
更新日:2025/9/24
かかりつけ薬剤師とは?薬局とは?なるにはどうする?など、かかりつけ薬剤師についてわかりやすく解説します。さらにここでは、かかりつけ薬剤師になるメリット・デメリット、仕事内容、指導料まで詳しくご紹介しています。
【この記事を簡潔に要約すると・・・】
〇かかりつけ薬剤師・薬局は、患者が自ら選んだ薬剤師・薬局に薬の一元管理や健康サポートを任せられる制度。
〇かかりつけ薬剤師になるには、患者からの指名と同意が必要であり、通常の薬剤師とは役割が異なる。
〇厚生労働省が定める「勤務経験」「研修認定薬剤師資格」「地域活動への参加」などの算定要件を満たす必要がある。
〇メリットとして収入・転職の有利さがある一方、24時間対応や研修費用などのデメリットも存在する。
〇キャリカレの「調剤薬局事務講座」なら、医療業界で活躍できる知識が基礎から学べ、かかりつけ薬剤師の業務を支えるスキル習得につながる。

- かかりつけ薬剤師・薬局とは?通常の薬剤師との違い
- かかりつけ薬剤師になるには?
- かかりつけ薬剤師になるための要件は?
- かかりつけ薬剤師に期待されていることは?
- かかりつけ薬剤師になるメリット
- 付加価値が高まり、給与UP・転職が有利に
- かかりつけ薬剤師になるデメリット
- 24時間対応が必要であり、研修費用がかかる
- かかりつけ薬剤師の仕事内容
- 服用している薬の一元管理
- 薬の指導・アドバイス
- 食生活のアドバイスや運動指導
- 自宅訪問
- かかりつけ薬剤師の指導料
- 調剤薬局事務の資格を取得するならキャリカレがおすすめ
- 在宅受験が可能でテキストを見ながら試験が受けられる
- テキストの冊数が少なく厚さはわずか0.5cm
- わずか2ヶ月の学習で合格が目指せる
- 学習サポート期間中は何度でも質問無料
- まとめ
- よくある質問
かかりつけ薬剤師・薬局とは?通常の薬剤師との違い
かかりつけ薬剤師・薬局とは、従来の薬局・薬剤師の役割を改善し診療報酬を設定するために2016年4月からスタートした制度のことです。
生まれた背景としては「薬局の乱立によって患者の薬の一元管理が難しくなったこと」「調剤技術料や薬剤料が国民医療費を圧迫したこと」などが挙げられます。
まず「かかりつけ薬局」とは患者専用の薬局のことです。
薬局側が薬の管理などを行う患者を決めるのではなく、患者側が薬を管理してもらう薬局を決定します。
一方、「かかりつけ薬剤師」とは継続的に一人の患者の薬の処方や管理を行う薬剤師のことを言います。
かかりつけ薬剤師は担当となった患者の服用情報は全て把握しなければなりません。
かかりつけ医をイメージしてもらうとわかりやすいでしょう。
薬剤師は薬局で薬を処方するだけでなく、患者の自宅に訪問して医療ケアを行います。
また、薬局の営業時間外でも24時間患者からの相談にも対応します。
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かかりつけ薬剤師になるには?
かかりつけ薬剤師は患者を選ぶことはできません。
かかりつけ薬剤師になるためには、患者側から「○○さんを指名したい」との意思表示がなくてはならないのです。
2018年度の調剤報酬改定により、患者に同意書に署名してもらう必要が出てきました。
患者からの同意書署名を経てはじめてかかりつけ薬剤師となり、次の処方時から患者の薬の処方や管理を行うことができるのです。
かかりつけ薬剤師になるための要件は?

薬剤師の資格があれば、誰でもかかりつけ薬剤師になれるわけではありません。
厚生労働省では、かかりつけ薬剤師になるための資質として「薬や健康、介護のことについて豊富な知識と十分な経験を持ちニーズに合った対応ができる人物であること」と定めています。
そのためには「厚生労働省中央社会保険医療協議会 総会(第328回)」に記載された「薬剤師として3年以上の薬局勤務経験があり、同一の保険薬局に週32時間以上勤務しているとともに、当該保険薬局に半年以上在籍していること」「薬剤師認定制度認証機構が認証している研修認定制度等の研修認定を取得していること」「医療に係る地域活動の取組に参画していること。(地域の行政機関や関係団体等が主催する講演会、研修会等への参加、講演等の実績)」の要件を全て満たさなくてはなりません。
かかりつけ薬剤師に期待されていることは?
かかりつけ薬剤師は、地域密着型の包括的な医療ケアの担い手として期待されています。
従来の薬剤師は、患者が受診した病院の門前薬局などで業務を行ってきました。
一方でかかりつけ薬剤師は、患者が地元や遠方などどんな病院で受診したとしても、それぞれの医療機関と連携してあらゆる病院の処方情報の管理を行うことができます。
患者は遠くの病院へ処方せんを貰いに行かなくても、かかりつけ薬剤師に頼れるので、生活や心身にゆとりが生まれます。
また、かかりつけ薬剤師は患者の薬の種類や量を一元管理できるため、患者ごとに投薬効果や副作用の有無などを随時確認することもできます。
さらに、患者の服薬状況を把握するかかりつけ薬剤師がいることで、薬の重複処方や過剰処方などの予防にも効果が期待できます。
このように、特定のかかりつけ薬剤師が地域患者の健康管理や薬の管理を多く担うようになれば、地域に密着したきめ細やかな医療ケアが実現できるようになります。
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かかりつけ薬剤師になるメリット
かかりつけ薬剤師になるための要件を満たすのは大変ですが、その分メリットがあります。
付加価値が高まり、給与UP・転職が有利に
まず、薬剤師としての付加価値が高まります。
そのため、転職もしやすくなって給与アップも期待できるでしょう。
なぜなら、薬局側は一人でも多くのかかりつけ薬剤師を雇いたいと考えているからです。
その理由の1つ目は、かかりつけ薬剤師を雇うと、国から「かかりつけ薬剤師指導料」の診療報酬加算があるからです。
診療報酬加算があれば、薬局の収益が上がります。
2つ目の理由は、医療に関わる地域活動に参加しているかかりつけ薬剤師がいることで薬局のイメージが上がるからです。
薬局が乱立する中、地域で生き残るためにはイメージ戦略は大切になります。
3つ目の理由は、薬局で薬を処方する患者が増えるからです。
かかりつけ薬剤師を指名すると、患者は全ての薬の一元管理をしてもらえます。
そのため、重複投薬や相互作用の危険性を防ぐことができるのです。
また、薬局が閉まっている夜間や休日をはじめ在宅での対応も行ってもらえます。
特に子供や妊婦がいる家庭では何かあったときに安心です。
患者にとってのメリットが大きくなるため、かかりつけ薬剤師のいる薬局に通いたいと考えるのです。
かかりつけ薬剤師になるデメリット
ただし、デメリットもあります。
24時間対応が必要であり、研修費用がかかる
かかりつけ薬剤師になると、夜間や休日でも薬や健康相談に応じなくてはなりません。
また、要件の中にある「研修認定薬剤師」は一度取得すればおしまいではなく、3年ごとに更新する必要があります。
更新するためには研修に参加して30単位以上を取得しなくてはなりません。
さらに、これらの研修の中には参加するためのお金がかかるものもあります。
つまり、かかりつけ薬剤師の要件を満たすには時間とお金がかかるのです。
ちなみに、かかりつけ薬局は患者が指定するため、なるための要件はありません。
ただし、薬局として「24時間対応すること」「在宅医療を行うこと」などが望ましいとされています。
かかりつけ薬剤師制度は、薬局にとっても患者にとっても大きなメリットがある一方で、薬剤師には高い専門性や研修などの負担が伴います。
そのため、薬局の現場を支える調剤薬局事務の役割がますます重要になっています。
調剤薬局事務は薬剤師のサポートを通じて地域医療に貢献できるだけでなく、資格を取得すれば就職・転職の際にも有利に働きます。
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かかりつけ薬剤師の仕事内容
服用している薬の一元管理
かかりつけ薬剤師の主な仕事は、患者が服用している薬の一元管理を行うことです。
病院の門前薬局が乱立している中、患者も複数の薬局で薬を処方してもらう機会が増えてきました。
そのため、患者に対して病院や薬局などが知らないうちに重複投薬や多剤投薬を行ってしまう場合も出てきたのです。
そのようなリスクを防ぐために活躍するのが、かかりつけ薬剤師です。
かかりつけ薬剤師は服用している薬の中に似た成分の薬があれば、医師に相談して適切な薬の量になるように調整します。
飲み合わせの悪い薬がある場合も同様です。
一口に薬と言っても病院から処方された薬だけでなく、市販薬をはじめ患者が日常的に摂取している健康食品やサプリメントなども管理します。
薬の指導・アドバイス
リスクがあるようであれば患者に指導・アドバイスを行います。
さらに、残薬管理や副作用の確認もするのです。
こうしたかかりつけ薬剤師の働きによって、重複投薬をはじめ多剤投薬や相互作用を防ぎ、患者のリスクを減らすことができます。
また、患者の健康状態を保つことは国民医療費を減らすことにも役立ちます。
食生活のアドバイスや運動指導
かかりつけ薬剤師の仕事の範囲は、薬に関することだけに留まりません。
患者の健康を維持するための食生活のアドバイスから運動の指導まで多岐に渡ります。
ときには、摂取したほうがいい健康食品やサプリメントを勧めることもあるのです。
その際、患者に適切なアドバイスをするためには専門用語や知識をわかりやすい言葉に言い換えたり、相手の目線に立って話をしたりするコミュニケーション力が必要になります。
自宅訪問
こうしたかかりつけ薬剤師の仕事は、薬局だけで行うものではありません。
患者の要望によっては自宅に訪問することもあります。
認知症患者や寝たきりの高齢者が増える中、医療機関と連携を取りながら、自宅に出向き薬の管理を行うかかりつけ薬剤師のニーズは高まっているのです。
さらに、薬局の営業時間外である休日や夜間も相談に応じます。
これまでにも妊娠中の女性の薬の副作用をはじめ、子どもの誤飲など夜間でも薬に関する相談が求められていました。
24時間で対応してくれるかかりつけ薬剤師の登場により、患者によりいっそう安心して薬を服用してもらうことができるようになったのです。
その分、かかりつけ薬剤師の負担は増えますが、やりがいのある仕事といえるでしょう。
かかりつけ薬剤師の指導料
かかりつけ薬剤師の業務は薬学管理料として評価されます。
つまり、医師と連携して薬の管理や処方を行い、患者にアドバイスを行うと、かかりつけ薬剤師指導料が発生するのです。
ただし、この指導料が発生するのは患者がかかりつけ薬剤師として指名したときのみです。
患者からの指名がなく、通常の薬剤師業務しか行わない場合には発生しません。
現在、かかりつけ薬剤師の指導料は処方箋受付1回につき76点が算定されます。金額でいうと、医療費負担が3割の患者であれば約230円と言われています。
2024年(令和6年)6月に診療報酬改定が改定され、算定点数は76点に引き上げられました。またかかりつけ薬剤師包括管理料も291点になりました。
このほかにも、2018年度の改訂では調剤基本料1の特例除外規定が削除されることになったのです。
そのため、大手チェーンの薬局では調剤基本料を今までのように算定することができなり、大幅に収益が減っているのです。
また、地域支援体制加算の要件でもかかりつけ薬剤師指導料の実績が明らかになりました。
そのため、薬剤師指導料の点数が引き上げられたかかりつけ薬剤師の存在は、ますます大きくなり需要も増しているのです。
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かかりつけ薬剤師の制度や算定要件を見てもわかるように、薬局では薬剤師だけでなく事務スタッフの存在も欠かせません。
特に調剤薬局事務は、患者さんからの処方せん受付やレセプト作成を通じて「かかりつけ薬剤師の業務を支える重要な役割」を担っています。
裏方として薬局全体を支える仕事だからこそ、安定して長く働ける人気の職種でもあります。
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テキストの冊数が少なく厚さはわずか0.5cm
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まとめ

年々、よりよい医療サービスを提供できるかかりつけ薬剤師のニーズが高まっています。
かかけつけ薬剤師になるためには、高いスキルや経験、専門知識が必要とされます。
しかし、その分、やりがいのある仕事とも言えるでしょう。
自分自身のキャリアアップのためにも、かかりつけ薬剤師として働くことも視野に入れてみるのもいいですね。
また、コミュニケーション力やマナー、話し方など、薬剤師としての魅力をさらにUPさせる新しいスキルを身につけてみるのもいいかもしれません。
この機会に是非新しいキャリアに向けて一歩踏み出してみてはいかがでしょうか。
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よくある質問
Q1. かかりつけ薬剤師の算定要件にはどのような条件がありますか? |
|---|
厚生労働省が定める「かかりつけ薬剤師要件」として、薬局勤務3年以上の実務経験、同一の調剤薬局に週32時間以上勤務し半年以上在籍、さらに研修認定薬剤師資格を取得していることなどが必要です。 |
Q2. かかりつけ薬剤師指導料はどのような場合に算定できますか? |
|---|
患者が自分で「かかりつけ薬剤師」を指名し、同意書に署名した場合に算定できます。処方箋1回につき76点(2024年改定後)が算定されます。 |
Q3. 認定薬剤師や研修認定薬剤師の資格は、かかりつけ薬剤師の要件に必須ですか? |
|---|
はい。かかりつけ薬剤師になるためには、薬剤師認定制度認証機構が認定している「研修認定薬剤師」の資格を取得していることが必須要件です。 |
Q4. パート薬剤師でもかかりつけ薬剤師になることは可能ですか? |
|---|
可能ですが、「週32時間以上勤務」「半年以上同一店舗で勤務」などの要件を満たす必要があるため、短時間勤務のパート薬剤師では条件を満たせないケースもあります。 |
Q5. かかりつけ薬剤師と管理薬剤師要件には違いがありますか? |
|---|
はい。管理薬剤師要件は「薬局全体の管理」を担う資格要件で、かかりつけ薬剤師要件は「患者個別の薬学管理」を担うための条件です。それぞれ役割と算定対象が異なります。 |
Q6. 薬剤師会の研修に参加することは、かかりつけ薬剤師の要件に含まれますか? |
|---|
はい。医療に関する地域活動(薬剤師会の講演会・研修会など)に参画していることも、かかりつけ薬剤師要件のひとつです。 |
Q7. 薬剤師A薬剤師やD薬剤師など、複数の薬剤師が在籍する店舗では、かかりつけ薬剤師はどう選ばれますか? |
|---|
かかりつけ薬剤師は患者が自分で指名します。そのため、薬剤師A薬剤師・D薬剤師など複数名の中から患者が希望する1人を選ぶ形になります。 |
Q8. かかりつけ薬剤師になると、夜間や休日も電話対応が必要ですか? |
|---|
はい。算定要件に基づき、かかりつけ薬剤師は24時間体制で電話相談や在宅対応を行える体制を整えておく必要があります。 |
Q9. 調剤基本料と、かかりつけ薬剤師指導料の関係はありますか? |
|---|
はい。2018年度の改定で調剤基本料1の特例除外規定が削除され、大手チェーン薬局では調剤基本料の算定が制限されました。その一方で、かかりつけ薬剤師指導料の重要性が高まりました。 |
Q10. 今後かかりつけ薬剤師Bを目指す場合、どのような資格や認定を取得すればよいですか? |
|---|
まず薬剤師資格を有し、実務経験と勤務要件を満たす必要があります。そのうえで、認定薬剤師資格(研修認定薬剤師)を取得し、薬剤師会などを通じて地域活動に参加することが求められます。 |
この記事の監修者
資格のキャリカレ編集部
150以上の通信教育資格講座を展開し、資格取得・実用スキルの習得はもちろん、キャリアサポートまで行う資格のキャリカレ編集部が運営するコラムです。調剤薬局事務は、薬や処方に関する基礎知識、医療保険制度、保険薬局に関する専門知識、そしてレセプト作成スキルを備えていることを証明する資格です。全国どこでも働ける柔軟な働き方ができる職種として人気があり、特に結婚・出産後も調剤薬局や薬店で働きたい方におすすめの資格です。試験の詳細や対策法、実際の働き方など、最新情報をお届けしています。
