調理師免許は独学で合格できる?
合格への近道を徹底解説

調理師免許は独学で合格できる?合格への近道を徹底解説

調理師免許は、厚生労働省が指定する養成学校に通うか、もしくは実務経験を積んだうえで国家試験に合格するか、いずれかの方法で取得できます。このうち、国家試験に向けての勉強は、他の資格試験と同じように独学で勉強する人もいます。調理師の国家試験は、ほかの国家試験に比べて合格率が高く、実際に独学で合格している人もたくさんいるのです。ここでは、独学で調理師試験の合格を目指すのに覚えておきたいメリット・デメリットや、独学で学ぶうえで知っておきたい科目の詳細などを、徹底解説します。

目次

調理師免許とは?

そもそも、調理師免許とはどういう資格なのでしょうか?

調理師免許は国家資格の一つであり、所持することで調理師を名乗ることができる資格です。
高度な調理技術をはじめ、公衆衛生・栄養・食品衛生といった知識を学び始めて取得できる資格であるため、調理師の資格を取得すれば信頼を得ることもできます。

なお、資格の取得には養成学校の卒業や調理師試験の合格が必要です。
試験においては多くの科目の筆記問題が出題されますが、実技試験はありません。

ちなみに、飲食店の開業する場合に調理師免許は不要です。
ただ、調理師免許を取得しておくことで、開業に必要な「食品衛生責任者」の資格の申請が簡単に行えるようになります。

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調理師免許の試験は独学でも合格できる?

調理師免許の試験は独学でも合格できる?

調理師試験に向けた勉強は、独学でも進められるのでしょうか。
気になる疑問を解決していきましょう。

不可能ではないが、問題点もある

独学で合格を目指すのは、決して不可能ではありません。
実際に、独学で勉強し、無事調理師試験に合格できた人もたくさんいます。
ただ、独学ならではの問題点や不安な点があるのは事実です。

独学では、市販されているテキストで勉強するのが一般的ですが、時間を確保するのが難しいことがあげられます。
また、すぐ近くに質問できる相手がいないと、自分の理解が合っているのかを確かめる術がないのです。

試験範囲は広範囲かつ専門的

調理師試験で出題される範囲は6科目にわたり、範囲がとても広いのです。
科目の詳細は後述しますが、専門的な内容も多く含まれます。
これらすべてを独学で覚えるのは、決して簡単なことではありません

テキストだけでは理解できない箇所が出てくる可能性もあり、独学の難しさを痛感することでしょう。

調理師免許試験を受けるには、2年以上の実務経験も必要

調理師試験を受けるには、中卒以上の学歴があり、かつ条件を満たす施設・業務で2年以上の実務経験も求められます。
実務経験がないと、試験の受験資格が得られないのです。

条件を満たす施設・業務とは、調理に従事する業務を次の施設で行うことをさします。

  • 飲食店(旅館や簡易宿泊所を含む)
  • 魚介類販売(生きたままの魚の販売や競り売りは該当しません)
  • 惣菜などの製造業(佃煮を含む煮物、炒め物、焼き物、揚げ物、蒸し物、酢の物、和え物の製造)
  • 給食施設(寄宿舎・学校・病院などにあり、継続して1回20食以上または1日50食以上を調理し供給している)

パートやアルバイトも、原則として1日6時間以上かつ週4日以上の勤務があれば認められます
ただし、勤務時間や日数の規定は、試験を受験する都道府県ごとで異なる場合があります。
受験先に確認しましょう。

次の業務は、調理師試験における実務経験とみなされませんので、注意しましょう。

  • 調理業務以外の、接客業務・配達・食器洗い・店内清掃など
  • 調理担当ではなく、栄養士・看護師・保育士・ホームヘルパーなどとして勤務している
  • 料理学校などで、調理実習などの指導をしている
  • 企業や研究所などで、食品開発の担当をしている
  • 飲食店営業ではなく、菓子製造業または喫茶店営業の許可しか受けていない店舗での勤務
  • 飲食店営業の許可を受けていても、主にケーキ・デザート類・パン類の製造を行っている店舗での勤務
  • 海外の飲食店での勤務
  • 定時制・通信制以外の高校(全日制)に在学している期間中の勤務

調理師試験を目指すための実務経験とするのに、これから仕事先を探す場合は、これらの店舗では認められませんので、十分注意しましょう。

また、これまでの実務経験が受験資格に該当するかどうかは、勤務先の経営者や責任者に確認しないといけません。
確かに働いていたという証明書の発行も必要ですので、調理師試験の受験を検討している段階から話をしておくと良いでしょう。

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独学で調理師免許を目指すメリットやデメリットは?

独学で調理師免許を目指すメリットやデメリットは?

独学で調理師試験の勉強を進めようとする中で、メリットとデメリットを把握しておくことで、より効率の上がる勉強法が見つかるでしょう。

メリット:自分のペースを守り、低予算で勉強できる

調理師養成学校に通うと、時間割が決められているうえ、通学時間も別に確保しなくてはいけません。
さらに実習が入ったり課題が課せられたりするので、自分の生活ペースやリズムは保ちにくくなります。

この点では、独学は誰からも時間の制約を受けることなく、自分のペースに合わせて勉強できるのが大きなメリットです。

また、調理師学校に通うのには、まとまった費用がかかりますが、独学であればテキストや過去問題集などを買う程度の出費で抑えることができます。

デメリット:勉強するのにコツが必要

独学のデメリットは、我流の勉強法になりがちな点があげられます。
どうしても自分が手を付けやすい科目を重点的に勉強してしまい、知識が偏る可能性もあります。

自分でテキストを読み、自分で問題集を読んで勉強するため、間違っている箇所があっても指摘してもらえる相手がいないのです。
周りに仲間がいれば、教え合ったり励まし合ったりできますが、独学では難しくなってしまいます。
職場で知識を教えてくれる相手を探すのが近道だと思われますが、職場の業務中ではなかなか聞きづらいでしょう。

さらに、調理師法の改正が行われたときに、最新の法令と照らし合わせて自分の知識が合っているかも確認しにくいのです。
独学では、常に自分で最新情報を入手できるよう、アンテナを張り巡らせておく必要があります

調理師免許試験の科目と出題範囲を詳しくご紹介

調理師免許試験の科目と出題範囲を詳しくご紹介

独学では、調理師試験の科目内容が分かりづらいときもあります。
ここで、それぞれの科目と出題範囲について、厚生労働省からの通達をもとに詳しく解説します。

公衆衛生学

地域社会に関する健康問題が中心となって出題されます。
具体的な範囲は、調理師の業務と社会的な役割、食生活の現状および健康づくり、公衆衛生や健康の概念、健康と疾病についての統計、疾病の予防対策、保健・医療・福祉制度の概要などと定められています。

食品学

食品の分類や加工などを中心に出題されます。
具体的な範囲は、食品の意義・用途、特徴・性質、加工・貯蔵、表示、流通などとされています。

栄養学

食品の保存および栄養素について出題されます。
具体的には、栄養と健康・ライフステージ・病態それぞれとの関係性、栄養素の機能、栄養生理などの範囲が該当します。

食品衛生学

食中毒に関係する知識を中心として出題されます。
具体的には、食品の安全・衛生に関する法規、食品の安全と衛生対策、腐敗および食中毒、食品が元となる感染症、食品と寄生虫、食品に含まれる汚染物質や食品添加物、衛生管理、洗浄や消毒の方法、器具・容器包装の衛生的な管理などが範囲とされています。

調理理論

調理技術および、調理による食品の変化などについて出題されます。
具体的には、調理の意義と目的、種類と特徴、施設・設備、調理器具・操作、食材の特徴、献立作成、調理技術、集団での調理、調理施設における洗浄・消毒・清掃、接客などの食事環境について範囲となっています。

食文化概論

食にまつわる歴史などが出題されます。
具体的には、食文化の成り立ち、日本の食文化と料理・伝統料理・郷土料理、世界における食文化と料理などが範囲です。

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調理師のやりがいはどんなところにある?

調理師のやりがいはどんなところにある?

独学で調理師試験の合格を目指すならば、試験当日までできるだけモチベーションを上げて勉強を続けたいものです。
ここで、調理師という職業のやりがいを見てみましょう。

人々を笑顔にできる

多くの調理師が感じているやりがいは、自分が作った料理を食べた人が、目の前で笑顔を見せてくれるという点です。

食は、人間にとって生活の基本だと言われる「衣食住」のひとつとして、人間が生きるために不可欠な行為となっています。
そんな食を作る現場に携わり、口にしたお客様や利用者の方、児童・学生などが笑顔になってくれれば、調理師として大きな励みややりがいにつながるでしょう。

自分の腕を信じて向上できる

調理師は、自分の腕が仕事道具であり、腕ひとつでのし上がることができるので、頑張ればしっかりとした結果が出せる職業です。
腕がいい調理師は、年齢や性別に関わらず出世できる可能性が高まりますし、自分に自信がつくと仕事もどんどん楽しくなっていくものです。

将来的に、自分の店を持つという目標を立てる人も多く、理想の繁盛店を経営すべく日々努力している調理師もたくさんいます。
最初のうちは、厳しい現実を目の当たりにして、諦めてしまいそうになるかも知れません。
しかし、自分の腕を信じて、常に向上心を持ち続けることで、夢を現実にできる日が訪れるでしょう。

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通信教育であれば、独学のデメリットをカバーできる

通信教育であれば、独学のデメリットをカバーできる

調理師試験に向けて、独学のデメリットを解消するのであれば、通信教育がおすすめです。

通信教育では、養成学校に通うよりも安い費用で学べるうえ、試験対策用に作られたテキストを使って効率良く勉強することができます。
勉強時間に縛られることも少なく、自分のペースでテキストを読めるのです。

さらに、分からない箇所があれば、質問できる通信教育も多く、独学のように孤独感を味わうことも少なくなります

養成学校に通う時間や費用を抑え、飲食店などで現場経験を積みながら、通信教育で試験勉強を行ってみてはいかがでしょうか。

まとめ

調理師免許の試験は独学でも合格することはできますが、モチベーションの問題や疑問点を質問できないなど、学習中のストレスは多くなってしまうようです。

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