介護福祉士国家試験の難易度は易しい?
合格率を福祉系資格と比較

介護福祉士国家試験の難易度は、他の国家資格に比べると易しく、計画的に学習すれば誰でも合格できるチャンスがあります。
本記事では、介護福祉士国家試験の難易度や合格率について詳しく解説します。
この記事でわかること
・介護福祉士国家試験の合格率・難易度
・他の資格と比較した介護福祉士国家試験の難易度
・介護福祉士国家試験に合格するポイント
目次
介護福祉士国家試験の合格率・難易度

介護福祉士国家試験について、合格率と難易度を解説します。
介護福祉士国家試験には受験資格も定められているので、難易度とあわせて確認しておきましょう。
合格率は約70%
介護福祉士国家試験の合格率は、以下のように推移しています。
年度 | 受験者数(人) | 合格者数(人) | 合格率 |
---|---|---|---|
令和4年度 | 79,151 | 66,711 | 84.3% |
令和3年度 | 83,082 | 60,099 | 72.3% |
令和2年度 | 84,483 | 59,975 | 71.0% |
令和1年度 | 84,032 | 58,745 | 69.9% |
平成30年度 | 94,610 | 69,736 | 73.7% |
直近の5年間における合格率では、約70%の受験者が試験に合格しています。
難易度は低い傾向にある
介護福祉士の難易度は、他の国家資格と比べて比較的易しいといえます。
筆記試験と実技試験があるものの、どちらも対策さえすれば合格できるレベルです。
受験資格をクリアしなければならない
介護福祉士国家試験の内容は、多くの人に合格できるチャンスがある難易度ですが、受験資格を満たしていなければ、そもそも受験できません。
主な受験資格は以下の通りです。
- 介護福祉士養成施設(2年以上)を平成29年4月以降に卒業(修了)した方
- 介護福祉士養成施設(1年以上)を平成29年4月以降に卒業(修了)した方
- 3年以上(従業期間3年以上(1,095日以上)、従事日数540日以上)介護等の業務に従事した方で、実務者研修を修了した方
- 3年以上(従業期間3年以上(1,095日以上)、従事日数540日以上)介護等の業務に従事した方で、介護職員基礎研修と喀痰吸引等研修(第1号研修または第2号研修)を修了した方
- 平成21年度以降に、福祉系高校に入学して、必要な科目を履修して卒業した方
- 特例高校(高校:平成21~25、28~30年度・専攻科:平成21~25、28~31年度)に入学して、卒業した翌日以降に9か月以上(従業期間9か月以上(273日以上)、従事日数135日以上)介護等の業務に従事した方
- 平成20年度以前に、福祉系高校に入学して、必要な科目を履修して卒業した方
- 経済連携協定(EPA)であって、3年以上(従業期間3年以上(1,095日以上)、従事日数540日以上)介護等の業務に従事した方
出典:[介護福祉士国家試験]試験概要|公益財団法人 社会福祉振興・試験センター
以下の記事では、介護福祉士のなり方や受験資格について解説しているので、こちらもぜひチェックしてみてください。
介護福祉士国家試験の合格基準・合格点

介護福祉士国家試験における合格基準や合格点は、筆記試験と実技試験で異なります。
それぞれの合格基準を理解し、学習スケジュールの計画に役立てましょう。
筆記試験
介護福祉士国家試験の筆記試験は、「総得点の60%程度」「11科目すべてで得点があること」が合格基準です。
11科目は、以下のようになっています。
- 人間の尊厳と自立、介護の基本
- 人間関係とコミュニケーション、コミュニケーション技術
- 社会の理解
- 生活支援技術
- 介護過程
- こころとからだのしくみ
- 発達と老化の理解
- 認知症の理解
- 障害の理解
- 医療的ケア
- 総合問題
実技試験
実技試験では、課題の総得点60%程度が合格基準です。
難易度で合格基準が補正された場合は、補正した得点以上を獲得できた場合に、合格と認められます。
介護福祉士国家試験と他の資格の難易度比較

福祉系資格には介護福祉士以外に、社会福祉士や精神保健福祉士などがあります。
ここでは、介護福祉士と他の福祉士系資格の難易度を比較するので、資格選びで迷っている方は参考にしてみましょう。
社会福祉士
社会福祉士の直近5年間の合格率は、以下の通りです。
年度 | 合格率 |
---|---|
令和4年度 | 44.2% |
令和3年度 | 31.1% |
令和2年度 | 29.3% |
令和1年度 | 29.3% |
平成30年度 | 29.9% |
合格率は約30~40%で推移しているため、介護福祉士国家試験よりも難易度は高いといえます。
試験の出題範囲も広いうえに、介護福祉士のように受験資格も定められているので、合格までの道のりは険しいといえるでしょう。
精神保健福祉士
精神保健福祉士の直近5回の合格率は、以下の通りです。
年度 | 合格率 |
---|---|
令和4年度 | 71.1% |
令和3年度 | 65.6% |
令和2年度 | 64.2% |
令和1年度 | 62.1% |
平成30年度 | 62.7% |
出典:精神保健福祉士国家試験の受験者・合格者の推移|厚生労働省
近年の合格率は約62~71%と推移しているため、介護福祉士と同等の難易度といえます。
ただ、介護福祉士と同様に受験資格が定められているため、誰でも合格できるわけではないことにも注意しておきましょう。
介護福祉士国家試験の概要

介護福祉士国家試験の概要を以下の表にまとめているので、受験を検討する前に確認しましょう。
なお、毎年最新の試験概要が発表されるため、必ずHPでの最新情報の確認が必要です。
試験科目 | (1) 筆記試験 |
---|---|
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(2) 実技試験 | |
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試験地 |
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試験日 |
筆記試験:令和6年1月28日(日曜日) 実技試験:令和6年3月3日(日曜日) |
受験手数料 | 18,380円 |
受験申し込み受付期間 | 令和5年8月9日(水曜日)~9月8日(金曜日) |
出典:[介護福祉士国家試験]試験概要|公益財団法人 社会福祉振興・試験センター
介護福祉士国家試験については以下の記事で詳しく解説しているので、こちらもぜひ参考にしてみてください。
介護福祉士国家試験に合格する3つのポイント

介護福祉士国家試験に効率よく合格するためには、以下のポイントが重要です。
- 実務や勉強で試験に必要な知識を習得する
- 過去問を活用して実践的な知識を身につける
- 通信講座やスクールを活用する
ポイントを押さえて、試験合格に向けて学習を進めましょう。
実務や勉強で試験に必要な知識を習得する
介護福祉士国家試験に合格するためには、合格に必要な知識を暗記する必要があります。
テキストや問題集などを繰り返しこなし、知識を定着させましょう。
すべて覚えることは難しいので、試験によく出る箇所などポイントを絞って学習を進めるのがコツです。
また、受験資格において実務経験が求められるルートでの合格を目指す方は、実務のなかで知識を習得するとよいでしょう。
業務と結びつけて覚えられるので、より知識の定着が図れるはずです。
過去問を活用して実践的な知識を身につける
過去問は、出題の傾向や形式をつかむために役立つ教材です。
実際の試験問題に慣れたり、試験形式の演習で時間配分をつかんだりすることで、試験本番に力を発揮しやすくなります。
間違えた問題はしっかりと解説を読み込んだうえで、知識を定着させましょう。
通信講座やスクールを活用する
より確実に合格に必要な知識を身につけるためには、通信講座やスクールがおすすめです。
通信講座は試験向けにつくられた教材を使用でき、カリキュラムに沿って自分のペースで勉強を進められます。
添削や質問などサポートが充実している通信講座の場合、一人でも効率よく学習を進められるでしょう。
スクールは、講師から直接試験に必要な知識を学べます。
同じように合格を目指す仲間もいるため、互いに切磋琢磨しながら勉強を続けられるのがメリットです。
ただ、スクール代や通学に要する時間も考慮すると、予算や時間に余裕がある人に限られます。
介護福祉士国家試験に合格するための勉強時間はどのくらい?

介護福祉士国家試験に合格するための勉強時間は、約250時間が目安です。
1日1~2時間程度勉強したとして、約3か月~半年を目安に勉強を続けるとよいでしょう。
合格に必要な勉強時間は、すでに持っている知識にもよります。
はじめて介護の勉強をする方や試験が苦手な方は、スケジュールに余裕を持って勉強をはじめましょう。
介護福祉士国家試験に効率よく合格しよう

介護福祉士国家試験合格に向けた勉強法において、通信講座は非常におすすめです。
自分のペースで勉強しながら、つまずいた部分のサポートも受けられるため、はじめての受験で不安な方や働きながら合格を目指す方でも効率よく学習を続けられます。
「資格のキャリカレ」の介護福祉士合格指導講座では、出題傾向や出題頻度に基づいたテキストと試験対策教材を用意しているため、合格に必要な知識を効率よく身につけられるのが特徴です。
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介護福祉士国家試験の合格率は約70%で、福祉系資格のなかでも難易度は易しいといえます。
ただ、受験資格が定められているため、誰でも受験できるわけではありません。
試験自体も約30%は不合格になっていることから、油断は禁物です。
実務やテキストなどで必要な知識を身につけ、過去問で実践的な力を習得しましょう。
「資格のキャリカレ」では、介護福祉士合格指導講座を開講しているので、効率よく合格したい方はぜひ受講を検討してください。