電気工事士の年収・給料はどのくらい?収入アップのポイントも解説

電気工事士の年収や給料はいくらなのでしょうか。収入の目安を知ることによって、今後のキャリアや人生設計もしやすくなるので、どのくらい稼げるのかを把握することが大切です。ここでは、電気工事士の年収・給料の目安や収入が変化する要因などを解説します。収入をアップする方法もご紹介しますので、キャリアアップの参考にしてみましょう。
目次
電気工事士の年収・給料はどのくらい?

電気工事士の年収・給料は以下の通りです。
【電気工事士の給料・時給】
区分 | 年収・時給 |
---|---|
正社員 | 平均年収427万円 |
派遣社員 | 平均時給1,500円 |
アルバイト・パート | 平均時給997円 |
正社員の場合は、平均427万円の年収というデータがあります。
派遣社員やアルバイト・パートについては、時給約1,000円です。
また、地域別給料や業務別給料も公開されているので、あわせて確認していきましょう。
【地域別給料】
地方 | 年収 | 時給 派遣社員 |
時給 アルバイト・パート |
---|---|---|---|
北海道・東北 | 372万円 | 1,551円 | 950円 |
甲信越・北陸 | 384万円 | - | - |
関東 | 439万円 | 1,585円 | 1,089円 |
東海 | 412万円 | 1,436円 | 1,002円 |
関西 | 425万円 | 1,503円 | 1,001円 |
四国 | 383万円 | - | - |
中国 | 365万円 | 1,601円 | - |
九州・沖縄 | 359万円 | 1,502円 | 901円 |
【業務別給料】
地方 | 年収 | 時給 派遣社員 |
時給 アルバイト・パート |
---|---|---|---|
点検 | 373万円 | 1,451円 | 1,015円 |
電気制御設計 | 453万円 | - | - |
安全管理 | 543万円 | 1,700円 | - |
メンテナンス | 412万円 | 1,500円 | 1,010円 |
地域別給料では、関東が最も高く、九州・沖縄が最も低くなっています。
その差は約50万円ほどなので、働く地域によって年収に差が出る点には注意が必要です。
業務別給料を見ると、安全管理の年収が最も高く、点検が最も低い傾向があります。
基本的に、業務内容が高度なほど収入が高くなるので、自分のスキルに合った業務を選ぶことも大切です。
電気工事士の年収・給料が変化する要因

電気工事士の年収・給料の目安を紹介しましたが、あくまで平均であり、さまざまな要因で上下します。
ここでは、電気工事士の収入が変化する要因を5つ解説しますので、キャリア設計や職場選びなどの参考にしてみてください。
所持している資格
電気工事士を名乗るためには、第一種電気工事士または第二種電気工事士の資格を取得する必要があります。
どちらの収入が良いということはありませんが、作業範囲が異なることから収入に差が出る場合が多いです。
第一種電気工事士は、ほとんどの電気設備の工事に携わることができます。
電気事業者からの高圧の電圧を受電している施設や、一般家庭、店舗、事務所などの工事ができるのが特徴です。
一方、第二種電気工事士は、小規模な電気設備が作業範囲となっています。
また、電気工事に関わる資格は、他にも多くあります。
資格はスキルや知識の証明になるので、資格の有無は収入に差が出るポイントです。
資格が多ければよいというわけではなく、職場で必要とされる資格をしっかり持っていれば、能力の評価につながり収入に影響を与えるでしょう。
これまでのキャリア・経験
電気工事士の仕事は、現場での経験やキャリアがとても重要です。
さまざまな現場を経験していれば、同じ仕事でもすばやく終わったり、正確に仕上げられたりするので、評価が高くなり、収入にも反映されます。
他の仕事にも共通しますが、勤続年数が上がるほど収入も高くなる傾向があり、収入にともなってボーナス額もアップするケースがほとんどです。
立場
どのような立場で働くかによっても、電気工事士としての年収・給料が変わってきます。
入社したてや資格を取得したての時点では、新入社員や見習いとして働くことになり、管理職や経営者などに比べると、収入は低くなりがちです。
経験を積み、現場のリーダーや監督などに昇進すると、管理や指示など業務が変わり、責任も増えるので、収入は上がっていきます。
社長や自営業などになると、業績にもよりますが、社員よりも収入が高くなる場合が多いです。
現場の規模
現場の規模によっても、収入が変化します。
規模が大きいほど予算が多く確保されているケースが多く、電気工事士を派遣する会社の利益が増加します。
利益があれば、社員への給与に還元できるので、収入が高くなるケースが多いです。
一方で、規模の小さい現場での仕事が多い場合は、会社の利益が多くない場合があります。
従事する現場は電気工事士自身で決められないので、実績や規模などから会社の規模を見極めて、職場探しをすることが大切です。
工事の種類
上記までに紹介したように、どのような工事に携わるかでも収入に差があります。
比較的難易度が低い点検などの業務は、他の業務に比べると収入は低くなりやすいです。
一方で、現場の安全管理や電気制御設計など、管理能力や技術を求められる高度な業務になると、収入が高くなる傾向があります。
スキルや知識が必要になる工事ほど条件が良い場合があるので、どのような仕事を請け負う会社に勤めるかでも、年収・給料に差が出てくるのです。
電気工事士の年収・給料をアップする方法

電気工事士としての年収・給料は、個人の努力や職場選びなどでアップさせられる可能性があります。
ここで紹介する方法は、以下の5つです。
上記の方法を参考に、取得する資格や働き方などを考えてみましょう。
第一種電気工事士資格を取得する
上述したように、第一種電気工事士は第二種電気工事士よりも作業範囲が広いため、仕事選びの選択肢が多くなります。
高度な工事を請け負っている会社、規模の大きい現場で働ける会社などにチャレンジできるので、収入を上げられる可能性が高いです。
また、第一種電気工事士は第二種に比べて、合格率が低く、難易度は高くなっています。
第二種よりも第一種を持っていた方が知識や技術のアピールをしやすくなるので、より条件の良い求人に応募できたり、現在の職場で資格手当が付いたりするなど、収入アップにつながるメリットが多いです。
関連資格を取得する
第一種電気工事士を取得するだけではなく、関連資格を取得するのもおすすめです。
電気に関わる資格を取得することによって、さまざまな知識や技術を身につけられ、社内での昇進や転職などに役立ちます。
電気に関わる関連資格をいくつかピックアップしましたので、下記の表をチェックしてみてください。
資格 | 内容 |
---|---|
電気工事施工管理技師 | 施工計画や施工図作成、工程管理などに関わる資格 |
電気主任技術者 | 配電設備や配線などの保安監督ができる資格 |
電気通信の工事担当者 | インターネット回線などの電気通信回線の工事に必要な資格 |
電気通信主任技術者 | 事業用電気通信設備の施工・管理・運用などを監督できる資格 |
線路主任技術者 | 線路設備や付随する設備の工事に携わることができる資格 |
認定電気工事従事者 | 電圧600ボルト以下の電気工事に携わることができる資格 |
特殊電気工事資格者 | 自家用工作物の「ネオン工事」「非常用予備発電装置工事」ができる資格 |
待遇の良い職場に就職・転職する
現在の職場よりも待遇の良い職場に就職・転職するのも方法のひとつです。
請け負っている現場の規模や工事の種類などから収入を見極めたり、資格手当や経験者優遇などの条件を見たりして、収入の高い職場を重点的に探してみましょう。
注意したいのは、待遇の良い職場に勤めるためには、知識やスキルなどが求められます。
キャリアが短い、関連資格を持っていないなどの状態では、求人の選択肢が狭まり、希望の条件に当てはまる職場を見つけられないこともあるでしょう。
収入アップを目指して転職を考える場合は、経験を積んだり、資格を取得したりするなど、アピールできるポイントを作る努力が必要です。
経験を積む
転職をするだけではなく、現在の職場で経験を積むことも収入アップに効果的です。
はじめは収入が低くても、粘り強く続けることによって、スキルや努力が認められて、立場が上がるケースもあります。
現場監督の代理や現場監督、マネージャーなどと昇進していけば、責任や業務のレベルに応じて収入がアップしていきます。
独立する
電気工事士は、独立して働くこともできる職業です。
会社で培った知識や技術、人間関係を生かして起業し、上手く軌道に乗れば、会社員だったときよりも収入を得られる可能性があります。
ただし、安易に独立すると失敗してしまうかもしれません。
仕事を獲得する必要があることはもちろん、スタッフの採用や道具の購入、事務所の確保などに時間とお金がかかるので、健全な経営をすることはとても難しいです。
しっかり準備をした上で、収入の見込みがたったときに独立を検討すると良いでしょう。
まとめ
電気工事士の年収・給料は、データによると正社員で平均427万円です。
ただ、資格の有無、キャリア、立場、現場の規模、工事の種類などに左右されるので、平均よりも高収入を得られることももちろんあります。
第一種電気工事士や関連資格を取得したり、経験を積んでキャリアアップしたりするなどによって、収入がアップすることも可能です。
平均収入や収入を左右する要因などをチェックして、納得の条件で働けるように現在の仕事や転職に取り組みましょう。
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