ITパスポート試験の合格は過去問題で目指せる?
ポイントや勉強の進め方を解説

ITパスポート試験の合格は過去問題で目指せる?ポイントや勉強の進め方を解説

こんにちは、資格のキャリカレ編集部です。

社会人になってから資格取得を目指すなら、「将来役立つ資格を持っておきたい」「転職やビジネスに有利な資格を取得したい」という方が多いのではないでしょうか。

昨今、世界的にIT化が進み、どんな業種であってもIT知識を有した人材が重宝される傾向にあります。そこで注目されている資格が「ITパスポート」。IT関連の入門的な資格なので、初学者でも十分合格が目指せる資格です。

この記事では、ITパスポート試験について、出題範囲や形式などの最新情報、過去問題を利用した学習方法、学習のポイントなどを解説します。最後に問い合わせ先やその他おすすめの資格一覧もご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

目次

ITパスポート試験の最新情報を確認

ITパスポート試験の最新情報を確認

ITパスポートとは、IT関連資格として有名な情報処理技術者試験のなかで、レベル1に位置づけられている資格です。情報処理技術者試験は全13種類あり、ITパスポートはそのなかでは比較的取得が目指しやすい試験となっています。

昨今、急速に進むIT化やテレワークの普及などによって、ITスキルのニーズは高まっており、ITパスポートの受験者も増加傾向です。ITパスポート試験の合格を目指すためにも、まずは試験内容や出題範囲について知っておく必要があります。以下で詳しく見ていきましょう。

試験内容

受験資格 誰でも受験可能
試験時間 120分
出題数 100問
出題形式 四肢択一式
合格基準 総合評価点が1,000点満点中600点以上かつ、
3分野の分野別評価点がそれぞれ300点以上
試験方式 CBT方式(Computer Based Testing)
採点方式 IRT(Item Response Theory:項目応答理論)で算出

ITパスポートは、全社会人に情報処理の知識をつけてもらいたいという目的で実施されている試験です。学歴や年齢などの受験資格は特にありません。また、試験方式はパソコンに表示される問題に答えていくCBT方式となっていますが、身体の不自由等の理由でCBT方式での受験が難しい場合は、春期(4月)と秋期(10月)に筆記試験も実施されています。

誰でも受験できる資格ではありますが、試験時間は120分と短い中、100問の小問に答える必要があるため、過去問などでしっかり準備しておかなければなりません。ITパスポート試験の詳しい出題範囲については、次項で解説します。

参考 ・ITパスポート試験「試験内容・出題範囲」

出題範囲

ITパスポート試験の出題範囲は、ストラテジ系・テクノロジ系・マネジメント系の3つの分野となっています。分野別の出題数と概要は、以下の表を参考にしてください。

ストラテジ系 35問程度 企業と法務・経営戦略・システム戦略などの企業の経営に関わる分野
テクノロジ系 45問程度 基礎理論・コンピュータシステム・技術要素などのIT知識に関する分野
マネジメント系 20問程度 開発技術・プロジェクトマネジメント・サービスマネジメントなどのマネジメントに関する分野

出題範囲については、ITパスポート試験の公式ホームページにて、シラバスが公開されています。2024年4月には、「シラバス6.2Ver」に変更となっており、2024年10月からは「シラバス6.3Ver」に変更となる予定です。効率よく学習するためにも、学習を始める前には、必ずチェックしましょう。
※2024年7月時点の情報

参考 ・ITパスポート試験「試験内容・出題範囲」
関連記事 ・ITパスポートの難易度は?試験概要・出題範囲とともに具体的な試験対策まで解説

ITパスポートの過去問題で合格を目指す3つのポイント

ITパスポートの過去問題で合格を目指す3つのポイント

ITパスポートは、過去に出題された問題に類似した問題が出題される傾向にあります。そのため、短い時間の中で全問に解答し、合格基準を満たすためにも、過去問題を活用した学習方法が効果的です。

ここからは、過去問題を使って合格を目指すポイントについて解説します。

1.過去問題3回分を理解しておく

過去問題を1回程度解いただけでは、合格を目指せるとは言い切れません。最低でも3回分の過去問題を使って学習を進めるのがおすすめです。1〜2回分は、出題傾向や問題に慣れるための学習用とし、3つ目の過去問題は実際の試験を想定した模擬試験用として活用するといいでしょう。

また、それぞれの過去問題を分野別に分けて勉強していくと、効率的に学習が進められます。過去問題を使う際には、不正解になった理由や正解の根拠を理解しながら進めていくと、より効果的な学習につながるでしょう。

2.過去問題の8割正解を目指す

ITパスポート試験は、合格基準が1,000点中600点以上となっているため、正解率6割程度が合格の目安となっています。しかし、過去問題で6割程度正解できていれば合格が目指せるとは限りません。

ITパスポート試験の問題は、過去問からは2割程度の出題となっており、残りの8割は過去問題に類似した問題となっています。そのため、過去問題で学習する際にも、6割ではなく8割以上の正解率を目標にして学習していくと、より合格の可能性が高くなるでしょう。

3.IT技術に関する問題の対策をしておく

ITパスポート試験では過去問題に似た問題が出題されるケースが多いため、過去問題を繰り返し解いていくのは有効な学習方法です。ただし、ITパスポート試験では、最新の情報処理の知識を問う問題も出題される場合があるため、注意しておきましょう。

過去問題にはないIoTやブロックチェーン、5Gなどの新しいIT技術を問う内容が出題されるケースも増えています。過去問題の類似問題だけでも8割程度は出題されるため、合格が目指せないわけではありませんが、少しでも確率を高めたいのであれば、最新のIT技術に関する学習も欠かせません。

最新のIT技術に関する情報は、インターネットや専門誌、新聞などで得られます。

関連記事 ・ITパスポート取得に必要な勉強時間の目安は?確実に合格するためのポイントも紹介

ITパスポートの過去問題を入手する方法

ITパスポートの過去問題を入手する方法

基本的に、ITパスポート試験の問題は非公開とされています。しかし、インターネット上やアプリ、参考書などから入手可能です。

ここからは、それぞれの入手方法について詳しく解説しますので、ぜひ参考にしてください。

IPAサイトからダウンロードする

IPA(情報処理推進機構)が運営しているITパスポート試験の公式ホームページでは、公開情報として「過去問題(問題冊子・解答例)」が掲載されています。年度別の問題冊子と解答例がそれぞれダウンロードできるので、学習に活用するといいでしょう。

また、公式ホームページでは、CBT疑似体験ソフトウェアも公開されており、CBT方式でのITパスポート試験を疑似体験できます。平成24年度の春期分以降の公開問題が体験でき、実際に解答して正誤や正答数が確認できるので、ぜひ活用してください。

なお、公開問題とCBT疑似体験ソフトウェアでは、それぞれの過去問題に対する解説はついていません。そのため、理解を深めながら学習するには別途参考書などで確認してください。

参考 ・情報処理推進機構(IPA)「ITパスポート試験過去問題(問題冊子・解答例)」

過去問アプリを利用する

まとまった学習時間を確保するのが難しい場合は、過去問アプリの活用がおすすめです。仕事や家庭で忙しい場合でも、すき間時間を利用して学習を進められます。

ITパスポート試験の過去問題が学習できるアプリは、iOS用とAndroid用がそれぞれ公開されています。アプリの詳しい内容については、以下の通りです。

アプリ名 iOS用:「ITパスポート全問回答」

Android用:「ITパスポート 全問解説 - 2024 一問一答過去問題集」
収録問題数 全2422問
機能・特徴 ・全分野別ドリルや過去問題の学習が可能
・全問に解説付き
・令和6年度分や最新の生体AIに関するサンプル問題も収録
・まとめて復習できる「チェック機能」付き

上記、ITパスポート試験の学習アプリは、無料で配布されています。通勤時間や休憩時間などを有効に使って学習したいという方は、ぜひ活用してください。

参考 ・App Store「ITパスポート全問回答」
・Google Play「ITパスポート 全問解説 - 2024 一問一答過去問題集」

ITパスポート試験対策サイトを利用する

ITパスポートのニーズが高まっているなか、インターネット上では、ITパスポートの試験対策を目的としたサイトが公開されています。中には過去問題やその解答を掲載しているサイトもあります。無料で利用できるものもありますが、利用規約を守って活用しましょう。

また、問題や選択肢それぞれに対する解説も掲載しているサイトもあるので、独学で合格を目指したいという方の役に立つでしょう。

過去問題集や参考書を購入する

ITパスポート試験の過去問題集は、書籍でも販売されています。おすすめの過去問題集は、後述しますので、ぜひ参考にしてください。

また、最新年度に合わせた試験対策用の参考書などもあるので、過去問題と併せて活用するといいでしょう。参考書では、各問題の解説はもちろん、過去の傾向からシミュレーション問題がついていたり、図やイラストを用いてわかりやすく学習できたりするメリットがあります。初心者向けの参考書もあるので、特に未経験から独学で合格を目指す方にはおすすめです。

関連記事 ・ITパスポートを独学で取得することは可能?効率的な学習のコツも解説!

ITパスポート人気の過去問題集3選

ITパスポート人気の過去問題集3選

ITパスポート試験の過去問題を入手するなら、効率よく学習できるように編集された過去問題集もおすすめです。最新の情報やテキストも掲載したものであれば、1冊でも試験対策に役立つでしょう。

ここでは、おすすめの過去問題集を3つご紹介します。

1.令和6-7年度版 ITパスポート試験 対策テキスト&過去問題集 (よくわかるマスター)

出版社(著者) FOM出版(富士通ラーニングメディア 著)
定価(税込) 2,420 円
特徴 ・最新のシラバス6.2verに対応
・過去問題800問とオリジナル予想問題を掲載
・「Web試験」の購入特典あり
・重要用語を解説する音声コンテンツ付き

「令和6-7年度版 ITパスポート試験 対策テキスト&過去問題集 (よくわかるマスター) 」は、最新のシラバスに沿った目次構成となっているため、効率的な試験対策が可能です。さらに、シラバスに掲載されている用語の解説もあるため、初心者でも理解しやすい内容となっています。

過去問題は、平成30年度以降の8回分を800問掲載しており、それぞれ詳しい解説付きです。オリジナルの予想問題と併せて学習すれば、より精度の高い試験対策となるでしょう。

また、購入特典としてスマートフォンやタブレット、パソコンなどから活用できる「Web試験」が用意されています。移動中や空いた時間に効率よく学習でき、何度でもチャレンジできます。

2.【令和6年度】 いちばんやさしい ITパスポート 絶対合格の教科書+出る順問題集

出版社(著者) SB Creative(高橋 京介 著)
定価(税込) 1,760円
特徴 ・テキストと過去問集で充実した内容を掲載
・頻出過去問題の241問を厳選
・最新のシラバスに対応
・学習に便利な赤シート付き

「【令和6年度】 いちばんやさしい ITパスポート 絶対合格の教科書+出る順問題集」は、過去問集にテキストも付いた試験対策本です。最新の生体AIなどにも対応しているほか、頻出する過去問題を厳選し、効率よく試験対策できる内容となっています。

イラストや具体例を用いた分かりやすい解説が付いているため、初心者でも学びやすいのが特徴です。短期間に集中して試験対策がしたい場合におすすめの一冊となっています。

3.令和06年【下期】 ITパスポート パーフェクトラーニング過去問題集

出版社(著作) 技術評論社(五十嵐聡 著)
定価(税込) 1,320円
特徴 ・丁寧な解説付きの過去問集
・最新シラバス6.3verに合わせた模擬問題を掲載
・平成21年春~令和02年の過去問題はPDFでダウンロード可能
・重要用語と解答が覚えやすい赤シート付き
・スマホで読める用語集や過去問演習Webアプリも利用可能

「令和06年【下期】 ITパスポート パーフェクトラーニング過去問題集」は、令和3年〜6年の4回分の過去問題と、最新のシラバスに合わせた模擬問題を2回分収録した過去問集です。令和2年以前の計23回分の過去問題も、PDFでダウンロードできるため、合計2900問の過去問題を試験対策に活用できます。

受験者が苦手とする部分を把握している講師が解説を担当しているため、つまづきやすい部分や覚えておきたい関連用語などが効率的に学べます。過去問題だけでなく、よく出る重要用語や最新シラバスで注目したい用語を覚えられる用語集や暗記シートも掲載。1回の受験で合格を目指したい場合におすすめの過去問題集です。

ITパスポート過去問題の学習方法

ITパスポート過去問題の学習方法

ITパスポートは、先述の通り、過去問題を活用して学習を進めるのが一般的です。ここからは、過去問題を使った具体的な勉強方法について解説します。

過去問題を繰り返し解く

過去問題を活用する場合、1度解くだけではなく、繰り返し解くことが大切です。ITパスポートは過去問題から類似する問題が出題されやすいため、過去問題をしっかり理解し、知識として身につけておく必要があります。

1度だけではその問題の意図や解答の意味が理解できないケースもあるため、繰り返し解いて理解しておきましょう。過去問題を解くうちに苦手な部分が見えてきたら、重点的に学習するのもおすすめです。

繰り返し解いて、過去問題の内容が身についた後は、過去問題を活用した模擬試験を実施し、実際の試験に備えるといいでしょう。

間違えた問題はわかるまで解説を読む

過去問題を解いていくなかで間違えた問題があれば、理解できるまで解説を読みましょう。正解の解説だけでなく、不正解の解説も参考にすると、より理解が深まります。

実際の試験では、過去問題と全く同じ問題が出るとは限りません。過去問題を学習しながら、なぜ正解なのか、なぜ不正解なのかを理解しておけば、いざ似たような問題が出題されたときでも、応用がききます。

着実に学習を進める

ITパスポートは、情報処理技術者試験のなかでは最も優しいレベルではあるものの、初心者の場合、約180時間は学習時間の確保が必要と言われています。挑戦するハードルが低い分、モチベーションを保ちながら着実に力を付けていくには、地道な学習が重要です。

一度に全てを覚えるのは難しいので、少しずつ学習を進めながら、苦手を克服し、情報技術に必要な用語と試験の出題傾向を身につけていきましょう。

ITパスポートの合格を効率よく目指すならキャリカレがおすすめ

ITパスポートの合格を効率よく目指すならキャリカレがおすすめ

ITパスポートは、独学でも学習可能ですが、効率よく合格を目指したいのであれば、キャリカレの通信講座がおすすめです。数多くの資格取得をサポートしているキャリカレなら、効率的な学習方法を提供できます。

ここからは、キャリカレで提供している「ITパスポート合格指導講座」のおすすめポイントについて詳しく解説します。

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1日30分の学習・2ヶ月で合格を目指せる

キャリカレのITパスポート合格指導講座では、1日30分、2ヶ月で合格できる力を身に付けられるテキストを開発し、効率的な学習をサポートしています。ITパスポートの試験を徹底的に分析した分かりやすいテキストに加え、映像講義や問題集など充実した学習教材を用意しているので、短期間で資格取得が目指せます。

また、資格取得をゴールにしては、学習の意味がありません。キャリカレの講座では、テキストだけでなく、サポート体制も充実しているため、資格取得にとどまらず、仕事で生かせる実践力も鍛えられます。

キャリカレのITパスポート合格指導講座は、将来生かせる資格と力を短期間で身につけられる、効率的な学習方法です。

添削指導が受けられる

ITパスポート試験に合格するには、過去問題や練習問題に繰り返し取り組み、知識として身につけることが大事です。キャリカレのITパスポート合格指導講座では、3回の実践模擬テストが用意されており、添削指導も受けられます。

実践模擬テストでは、苦手なポイントや復習すべき点を講師からオンラインで添削指導してもらえるので、独学よりもさらに理解が深められます。ITパスポートに精通している2名の専門家が監修・指導にあたっており、わからない問題があれば、講師に無料で相談できるので、より効率的に学習を進められるでしょう。

充実した教材を利用できる

キャリカレのITパスポート合格指導講座で使用するテキストは1冊。試験合格に必要な内容が凝縮されているので、いくつも教材を用意する必要はありません。さらに理解度をアップさせるための映像講義や、合格率アップに役立つ問題集用語集・模擬テストも付いています。

また、テキストは「紙」でも「WEB」でも学習できるように対応しています。自宅でゆっくり学習できるときは紙テキスト、すき間時間を有効に使いたいときはWEBテキストなど、シーンに合わせて活用できて便利です。WEBテキストの場合は、音声読み上げ機能も付いているので、通勤時間なども有効に活用できます。

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過去問題を繰り返し解いてITパスポートの合格を目指そう

過去問題を繰り返し解いてITパスポートの合格を目指そう

ITパスポート試験の合格を目指すなら、過去問題の活用が効果的です。繰り返し解きながら理解を深め、模擬試験なども活用していくといいでしょう。

また、独学での学習に自信がないという方は、キャリカレの「ITパスポート合格指導講座」がおすすめです。ITパスポートに詳しい専門家指導の下、効率的に学習を進められます。

さらにキャリカレでは、1つの資格に合格すると、2講座目が無料で受講できるようになっているので、ダブルライセンスを目指したい方にもおすすめです。ITパスポートだけでなく、他の資格にも挑戦したいという方も、ぜひ以下からキャリカレの講座一覧をご確認ください。

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この記事の監修者

資格のキャリカレ編集部

150以上の通信教育資格講座を展開し、資格取得・実用スキルの習得はもちろん、キャリアサポートまで行う資格のキャリカレ編集部が運営するコラムです。ITパスポートはITリテラシーの向上や、基本的なIT技術向上のための資格です。ITパスポートの詳細や試験対策をはじめ、ITパスポート資格の魅力や最新情報をお伝えしていきます。

資格のキャリカレ編集部

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