行政書士試験の対策として選ぶ参考書の種類・勉強の進め方を徹底紹介!
          行政書士試験の対策として、どのような内容の参考書・テキストを選べばいいのか、勉強の進め方はどうしたらいいのか、これから対策を始める人には不安な点がたくさんあるでしょう。ここでは、行政書士試験のために揃えたいテキストや、勉強を行ううえでのポイントなどを解説します。
目次
行政書士の試験を受けるのに揃えたい書籍は?
            
					行政書士の試験を受けるには、まず勉強に必要な書籍一式を揃えないといけません。
          次の書籍を揃えると良いでしょう。
          各書籍の役割や選び方などを解説します。
				
入門書
					法律や行政書士の勉強が初めてで、全体像をつかみたい人は、最初に入門書を読み込むと理解しやすくなります。
					行政書士の試験は、主に法律科目が出題範囲とされているため、これまで法律を学んだことがない人から見ると、法律用語は難解に感じることが多いものです。
					そこで、先に入門書を読み、全体像やイメージをつかんでおくと、各科目の知識との紐づけが簡単になります。
					
					入門書には、基本となる法律用語の説明や、法律を勉強するのに心得ておきたい基礎知識などが掲載されています。
					できるだけ、自分が理解しやすいと思うものを選ぶと良いでしょう。
					さらに、あまり分量が多い入門書は、最後まで読み通せなくなることもあるので、適切な分量の入門書がおすすめです。
				
テキスト(基本書)
        テキストは、行政書士試験の科目を学ぶための教科書にあたります。
        試験に必要な知識が盛り込まれているもので、勉強を進めるのに最も重要な書籍といえます。
        
        テキストは、次の流れで使うのが効果的です。
      
・全体をしっかり読む
					最初に全体を読み込み、内容を理解しましょう。
          このとき、理解できない内容があっても構いません。
          そこだけにこだわっていると、先に進めなくなってしまうため、どんどん読み進めるようにしましょう。
				
・必要だと思う情報を書き足す
					読み進めていくうちに、重要な箇所や間違えやすいと思うポイントが分かってきます。
          関連する判例がどこに書かれているか・過去に何年度の試験で出題されたかなど、情報を書き足すことでオリジナルのテキストが完成します。
          
          ただし、必要以上に書き込んでしまうと、かえって見にくいテキストになってしまいます。
          あまり多く書き過ぎないよう注意しながら書き足しましょう。
				
・問題集を解き、あいまいな箇所や間違えた箇所をもう一度テキストで確認する
問題を解くことで、自分が理解していなかったところを明確にでき、テキストの中でもう一度確認すべき箇所を導くことができます。
科目別テキスト
					苦手だと感じる科目がある人や、深い範囲まで勉強したい人は、全てを網羅している基本テキストとは別に、試験科目ごとに分かれたテキストも用意すると、理解が深まるでしょう。
          初めて法律について勉強する人も、基本テキストを開く前に科目別の入門テキストを参照すると、大まかなイメージを持って勉強を進められます。
          
          特に、科目の中でも出題範囲が広く、難易度も高い「行政法」と「民法」については、基本テキストのみでは対策が不十分となってしまう可能性があります。
          科目別テキストを併用して、点数を確実に取れるように知識を積み上げる対策が必要です。
          
          反対に、「基礎法学」の科目は配点がわずかなため、科目別テキストの必要性はほとんどないといっても良いでしょう。
          苦手科目がある場合も、科目別テキストを使って重点的に学習し、苦手意識をなくすようにしたいものです。
          
          ただ、ひとつの科目について複数の科目別テキストを用意してしまうと、記載内容を完全に習得できなくなってしまいます。
          1科目につき1冊程度を用意するのがおすすめです。
          行政書士試験は、法令科目が5科目、一般知識科目が3科目に分かれています。
          まずは基本テキストで理解を進め、補完が必要だと思う科目のみ科目別テキストを活用すると良いでしょう。
				
問題集
            行政書士の試験対策として、問題集を解くのは大変重要な役割を担っています。
            先述したように、問題集を解いて知識の定着を確かめることが大切ですが、同時に出題形式に慣れる目的もあるのです。
            
            試験当日に合格点を取るには、勉強で得た知識をきちんと解答するのと、時間内に解答するスピードの両方が求められます。
            このため、問題への取り組みは必要不可欠です。
            
            問題集に取り組むことで、本番と同じ出題形式に慣れるうえ、自己のレベルがどのくらいまで到達しているかを把握できます。
            勉強が進んでいる科目・足りない科目の判別もでき、その後の勉強を軌道修正するきっかけにもなるのです。
            
            問題集を選ぶときは、テキストと同じシリーズを使うと、より効果的に取り組めます。
            同じシリーズでは、基本的にテキストと問題集がリンクしています。
            そのため、双方を照らし合わせながら勉強すると内容に矛盾がなく、理解しやすくなるでしょう。
          
過去問題集
              問題集と併せて、これまでの試験に出題された過去問題を解くのも、試験対策のひとつです。
              全く同じ問題が出される可能性は低いとしても、傾向が似た問題や過去問題を応用した問題が出る可能性は高いとされています。
              これは、過去に出された論点を繰り返し出題する傾向がある、行政書士試験の特徴ともいえます。
              
              過去問題を解くのは、テキストや問題集での学習が一通り終わってからにしましょう。
              また、どの過去問題集を選んでも、過去問の内容そのものは同じですので、自分にとって解説が分かりやすいと感じるものを選ぶと良いです。
              
              解けなかった問題は、答え合わせをしたうえで解説を熟読し、該当箇所のテキストを読み返して復習しましょう。
              過去問を解く際には、本番と同じ時間を計りながら取り組むと、より実践的に行うことができます。
            
六法
                六法とは、日本の法律で特に重要だとされているものをまとめた法令集です。
                行政書士試験は、法律を中心とした科目ですので、テキストと並行して六法にも目を通しながら勉強すると、知識をインプットしやすくなります。
                
                六法の種類は、大きく分けて3つあります。
              
                  ・判例がついた六法(模範六法など)
                  ・判例なしの六法(小六法など)
                  ・行政書士試験用の判例つき六法
                
                試験対策のために購入するのであれば、3つ目の試験用六法が使いやすいでしょう。
                テキストに書かれた条文の詳細を、六法で再確認しながら進めると、記憶に残りやすくなります。
                条文そのものが試験問題となっている年もあるため、六法はぜひ購入しておくことをおすすめします。
              
裁判の判例集
                  実際に行われた裁判の例をまとめた判例集も持っておくと、理解を深められ、知識の定着にも役立てられます。
                  
                  判例は、試験問題に含まれる年も多く、特に次の判例は出題頻度が高い傾向が見られます。
                
                    ・国家賠償法(行政法)
                    ・行政事件訴訟法(同上)
                    ・債権(民法)
                    ・人権(憲法)
                  
                  これらの判例は、主要なものは基本テキストにも掲載されています。
                  それとは別に独立した判例集を持っていると、判例のみをまとめて読めるのでおすすめです。
                
過去問題はどのくらい解いておくと安心?
            
					行政書士試験の対策として、重要な位置づけとなるのが過去問です。
          ここでは過去問の活用について考えてみましょう。
				
過去問を解くことの重要性は?
					過去問がそのまま違う年に出題されることは、ほとんどありません。
          しかし、過去問の表現を少し変えた問題は多く出題されます。
          この場合、過去問を解いたうえで、論点や趣旨を理解していれば、表現が変わっていても戸惑うことなく正答につなげられます。
          
          過去問を解くときには、知識を上積みしていく姿勢が重要です。
          たとえ解答が分かっても、ほかの選択肢が間違っている根拠がどこにあるのかまで理解していないと、似たような問題が出ても対応できなくなってしまいます。
          解説まで読み込んで、全体を理解するようにしましょう。
          
          過去問は、テキストを使って知識を深めた(インプット)後に、知識を使って(アウトプット)問題を解く際に必要だといわれます。
          条文や判例の知識を、具体的な事例で処理するには、過去問の活用が欠かせません。
          
          過去問の演習をおろそかにすると、知識の土台となる骨組みが崩れていき、テキストで得た知識も全て忘れてしまうことになってしまいます。
          試験勉強の重要な位置づけとして、過去問への取り組みを徹底的に行いましょう。
				
できれば10年分こなしておきたい
					過去問への取り組みがどれだけ大切なのか詳しく解説しましたが、できれば過去10年分の問題を解くのがベストです。
          ただ、社会人の場合は時間が取りづらいため、10年分解くのが難しいかもしれません。
          この場合、行政法と文章理解(一般知識)だけでも10年分解くようにしましょう。
          
          行政法は、配点が試験全体の4割近くを占めるため、行政書士試験では最も勉強すべき科目です。
          過去問を解いた数と試験の得点は比例しますので、焦らず丁寧に取り組みましょう。
          
          文章理解は、一般知識の中で比較的長文を読まないといけないため、解答に時間がかかります。
          論理性が問われるため、段落ごとに文の内容を要約し、各段落の関係性をつかめるようにすると、読解力が身に付きます。
          
          憲法、商法・会社法、民法、文章理解以外の一般知識は、5年分の過去問を解けるように、スケジュールを立てましょう。
				
民法改正に十分注意しよう
        過去問の取り組みにあたって注意したいのが、民法の改正です。
        2020年4月に、「民法の一部を改正する法律」が施行されましたが、この改正は120年ぶりに民法が大きく改正されたとあって、ニュースなどで大々的に取り上げられました。
        
        改正により、民法のひとつである債権法が大きく変わりました。
        主な変更点は次のとおりです。
      
          ・弁護士や医師など、一部の職業の債権についていた例外的時効の撤廃
          ・貸金や遅延損害金に適用される法定利率の変更
          ・極度額が定められていない根保証契約の無効
          ・約款変更時に事前の周知を行う
        
        また、2019年7月には、相続法の改正も行われました。
        これらの改正が行われる前と後では、同じ問題でも解答が異なってくる可能性があるため、しっかりとした対策が求められます。
        
        行政書士において出題範囲となる法令は、試験日が属する年度の4月1日現在で施行されている内容のものです。
        つまり、2020年4月に施行された改正民法の内容に合わせた試験は、2020年11月実施分からとなります。
        これと併せて、相続税改正の内容にも対応して勉強しなければなりません。
        過去問を解く際には、この点に注意しましょう。
        
        さらに、会社法や民法(成年年齢)、個人情報の保護に関する法律などの一部改正など、2021年度以降に改正施行される法令もあります。
        これらの法改正に対応した勉強をするためには、過去問と照らし合わせるために最新版のテキストを用意することが重要です。
      
実施団体のホームページでも閲覧可能
					行政書士試験は、一般社団法人行政書士試験研究センターが作成・実施しています。
          過去問は、このセンターのホームページから閲覧可能です。
          
          ただ、一部問題については、著作権の関係上掲載されていません。
          特に、文章理解の問題は、どの年度も掲載されていないのです。
          
          全ての過去問を入手するには、市販の過去問集を購入するか、または通信講座などの教材に含まれる過去問集で取り組むと良いでしょう。
				
行政書士試験の勉強を進めるうえでのポイントは?
            
					行政書士の試験範囲は幅広いため、効率的に知識を増やしていくことが大切です。
          そのためにできる取り組みを、いくつか紹介します。
				
民法と行政法の勉強から始める
					行政書士試験は300点満点ですが、そのうち民法が76点、行政法が112点の配点となっており、この2科目で全体の6割以上を占めています。
          
          確実な得点源にするには、まずこの2科目から勉強していきましょう。
          反対に、商法と会社法は、出題範囲は広いにもかかわらず、配点が20点と少ないため、あまり時間をかけなくとも試験結果に大きな影響は出ないと考えられます。
				
判例は重要なもののみ覚える
					全ての判例を覚えようとすると、勉強効率がかなり下がってしまいます。
          重要な判例のみ覚えておき、問題の文脈と選択肢から正解を導き出せるよう、推測力と読解力を磨くことをおすすめします。
				
一般知識対策のために、新聞やニュースなどを注視する
            行政書士試験の中で、一般知識は範囲が広いうえ、300点中に占める割合が56点と少ないにもかかわらず、24点という合格基準点が設定されています。
            試験特有の足切り制度に悩まされないように、しっかりと対策しなければなりません。
            
            一般知識は、新聞やニュースで知ることができるものも多いので、時間があるときにできるだけ目を通すよう心がけましょう。
            その中で、分からない用語があったときだけインターネットで調べると理解しやすくなります。
          
隙間時間を活用して知識を積み上げる
              1日の中で、隙間時間は意外と多いものです。
              15分から20分程度時間があれば、単語を覚えたり重要箇所を振り返ったりできるでしょう。
              この時間で覚えた知識は、頭の中にインプットされやすいものです。
            
合格に必要な勉強時間はどのくらい?
              行政書士試験に向けた試験勉強の流れを紹介しましたが、どのくらい勉強時間を費やすと合格に近づけるのでしょうか。
500時間から800時間が目安
              行政書士試験の合格を目指すのならば、通信講座などでは500時間から800時間、独学ならば800時間から1,000時間が目安だといわれています。
              
              勉強方法や、1日で費やせる勉強時間などによって、勉強に必要な日数は異なりますが、突発的な都合変更も考慮して、できるだけ余裕を持ったスケジュールを組みましょう。
              通信講座を利用すると、試験当日までのスケジュールが組まれていますので、スムーズに勉強を進められます。
            
初めて法律を学ぶ人は時間を多めに確保したい
              行政書士試験をきっかけに、初めて法律を学ぶ人は、なじみがない法律用語に慣れるまで時間がかかるでしょう。
              法律独特の言い回しもあり、問題文を理解するのに時間を費やすかもしれません。
              
              このため、法律初心者の人は、できるだけ勉強時間を多く取るようにし、用語に慣れながら勉強を進めていきましょう。
            
まとめ
				行政書士の勉強をはじめるための参考書を選びには時間がかかりますし、実際どれが良いのかは判断しづらいものです。
        そこで、行政書士試験の勉強を行うには、通信講座を利用するとよいでしょう。
        行政書士試験を知り尽くしたプロたちが、試験合格に向けてわかりやすいテキストを用意してくれていますので、初心者でも効率良く学ぶことができます。
        
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        過去問のうち、分野別に重要問題を厳選し、効率的に過去問対策が行えるような問題集を用意しています。
        
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