医療事務の資格に国家資格はないって本当?|資格取得のメリットやおすすめ資格も紹介

こんにちは、資格のキャリカレ編集部です。
40代~50代は徐々に家事育児が一段落しはじめ、将来を見据え出す時期です。このタイミングで「また社会に出よう」と考える人は多いかもしれません。
そして、未経験からでも目指せる仕事のひとつが医療事務です。求人の中には、年齢を問わず未経験歓迎のものも多くあります。
この記事では、初心者でも取得を目指しやすい医療事務の資格に関して、国家資格の有無や取得するメリットを解説します。就職・転職に役立つおすすめの資格も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
目次
医療事務資格に国家資格はない

そもそも、医療事務資格に国家資格は存在しておらず、民間資格のみとなっています。医師や看護師とは違い、医療事務の仕事に就くために検定や資格の有無は求められません。
しかし、医療事務の仕事内容は、受付・会計・診療報酬請求業務など、専門知識が必要なものが大半です。「民間資格だから」「必須の資格ではないから」と取得を避けるのはあまりおすすめしません。
医療事務の資格を取得することで得られる、さまざまなメリットについても見ていきましょう。
医療事務資格を取得するメリット

医療事務の資格は、取得しておくとメリットが豊富です。具体的なメリットについて解説します。
就職時のアピールポイントになる
医療事務は、景気に左右されることもなく、安定して長く働きたい女性に人気の職種です。幅広い年齢層の方が活躍できる仕事でもあり、未経験でも応募できます。
ただし、立地条件によっては倍率の高い病院やクリニックもあることから、採用担当者に向けたアピールポイントは欠かせません。医療事務の資格を取得し、すでに知識がある人は即戦力になるため、会社側にとっては嬉しい人材です。
これまでの実務経験はなくとも、資格を取得しておくことで、「経験はないものの、医療事務の専門知識や医療について学習しています」とアピールできるでしょう。
仕事を覚えるスピードが速い
前もって医療事務に関する知識を備えておくと、未経験であっても仕事を早く覚えられます。医療事務の仕事は一般的な事務職とは違い、専門知識が必要な仕事です。何も予備知識がない状態で忙しい医療現場に行くと、理解できない用語が飛び交っていてパニックになってしまうかも知れません。
そのため、医療事務の資格を取得しておけば、難しい専門用語をはじめから理解でき、仕事をスムーズに覚えることが可能です。
仕事を覚えるスピードが速いと、職場からの信頼度も上がります。仕事を任せてもらえるタイミングも早まり、モチベーションアップにつながったり早期にスキルアップできたりするなど、就職後に得られるメリットも豊富にあります。
職場によっては資格手当がつく場合もある
職場によっては、医療事務に関わる資格があると、資格手当がつく場合があります。手当を支給する職場に就職すれば、有資格者は未資格者よりも高待遇で働けるようになります。
資格は仕事に就いた後に取得してもメリットがあります。これまでと異なる仕事を任せてもらえるなど仕事の幅が広がるため、今後のキャリアアップも目指せるでしょう。
また、医療事務資格を取得していると、給与面以外にも希望する勤務形態の職場で働きやすくなり、競争率の高い求人でも採用されやすくなるメリットもあります。
転職時にもスキル・知識を証明できる
資格を取得していれば、どの程度の知識や技術を持っているかが客観的にわかるため、身につけたスキルを適切に評価してもらいやすくなります。
仮にこれまで医療事務の実務経験があったとしても、スキルを客観的に証明するのは困難です。しかし、医療事務資格を取得していることで、知識があることを客観的に証明でき、どのレベルの業務までこなせるか具体的にイメージしやすくなるため、採用につながる可能性が高まります。
そのほか、医療事務資格を取得するメリットに関してはこちらも参考にしてみてください。
医療事務資格の選び方

医療事務の資格は数多くあります。いくつかポイントを押さえて、自分に合ったタイプ、これからの環境で活かせるタイプの資格を選びましょう。
自分の得たいスキル・知識があるか
まずは自分の得たいスキルや知識を明確にし、目的に合ったタイプの医療事務資格を選びましょう。医療事務の業務は、主に「受付・窓口」・「会計」・「レセプト(診療報酬明細書)作成」・「クラーク業務(入院手続きやカルテの代行入力など)」の4つです。
医療事務全般について基本的なことをまんべんなく知りたい、医療事務の要となる「レセプト業務」を特に勉強したいなど、自分が興味のあることやどんなスキルを身につけたいかによって、受験する資格が変わります。
何のために医療事務資格を取得するのか目的を決めて、それに関連する資格を選ぶことを意識しましょう。
医療業界で認知度はあるか
医療事務資格を選ぶ際は、医療業界での認知度もチェックしましょう。医療事務資格は数が多く、認知度は高いものから低いものまでさまざまです。
特に、就職や転職の際に資格を持っていても、採用担当者の目に留まらなければ採用に繋がりません。認知度はある程度高い資格の方が望ましいでしょう。
自分にとって学びやすいか
資格取得のための勉強にかかるコストや勉強時間をしっかり把握して、自分でも挑戦できるのか見極めることも大切です。資格取得のために多くの時間を作るのが難しい場合は、あらかじめ資格取得までの平均時間を確認しましょう。
また、取得したい資格の勉強手段には何があるかを確認しておくことも大切です。スクールや通信講座もなく、独学のみでしか資格取得できない場合、初心者だと挫折に繋がりやすくなります。
受験しやすいか
医療事務資格の種類によって、1年間に行う受験回数や実施会場、日程や受験形態もさまざまです。受験の日程が年に数回しかない場合もあるため、受験を希望する資格が自分にとって受験しやすいかは、勉強を始める前に確認しましょう。
昨今は、在宅でオンライン受験できるものや、受験日が決まっておらず自由に受験できる資格もあるため、積極的に選択肢に入れてみましょう。
おすすめの医療事務資格5選

数多い医療事務資格の中でも、認知度があり就職やキャリアアップにもおすすめの5つの資格を紹介します。試験日程や合格率、受験費用に加えて、それぞれの試験概要・日程一覧も参考にしてみてください。
診療報酬請求事務能力認定試験|日本医療保険事務協会
診療報酬請求事務能力認定試験は、診療報酬請求事務に従事している者のスキル向上を図るために、公益財団法人日本医療保険事務協会が実施している全国一斉統一試験です。
試験の概要・日程
受験資格 | 問わない |
---|---|
2024年の試験日程 | ・2024年7月14日(日) ・2024年12月15日(日) ※年2回(7月・12月)、日曜日または祝日に実施 |
難易度 | 高い |
合格率 | 約30% 学科試験60点、実技試験85点以上で合格(それぞれ100点満点) |
受験科目 | 学科試験(医療保険制度等の概要、保険医療機関・診療報酬・医療用語・薬学・医療関係法規などの基礎知識、介護保険制度の概要) 実技試験(診療報酬請求事務の技能審査) ※医科と歯科のいずれかを選択する |
受験費用 | 9,000円(税込) |
診療報酬請求事務能力認定試験は医療事務に関わる資格試験の中でも、特に難易度の高い資格です。初心者が合格するために必要な勉強時間は、6ヶ月~1年程度です。
医療事務認定実務者®|全国医療福祉教育協会
医療事務認定実務者®は、医療事務に関する基本的な熟練度を図るために、全国医療福祉教育協会が実施している試験です。
試験の概要・日程
受験資格 | 問わない |
---|---|
2024年の試験日程 | ・2024年5月26日(日) ・2024年6月23日(日) ・2024年7月28日(日) ・2024年8月25日(日) ・2024年9月22日(日) ※毎月第4日曜日に実施 |
難易度 | 普通 |
合格率 | 約60%〜80% 得点率60%以上で合格 |
受験科目 | 学科試験(接遇とマナー・医療機関の各種制度・医療事務業務・診療報酬請求に関する知識) 実技試験(診療報酬明細書作成) |
受験費用 | 一般受験:5,000円(税込) 団体受験:4,500円(税込) |
一般の方や認定機関の通信講座受講生は、在宅受験が可能となり、試験会場に足を運ぶ必要がありません。医療事務認定実務者®の難易度はそこまで高くないため、初心者が合格するために必要な勉強時間は、200時間程度です。
医科医療事務管理士®|技能認定振興協会(JSMA)
医科医療事務管理士®は、医療や医療保険の知識とレセプトに関する専門的なスキルを証明できる、技能認定振興協会(JSMA)が実施している試験です。
試験の概要・日程
受験資格 | 問わない |
---|---|
2024年の試験日程 | ・2024年5月26日(日) ・2024年6月23日(日) ・2024年7月28日(日) ・2024年8月25日(日) ・2024年9月29日(日) ・2024年10月27日(日) ・2024年11月24日(日) ・2024年12月22日(日) ※在宅受験は上記の毎月第4土曜日翌日の日曜日 インターネット受験であれば好きな時に受験可能 |
難易度 | やや高い |
合格率 | 約50% 在宅は得点率80%以上、インターネットは70%以上で合格 |
受験科目 | 学科試験(法規・保険請求事務・医学一般) 実技試験(診療報酬明細書作成に必要な知識) |
受験費用 | 学科・実技:7,500円(税込) 免除あり:5,400円(税込) |
医科医療事務管理士®の試験形態は、インターネット試験と在宅試験です。初心者が合格するために必要な勉強時間は、300時間?400時間ほどになります。
医療事務技術審査試験(メディカルクラーク®)|日本医療教育財団
医療事務技術審査試験(メディカルクラーク®)は、医療事務技能の向上を図るために、日本医療教育財団が実施する試験です。
試験の概要・日程
受験資格 | 問わない |
---|---|
2024年の試験日程 | 医科(在宅ペーパー試験) ・2024年5月26日(日) ・2024年6月23日(日) 歯科(在宅ペーパー試験) ・2024年5月26日(日) ※2024年7月度試験(予定)よりIBT方式を導入する |
難易度 | 普通 |
合格率 | 医科79.4% 歯科73.9% 得点率70%以上で合格 |
受験科目 | 学科(医療事務知識) 実技1(患者待遇) 実技2(診療報酬請求事務・診療報酬明細書点検) |
受験費用 | 7,700円(税込) |
医療事務技術審査試験(メディカルクラーク®)は在宅試験のみとなります。普通程度の難易度なので、初心者が合格するために必要な勉強時間は200時間程度です。
医療事務|日本能力開発推進協会(JADP)
医療事務は、医療事務業務に従事するものの知識や技能の程度を証明するために、日本能力開発推進協会(JADP)が実施する試験です。
試験の概要・日程
受験資格 | 認定教育機関の全カリキュラムを終了しており、受験可能期間内に受験する者 |
---|---|
2024年の試験日程 | カリキュラム終了後、随時自宅で受験可能 |
難易度 | 低い |
合格率 | 約90% 得点率70%以上で合格 |
受験科目 | 医療保険制度概論、診療報酬等・薬価基準・医療用語・薬学の基礎知識、診療報酬請求事務の実技など、認定教育機関で履修した範囲 |
受験費用 | 5,600円(税込) |
医療事務はほかの試験と異なり、受験資格があります。初心者が合格するために必要な勉強時間は、200時間程度です。ただし、通信講座を利用すれば勉強時間を短縮できます。
キャリカレの「医療事務講座」なら最短3ヶ月で合格に必要な知識を習得できるうえに、添削サポートなども受けられます。全くの未経験者でも安心して取り組められるでしょう。
\最短3ヶ月で合格を目指せる/
おすすめの医療事務講座はこちら医療事務の資格はこんな人におすすめ

医療事務の資格はこれから医療業界で働きたい人だけでなく、コミュニケーション能力を仕事に活かしたい人や、さらにスキルアップしたい人におすすめです。
未経験から医療業界に挑戦したい人
未経験でも資格があると、一定の医療事務の知識があることの証明になります。医療業界の職歴はなくても、まったく未経験の壁を突破できるため、ほかの未経験者と差別化できます。
採用担当者の目にも留まりやすいため、これから医療業界に挑戦したい人は取得しておいて損はありません。
コミュニケーション能力を活かして働きたい
医療事務は受付業務もこなすため、コミュニケーション能力が問われます。他業種の経験しかなかったとしても、コミュニケーション能力が必要なサービス業や営業職などの経験がある人は、医療事務でも活躍できます。
反対に、人と関わるのが苦手だったり、黙々と作業したいと感じたりする人は向いていません。
今後キャリアアップしていきたい人
「最初はクリニックで、将来的には総合病院に転職したい」などのキャリアプランを立てている場合、医療事務の資格を保有していると転職時もスムーズです。
とくに総合病院などの場合は、資格保有が求人条件として設けられている場合もあるため、資格取得者は選考で突破できる可能性が高まります。
自分のアピールポイントを増やしたい人
資格を取得していると、就職・転職時に自分の強みとしてアピールできます。自分に自信がない人や、面接で自分をアピールするのが苦手な人は、資格を持っておくと自信につながるでしょう。
就職・転職に対するモチベーションも上がり、自信を持って面接に臨めます。
医療事務資格の勉強方法

医療事務資格の取得するために、必ずしも専門学校やスクールに通学する必要はありません。自分のペースで勉強を進められる方法を2つご紹介します。
独学
費用をかけずに資格取得を目指すなら、独学がおすすめです。独学は自分の好きな時間に好きなペースで学べます。ただし、テキスト選びや過去問選びなど、勉強以外のリサーチに時間を取られてしまうところがデメリットです。
また、基本的にひとりで学ぶため、モチベーションを維持しにくく、挫折につながることもあります。
通信講座
効率的に合格まで進みたい、勉強時間を短くしたいのであれば、通信講座がおすすめです。通信講座はあらかじめテキストを用意してくれるため、勉強以外のリサーチに時間をかける必要はありません。
通信講座で使用しているテキストはオリジナル教材が多く、最新の情報をもとに要点が押さえられており、合格へのノウハウが詰まっています。また、大まかなスケジュールが組まれているため、自宅にいながら効率よく学習できるでしょう。
キャリカレの「医療事務講座」なら最短3ヶ月で合格できる!

短い期間で効率的に医療事務の資格を取得したいなら、キャリカレの「医療事務講座」を受講しましょう。キャリカレの講座をおすすめする、3つの魅力を見ていきましょう。
丁寧な添削指導で理解度アップ!
キャリカレ「医療事務講座」では、専任講師が直接目を通して添削しています。具体的なアドバイスを添えて返送してくれるため、苦手なポイントが明確になり、実際の試験での点数アップを目指せます。
添削指導以外にも、サポート期間内であれば質問は何度でも無料。質問を受けてくれたり、添削を通してアドバイスしたりしてくれるところは、独学にはない通信講座の魅力です。
700日間の長期サポートで忙しくても安心
キャリカレの「医療事務講座」は、最短3ヶ月で資格が取得できますが、長期のサポート体制が整っています。
仕事や家事・育児などで忙しく、最短のスケジュールで学習できなくても、受講開始から700日間は添削や質問サポートが受けられるため、余裕を持って学べます。
無料の「キャリア支援」があるから心強い!
専属のキャリアコーディネーターが希望に添った求人を紹介してくれる「キャリア支援」があるところも、医療事務講座の魅力です。初めて医療業界で働きたいと考えている人も、安心して就活に臨めるでしょう。
また、魅力的な職務経歴書の書き方を教えてくれるだけでなく、作成を代行してもらえる支援も無料で利用できます。
資格取得のサポートから就職・転職まで全面的にバックアップしてくれる体制が、キャリカレの医療事務講座の魅力です。
※キャリア支援は100%就・転職を保証するものではありません。
まとめ
医療事務に関する資格はすべて民間資格であり、医療事務の仕事に就くために資格が必ず必要なわけではありません。しかし、資格を取得しておくことで就職や再就職に有利になったり、職場によっては手当がついたりします。
自分の得たいスキルや知識があるか、学びやすいか、受験しやすいかなどを比較して、目的に合った資格を取得しましょう。
短い期間で効率的に医療事務の資格を取得したいなら、キャリカレの「医療事務講座」がおすすめです。丁寧な添削指導や700日間の長期サポート、無料のキャリア支援など手厚いサポート体制が魅力です。ぜひ、無料の資料請求で詳細をご覧ください。
・医療事務講座はこちら
・資料請求はこちら
・受講はこちら
・開催中のキャンペーンはこちら
この記事の監修者
資格のキャリカレ編集部
150以上の通信教育資格講座を展開し、資格取得・実用スキルの習得はもちろん、キャリアサポートまで行う資格のキャリカレ編集部が運営するコラムです。医療事務は一度取得すれば、医療業界への就職・転職に役立つ資格です。医療事務の詳細や資格の魅力など最新情報をお伝えしています。