、衛生管理者試験の過去問を活用する重要性を4つのポイントで見ていきましょう。

・出題方法や設問などの傾向がわかる
・実践的な知識を身につけられる
・自分の実力を把握できる
・時間配分の目安がわかる

出題方法や設問などの傾向がわかる

テキストや問題集は、基礎的な知識を身につけ、知識が習得できたか確認できる問題に取り組むことができます。
しかし、テキストや問題集の内容がそのまま試験で出題されるわけではないので、準備をしていないと本番で戸惑ってしまうでしょう。

過去問は、過去に実際出題された問題なので、どのような出題方法や設問かなどの傾向がわかります。
あらかじめ傾向を知っていると、本番を意識した勉強ができ、当日もしっかり身につけた知識を発揮できるでしょう。

実践的な知識を身につけられる

基本的な用語や知識などを身につける上で、試験問題に合わせて知識を適切に使えるかが重要です。
テキストや問題集だけで勉強しようとすると、同じ形式なら答えられるものの、設問が違うと答えられない場合があります。

過去問では、実際の試験問題を通して、実践的な知識を習得できます。
問題に解答することと合わせて、解説もしっかり確認すれば、より試験に生きる学力が身につくでしょう。

自分の実力を把握できる

テキストや問題集で一通り知識を身につけた後に過去問に取り組むと、その時点の実力がわかります。
合格ラインに達していれば、十分知識や正答力が身についていると言えるでしょう。
もし、合格ラインを下回っているなら、もうひと頑張り必要です。

また、どの科目で点数を取れていないかも把握できます。
衛生管理者試験では、科目それぞれでバランスよく得点しなければならないので、苦手科目を克服することが重要です。
一度過去問を解いたら、得意不得意を確認して、苦手克服を重視した勉強の計画に立て直しましょう。

時間配分の目安がわかる

衛生管理者試験では、試験時間が定められているので、時間内にしっかり正答しなくてはなりません。
第一種衛生管理者試験、第二種衛生管理者試験の試験時間は以下の通りです。

【第一種衛生管理者試験】

試験科目 出題数(配点) 試験時間
労働衛生 有害業務に係るもの 10問(80点) 13:30~16:30
3時間
有害業務に係るもの以外のもの 7問(70点)
関係法令 有害業務に係るもの 10問(80点)
有害業務に係るもの以外のもの 7問(70点)
労働生理 10問(100点)

【特例第一種衛生管理者試験】

試験科目 出題数(配点) 試験時間
労働衛生
(有害業務に係るものに限る。)
10問(80点) 13:30~15:30
2時間
関係法令
(有害業務に係るものに限る。)
10問(80点)

【第二種衛生管理者試験】

試験科目 出題数(配点) 試験時間
労働衛生
(有害業務に係るものに限る。)
10問(100点) 13:30~16:30
3時間
関係法令
(有害業務に係るものに限る。)
10問(100点)
労働生理 10問(100点)

出典:公益財団法人安全衛生技術試験協会(受験資格|第一種衛生管理者・第二種衛生管理者)

第一種衛生管理者試験は5科目3時間、第二種衛生管理者試験は3科目3時間です。
科目ごとに試験時間が分かれていないので、バランスよく時間を確保して取り組めるようにしましょう。

過去問は、本番形式での練習になるので、正答率だけではなく、時間配分の計画にも役立ちます。
まずは時間制限なしでどのくらい時間がかかったか確認し、最適な時間配分を考えましょう。

関連記事衛生管理者試験の概要について|受験資格・費用・試験科目
衛生管理者試験の受験資格|実務経験・学歴・資格などポイントを解説
講座バナー
講座バナー

第一種衛生管理者試験の過去問・解答

第一種衛生管理者試験の過去問・解答

衛生管理者試験の過去問は、本年度中のものがホームページで公開されています。
ここでは、第一種衛生管理者試験の過去問・解答を科目ごとに1題ご紹介します。

【関係法令(有害業務に係るもの)】

問2 次の装置のうち、法令上、定期自主検査の実施義務が規定されているものはどれか。

  1. (1)木工用丸のこ盤を使用する屋内の作業場所に設けた局所排気装置
  2. (2)塩酸を使用する屋内の作業場所に設けた局所排気装置
  3. (3)アーク溶接を行う屋内の作業場所に設けた全体換気装置
  4. (4)フェノールを取り扱う特定化学設備
  5. (5)アンモニアを使用する屋内の作業場所に設けたプッシュプル型換気装置

解答:(4)

【関係法令(有害業務に係るもの以外のもの)】

問21 常時使用する労働者数が300人で、次の業種に属する事業場のうち、法令上、総括安全衛生管理者の選任が義務付けられていない業種はどれか。

  1. (1)通信業
  2. (2)各種商品小売業
  3. (3)旅館業
  4. (4)ゴルフ場業
  5. (5)医療業

解答:(5)

【労働衛生(有害業務に係るもの)】

問12 次の化学物質のうち、常温・常圧(25℃、1気圧)の空気中で蒸気として存在するものはどれか。ただし、蒸気とは、常温・常圧で液体又は固体の物質が蒸気圧に応じて揮発 又は昇華して気体となっているものをいうものとする。

  1. (1)塩化ビニル
  2. (2)ホルムアルデヒド
  3. (3)二硫化炭素
  4. (4)二酸化硫黄
  5. (5)アンモニア

解答:(3)

【労働衛生(有害業務に係るもの以外のもの)】

問28 労働衛生管理に用いられる統計に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

  1. (1)生体から得られたある指標が正規分布である場合、そのバラツキの程度は、平均値や最頻値によって表される。
  2. (2)集団を比較する場合、調査の対象とした項目のデータの平均値が等しくても分散が異なっていれば、異なった特徴をもつ集団であると評価される。
  3. (3)健康管理統計において、ある時点での検査における有所見者の割合を有所見率といい、このようなデータを静態データという。
  4. (4)健康診断において、対象人数、受診者数などのデータを計数データといい、身長、体重などのデータを計量データという。
  5. (5)ある事象と健康事象との間に、統計上、一方が多いと他方も多いというような相関関係が認められても、それらの間に因果関係がないこともある。

解答:(1)

【労働生理】

問35 神経系に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

  1. (1)神経系を構成する基本的な単位である神経細胞は、通常、1個の細胞体、1本の軸索及び複数の樹状突起から成り、ニューロンともいわれる。
  2. (2)体性神経は、運動及び感覚に関与し、自律神経は、呼吸、循環などに関与する。
  3. (3)大脳の皮質は、神経細胞の細胞体が集まっている灰白質で、感覚、思考などの作用を支配する中枢として機能する。
  4. (4)交感神経系と副交感神経系は、各種臓器において双方の神経線維が分布し、相反する作用を有している。
  5. (5)交感神経系は、身体の機能をより活動的に調節する働きがあり、心拍数を増加させたり、消化管の運動を高める。

解答:(5)

出典:
公益財団法人 安全衛生技術試験協会「労働安全衛生法に基づく免許試験 第一種衛生管理者 令和3年4月掲載」
公益財団法人 安全衛生技術試験協会「労働安全衛生法に基づく免許試験 第一種衛生管理者 令和3年10月掲載」

関連記事衛生管理者試験の難易度・合格率はどのくらい?合格するコツもご紹介
第一種衛生管理者試験の勉強法!必要な勉強時間やポイントを押さえ、合格を勝ち取ろう

第二種衛生管理者試験の過去問・解答

第二種衛生管理者試験の過去問・解答

第二種衛生管理者試験の過去問も、ホームページで最新のものを確認できます。
科目別の1題と以下のリンクから、試験問題をチェックしてみてください。

【関係法令】

問6 雇入れ時の安全衛生教育における次のAからDの教育事項について、法令上、金融業の事業場において省略できるものの組合せは(1)~(5)のうちどれか。

  1. A従事させる業務に関して発生するおそれのある疾病の原因及び予防に関すること。
  2. B作業開始時の点検に関すること。
  3. C整理、整頓及び清潔の保持に関すること。
  4. D作業手順に関すること。

解答:B、D

【労働衛生】

問19 厚生労働省の「情報機器作業における労働衛生管理のためのガイドライン」に関する次の記述のうち、適切でないものはどれか。

  1. (1)ディスプレイ画面上における照度は、500ルクス以下となるようにしている。
  2. (2)ディスプレイ画面の位置、前後の傾き、左右の向き等を調整してグレアを防止している。
  3. (3)ディスプレイは、おおむね30cm以内の視距離が確保できるようにし、画面の上端を眼の高さよりもやや下になるように設置している。
  4. (4)1日の情報機器作業の作業時間が4時間未満である労働者については、自覚症状を訴える者についてのみ、情報機器作業に係る定期健康診断の対象としている。
  5. (5)情報機器作業に係る定期健康診断を、1年以内ごとに1回、定期に実施している。

解答:(3)

【労働生理】

問21 神経系に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

  1. (1)神経系を構成する基本的な単位である神経細胞は、通常、1個の細胞体、1本の軸索及び複数の樹状突起から成り、ニューロンともいわれる。
  2. (2)体性神経は、運動及び感覚に関与し、自律神経は、呼吸、循環などに関与する。
  3. (3)大脳の皮質は、神経細胞の細胞体が集まっている灰白質で、感覚、思考などの作用を支配する中枢として機能する。
  4. (4)交感神経系と副交感神経系は、各種臓器において双方の神経線維が分布し、相反する作用を有している。
  5. (5)交感神経系は、身体の機能をより活動的に調節する働きがあり、心拍数を増加させたり、消化管の運動を高める。

解答:(5)

出典:
公益財団法人 安全衛生技術試験協会「労働安全衛生法に基づく免許試験 第二種衛生管理者 令和3年4月掲載」
公益財団法人 安全衛生技術試験協会「労働安全衛生法に基づく免許試験 第二種衛生管理者 令和3年10月掲載」

関連記事衛生管理者試験は独学でも合格可能?勉強法も詳しく解説
第二種衛生管理者試験の勉強法とは|テキストや過去問を効果的に使おう

衛生管理者試験の過去問を効果的に活用する方法

衛生管理者試験の過去問を効果的に活用する方法

衛生管理者試験の勉強で過去問は重要ですが、ただ解けばよいというわけではありません。
ポイントを押さえて取り組まなければ、知識はしっかりと身につかないでしょう。
ここでは、過去問を効果的に活用する3つの方法をご紹介します。

試験問題の傾向に注目する

衛生管理者試験の過去問に取り組む際は、試験問題の傾向に注目しましょう。
毎年傾向が大きく変わることはないので、数年分の過去問を解けば出題形式や設問がわかります。

問題を解いているうちに慣れてきますが、不安なときは傾向をメモするのがおすすめです。
出題形式や設問のほかに、よく出題されている問題や科目内の出題割合なども確認しておくと、試験で役立つでしょう。

一つひとつの問題を理解する

過去問をこなすことが目的になってしまうと、本番に生きる知識がしっかり身につかずに、時間だけを消費してしまいます。

始めのうちは、過去問1題1題をしっかり理解することが大切です。
正答にかかる時間や正答率は一度忘れて、じっくり問題を解いて解答の解説を読み込みましょう。
どこまで理解できているか、なぜ間違えたのかが明らかになり、問題を解きながら実践的な知識を身につけられます。

仕上げとして本番を想定して解いてみる

テキストや問題集を何周か勉強し、過去問に数回取り組んだら、本番を想定して過去問を解きましょう。
正答率から勉強の進捗がわかり、時間配分も把握できます。

試験ごとに問題や難易度は変わってくるので、何年分かの過去問の実践を意識して取り組むと、試験準備はより万全になるはずです。

まとめ

衛生管理者試験の勉強をする際は、テキストや問題集だけではなく、過去問を活用しましょう。
過去問を勉強することによって、出題の傾向や自分の実力、時間配分がわかり、実践的な知識を身につけられます。

より効果的に学習するためには、一つひとつの問題を理解することが大切です。
第一種衛生管理者試験と第二種衛生管理者試験の問題と解答を参考にして、過去問学習を始めましょう。

そして、これから衛生管理者を目指す方は資格のキャリカレの衛生管理者合格指導講座を受けてみてはいかがでしょうか。

学習中に分からない点があれば、時間を気にせずスマホやパソコンから質問でき、専任講師から直接指導してもらえます。

もしも不合格なら全額返金保証も付いているので安心。さらに今ならネットからのお申込みで1万円割引です!
無料資料をご用意しておりますので、気になる方はぜひ一度ご請求いただき、内容をご覧になってみてください。

衛生管理者講座はこちら

関連記事を見る

講座バナー
講座バナー
全額返金付き!
最短1ヶ月で衛生管理者に!