基本情報技術者試験とは?IT業界の定番国家資格を解説

基本情報技術者試験とは?IT業界の定番国家資格を解説

IT業界に携わるなら必ず受けたい試験といわれるのが「基本情報技術者試験」です。汎用的な知識を問う試験なので、受験の際に身につく知識は、上級資格を取得するための基礎となります。IT業界に身を置いている人はもちろん、これから就職、転職を考えている人も受けておいて損はありません。ITの定番国家試験である基本情報技術者試験についてわかりやすく解説します。

目次

1. 基本情報技術者試験とは?

基本情報技術者試験とは、「情報処理資格のひとつ」で「基礎的な知識を問うもの」ということくらいしかわからないという人もいるでしょう。
ここでは、簡単に基本情報技術者試験の概要について紹介します。

IT業界定番の国家資格

IT業界で仕事をするエンジニアにとって、基礎的な知識とはどこからどこまでの範囲をいうのでしょうか。
おそらく人によって認識が異なるはずです。
一般の人ならパソコンで特定のソフトウェアを扱えるだけでも基礎的な知識があるというかもしれません。
しかし、IT業界で働くための基礎となると、もう少し上のレベルだと考えられます。

アルゴリズムを理解できることや、簡単なプログラムを組めることが必須と考える人もいるでしょう。
このように、人によって認識の異なるIT関連の基礎知識について、国がここからここまでだと定義しているのが「基本情報技術者試験」です。
英語ではFundamental Information Technology Engineer Examinationといい、FEという略称で呼ばれることもあります。

IT業界の定番国家資格という位置づけですが、出題範囲は直接業務に関わるものだけではありません。
基本情報技術者試験の出題範囲は、大分類で9分野、中分類で23分野と広範囲です。
それは、試験の合格者がその後担う役割や業務に関係しています。
資格の取得者は、ITソリューションや商品、サービスなどのシステム開発や設計を担うのが一般的です。
その際、プロジェクトリーダーの指示を確実かつ正確にシステムに反映させなければなりません。

そのためには、アルゴリズムとデータ構造などテクノロジ系の知識だけでなく、マネジメント系、ストラテジ系の知識も必要になります。
情報媒体としてマルチメディアが日常的に使われている以上、メディア表現なども基礎知識とされて当然でしょう。

基本情報技術者試験と他資格のレベル比較

IPAの区分によると、情報処理資格にはITを活用する人を対象にしたものと情報処理技術者を対象としたものがあります。
難易度はレベル1から4に分けられており、基本情報技術者試験はそのなかではレベル2という位置づけです。
ただし、レベル1という位置づけの試験はITを活用する人を対象としたITパスポート試験しかありません。
つまり、基本情報技術者試験のレベル2は、情報処理技術者試験のなかでは最も難易度の低いものということになります。

同じレベル2という位置づけの試験は、情報処理技術者を対象にしている試験ではほかにありません。
ITを活用する人を対象としたものでも、レベル2の試験は情報セキュリティマネジメント試験のみです。
しかし、基本情報技術者試験と情報セキュリティマネジメント試験では、問われる知識の範囲が大きく異なります。
しかも、情報セキュリティマネジメント試験はIT利用者向け、基本情報技術者試験は技術者向けの試験です。
基本情報技術者試験は問われる知識の範囲が広く専門性も高いため、レベルが示すほど難易度が低いとは言えません。

2. 基本情報技術者試験の内容

ここまで、基本情報技術者試験が情報処理技術者を対象とした最も基礎的な試験であることを説明してきました。
IT業界の定番試験といわれる理由がわかったのではないでしょうか。
ここからは、基本情報技術者試験の具体的な内容について解説します。

出題範囲(午前・午後)

基本情報技術者試験は、1日がかりで受験しなければならない出題範囲の広い試験です。
しかも、午前と午後では出題形式がガラッと変わります。
午前試験の出題範囲はテクノロジ系13分野、マネジメント系3分野、ストラテジ系7分野の計23分野です。
情報処理分野の知識が問われるのは当然で、出題数もほかの分野よりも多いのですが、その部分だけがしっかりできていても合格には至りません。
IT業界の関連法規や経営学、会計学などの分野まで問われるためです。
ボリュームの多さから、普段の業務に直接関係ない分野の勉強をおろそかにしてしまうと、足を引っ張られる可能性があります。

午前と午後で変わるのは出題形式だけではありません。
出題範囲も変わります。
「コンピュータシステムに関すること」「情報セキュリティに関すること」「データ構造及びアルゴリズムに関すること」「ソフトウェア設計に関すること」「ソフトウェア開発に関すること」「マネジメントに関すること」「ストラテジに関すること」の7分野が午後の出題範囲です。

このうち、ソフトウェア開発に関することで出題されるプログラミング言語が令和2年度試験から一部見直されました。
COBOLが廃止されpythonが新しく採用されています。
基本情報技術者試験だけでなく、情報処理技術者が受ける試験は、時代の流れや技術の進歩に合わせて変更されることが少なくありません。
間違えないように注意しましょう。

試験時間、出題形式、出題数

基本情報技術者試験は、毎年春期と秋期の2回実施されるのが通例でした。
しかし、令和2年度の春期試験は、4月に緊急事態宣言が発出されたことにより延期されています。
さらに、令和2年度10月試験も十分な試験会場が確保できなかったことを理由に延期が決まりました。
IPAの発表によると、そのぶんの試験実施は令和2年12月から翌年3月の間に、複数回に分けてCBT方式で行われるということです。
それを踏まえたうえで、試験時間や出題形式、出題数について解説します。

試験時間は、午前が9時30分から12時まで、午後が13時から15時30分までのそれぞれ2時間半ずつです。
出題形式は午前が四肢択一、午後が長文読解の多肢選択式で、午後は出題数11問の中から5問を選択して解答します。
令和元年度までは出題13問の中から7問を選んで解答する形でしたが、令和2年度から変更になりました。
午前試験は問題数が80問もあり、そのうち50問はテクノロジ系の13分野からの出題です。
残りの30問はマネジメント系の3分野から10問、ストラテジ系の7分野から20問出題されます。

一方、午後試験は5問を選択する形式ですが、すべての問題から自由に選択して解答できるわけではありません。
出題される11問のうち情報セキュリティに関する1問とデータ構造及びアルゴリズムに関する1問は必須解答問題です。
そのため、残りの9問から3問を選んで解答する形になります。

配点分布

基本情報技術者試験は、出題数の多さや出題範囲の広さだけを見れば、午前試験の方が大変そうだと感じるかもしれません。
そのため、試験勉強の時間の大半をかけなければいけないと感じるかもしれません。
しかし、配点分布を見ると認識が変わるでしょう。
問題数が少ない代わりに1問当たりの配点が大きいのです。
しかも、令和2年度試験から配点が見直され、さらに午後試験の配点が高くなっています。

午前試験は80問とも配点が同じで、1問1.25点です。これは、見直し後の令和2年度以降も変わっていません。
午後試験は、令和元年度までは、問1~問7が各12点、問8~問13が各20点という配点でした。問1と問8の2問は必須解答問題ですが、それ以外は選択解答する問題です。
問2~問7の中から4問、問9~問13の中から1問選んで解答します。

ところが、令和2年度からは、必須解答問題の問1が20点、問6が25点と配点が高くなりました。
4問中2問を選択して解答する問2~問5も各15点、5問中1問を選んで解答する問7~問11も25点とそれぞれ配点が上がっています。
1問のミスが大きな打撃になるでしょう。

見直しの前も後も、午前午後それぞれ100点ずつという配点は変わっていませんが、ますます午後試験の対策をおろそかにできなくなっています。

午前試験の免除について

基本情報技術者試験には、午前試験免除という制度があります。
IPAの認定を受けている講座を受講し終了したうえで、修了試験を受け合格するというのが午前試験免除の条件です。
ただし、修了試験に合格していても、その後の受験で毎回午前試験が免除されるというわけではありません。
制度を利用するチャンスは1年間だけです。
しかも、基本情報技術者試験を申し込む時点で申請しなくてはなりません。
上手にタイミングを考えて受講すれば、2回の本試験を午前試験免除で受けることができます。

しかし、せっかく受講を終了していても、本試験を申し込む時点で修了試験に合格していなければ制度を利用できません。
午前試験を普通に受けるか、1回本試験を見送ることになってしまうので注意が必要です。

修了試験が実施される時期は、6月、7月、12月、翌年1月です。
午前試験の免除を考えているなら、国家試験を受ける時期を最初に決めておき、そこから逆算して講座の受講時期や修了試験の受験時期を考える必要があるでしょう。

なお、IPA認定の講座受講後に受ける修了試験は、ほとんどが本試験の過去問から出題されています。
本試験対策として、必ず勉強しなければならない範囲なので、学習すること自体が無駄にはなりません。
IPA認定講座には午前試験免除のためのコースもあるので、免除に関心がある人は受講してみるとよいでしょう。

合格基準

基本情報技術者試験は、午前試験と午後試験で出題形式や出題数が大きく異なります。
しかし、合格基準はどちらも100点満点中60点以上です。
午前試験は出題数が80問で1問あたり1.25点という配点なので、60点取るためには48問以上正解しなければなりません。
とはいえ、どの分野の問題もすべて同じ配点です。

テクノロジ系の分野だけで80問中50問あるので、その分野の問題を確実に得点できるように対策していけば必要な点数を取れる可能性はあります。
しかし、その分野だけしか得点できないとなると問題です。
合格点ギリギリになってしまうので、それ以外の分野もしっかり学習しておくようにしましょう。
得意分野で何問か落としても、合格できるように準備しておくことが大切です。

一方、午後試験は解答しなければならない問題数が少ないので、1問当たりの配点が大きく、ミスが響きます。
必須解答問題の2問だけで45点になるので、そこは落とさないように注意する必要があるでしょう。
問7~問11も1問の配点が25点と大きく、必須解答問題と合わせれば60点になります。
残りの問題も決して配点が小さいわけではないので、しっかりとした対策が必要でしょう。

また、長文読解形式での出題では、出題形式に合わせた演習を繰り返し、解答方法に慣れておくことも大事です。

3. 基本情報技術者試験の合格率

基本情報技術者試験の合格率

基本情報技術者試験は情報処理技術者を対象とした国家試験なので、受験する人は限られているはずです。
いったいどのような人が受験して、毎回どれくらいの人が合格しているのでしょうか。
ここからは合格率や受験者の特徴を紹介します。

合格率の推移

年度 受験者数 合格者数 合格率
平成21年春期 65,407人 17,685人 27.4%
平成21年秋期 79,829人 28,270人 35.4%
平成22年春期 65,407人 14,489人 22.2%
平成22年秋期 73,242人 17,129人 23.4%
平成23年春期 58,993人 14,579人 24.7%
平成23年秋期 59,505人 15,569人 26.2%
平成24年春期 52,582人 12,437人 23.7%
平成24年秋期 58,905人 15,987人 27.1%
平成25年春期 46,416人 10,674人 23.0%
平成25年秋期 55,426人 12,274人 22.1%
平成26年春期 46,005人 11,003人 23.9%
平成26年秋期 54,874人 12,950人 23.6%
平成27年春期 46,874人 12,174人 26.0%
平成27年秋期 54,347人 13,935人 25.6%
平成28年春期 44,184人 13,418人 30.4%
平成28年秋期 55,815人 13,173人 23.6%
平成29年春期 48,875人 10,975人 22.5%
平成29年秋期 56,377人 12,313人 21.8%
平成30年春期 51,377人 14,829人 28.9%
平成30年秋期 60,004人 13,723人 22.9%
平成31年春期 54,686人 12,155人 22.2%

※平成21年秋期試験は出題ミスによる加点措置あり

平成21年春期から平成31年春期までのデータを見ると、受験者が最も多かったのは平成21年秋期で7万9829人、次に多かったのは平成22年秋期で7万3242人です。
どちらも受験者数は7万人台ですが、実は合格率が大きく違います。
21年秋期は2万8270人が合格し、合格率は35.4%ありました。
これは、平成21年春期から平成31年春期までの10年間で最も高い合格率です。
出題ミスによる加点があったことが影響しているのかもしれません。

一方、平成22年秋期の合格者数は1万7129人で、合格率も23.4%と大幅に下がっています。
ただし、この合格率は特別低いわけではなく、この10年間で見ると平均に近い数字です。

平成25年以降は、受験者の数は5万人前後、合格率は20~30%という状態が続いています。
国家試験としては特別合格率が低いわけではありません。
しかし、ITの知識をある程度持っている技術者が学習したうえで受験する国家試験であることを考えると、簡単とは言いかねます。

情報技術者試験のなかでは最も基礎的な試験だからと油断してしまうと大変です。
受験者が10人いれば、7~8人は不合格になってしまう試験だということを理解し、しっかり対策しましょう。

受験者データ

基本情報技術者試験 受験者の平均年齢【春期試験】

年度 応募者(歳) 受験者(歳) 合格者(歳)
平成27年度 26.7 25.9 25.5
平成28年度 26.6 25.8 25.3
平成29年度 26.6 25.8 25.1
平成30年度 26.6 25.8 25.0
平成31年度 26.5 25.8 25.2

基本情報技術者試験 受験者の平均年齢【秋期試験】

年度 応募者(歳) 受験者(歳) 合格者(歳)
平成27年度 26.3 25.5 24.9
平成28年度 26.1 25.4 24.6
平成29年度 26.0 25.3 24.7
平成30年度 26.1 25.4 24.8
平成31年度 26.0 25.3 24.8

応募者の方々に受験申込時に記入して頂いたアンケートに基づいた情報です。

基本情報技術者試験は、受験者も合格者も平均年齢はほぼ同じで毎年25歳前後です。
これは、就職の準備や就職後必要に迫られて受験するケースが多いからでしょう。
しかし、最年少合格者、最年長合格者の年齢を見ると、就職とは関係なく受験している人がいることもわかります。
最年少合格者は毎年10代前半で、平成31年春期は9歳という若さでした。
これは、小学校でプログラミング学習が導入されていることと関係があるのかもしれません。
最年長合格者は毎年60~70代で、平成31年春期、令和元年秋期はともに75歳でした。
高齢者がスマートフォンやパソコンなどに触れる機会が増えたことにより、高齢受験者もコンスタントに出ているようです。

基本情報技術者試験 受験者の業種別人数

基本情報
勤務先 応募者(人) 受験者(人) 合格者(人)
ソフトウェア業 13,292 8,978 1,958
"情報処理・
提供サービス業"
9,390 6,040 1,077
"コンピュータ及び
周辺機器製造又は販売業"
885 559 121
"農業、林業、
漁業、鉱業"
36 20 7
建設業 533 294 56
製造業 2,388 1,562 544
"電気・ガス・
熱供給・水道業"
288 168 56
運輸・通信業 624 361 101
卸売・小売業、飲食店 478 297 67
"金融・保険業、
不動産業"
942 530 181
サービス業 1,245 746 174
調査業、広告業 79 46 17
医療・福祉業 253 160 38
教育(学校、研究機関) 322 195 44
官公庁、公益団体 856 533 138
無職、その他無記入 24,049 16,032 3,191
社会人計 55,660 36,521 7,770

基本情報技術者試験 学生受験者数

基本情報
勤務先 応募者(人) 受験者(人) 合格者(人)
大学院 1,451 1,141 581
大学 10,509 8,260 2,295
短大 208 168 16
高専 505 446 140
専門学校 6,764 5,969 974
高校 2,164 2,011 339
小・中学校 32 28 11
その他 177 142 29
学生計 21,810 18,165 4,385

応募者の方々に受験申込時に記入して頂いたアンケートに基づいた情報です。

社会人の受験者を業界別に見ると、ソフトウェア業、情報処理・提供サービス業に携わっている人がやはり多くなっています。
しかし、建設業、製造業、サービス業に携わっている人の受験も多く、すべての業種から受験者、合格者が出ているのが特徴です。
それだけ幅広い業種でIT化が進んでいて、基礎的な知識は身につけておきたいという人が多いのかもしれません。
学生受験者では、専門学校生、大学生、大学院生の受験が目立ちます。やはり、学生では就職を念頭に入れた受験者が多いようです。

関連記事基本情報技術者試験の難易度や合格率は?難しい理由を解説

4. ITパスポートと基本情報技術者試験の違い

ITパスポートと基本情報技術者試験は、どちらも基本的な情報処理の知識を問うもので、出題される分野が広いという点が共通しています。
しかし、この2つは受験対象者が異なり、ITパスポートはITを利用する人、基本情報技術者試験はIT技術者が対象です。
情報処理技術者試験のレベルでは、ITパスポートがレベル1、基本情報技術者試験がレベル2という位置づけになっています。

試験の実施方法は、ITパスポートがCBT方式なのに対して、基本情報技術者試験はマークシート方式です。
ただし、令和2年度以降の試験は、しばらくの間CBT方式で実施されることが発表されています。
出題形式はどちらも多肢選択式です。
しかし、ITパスポートはすべての問題が四肢択一なのに対して、基本情報技術者試験は午前と午後で出題範囲と出題形式がともに変わるため、それに対応できる力が必要です。

出題される問題数は、ITパスポートが100問なのに対して、基本情報技術者試験は午前試験80問、午後試験が出題11問中5問を選択解答と若干減ります。
しかし、午後試験は7つの分野から出題される長文読解で、1問当たりの配点も高いため、1問でも落としたくないところです。

試験時間は、ITパスポートは120分なのに対して、基本情報技術者試験は午前午後それぞれ150分ずつという長丁場になります。
合格基準はともに6割ですが、評価の方法が違うので確認が必要です。
ITパスポートは総合評価が1000点満点の600点以上であっても、分野別評価点がそれぞれ300点以上なければ不合格になってしまいます。
一方、基本情報技術者試験は、午前午後の各時間区分の得点が両方60点以上の場合が合格です。
どちらか一方でも基準点以下になった場合は不合格となります。
合格率は、ITパスポートが約50%、基本情報技術者試験が約25%です。

5. 勉強期間の目安はどれくらい?

基本情報技術者試験に合格するために、どれくらいの勉強時間が必要なのかは、どの段階から勉強を始めるかにもよります。
ある程度ITの知識を持っている新人エンジニアであれば、既に知っている知識もあるでしょう。
それに対して、ITに興味を持ち始めたばかりの初心者は、ほとんどが知らないことばかりです。
仮にIT初心者が受けるとしたら、出題される分野の幅が広く量も多いので、200時間以上の勉強が必要でしょう。

しかし、基礎的なことはすでに学校などで学習済みという経験者であれば、50時間程度の勉強で合格できるかもしれません。
初学者の学習時間である200時間は、毎日3時間ずつ勉強すれば約2カ月間でクリアできる数字です。
経験者の学習時間50時間は、毎日3時間勉強すれば3週間で終了できるということになります。
長いように見えますが、国家試験の勉強時間としてはそれほど長いほうではありません。

ただし、テクノロジ系に強い技術者のなかには、ストラテジ系とマネジメント系の学習で苦労する人もいます。
特に、法務や経営は文系向きの分野なので、苦手意識を持って避けてしまうと大きな穴になってしまうかもしれません。
苦手意識のあるものほど、力を入れて取り組むようにしましょう。

200時間、50時間というのはあくまでも目安の学習時間です。
隙間時間を利用したり、休日を使って集中的に学習したりすれば、学習期間は短くできます。

気をつけたいのはインプットの勉強に偏らないようにすることです。
初学者は最初集中的にインプットしなければなりませんが、蓄積した知識をアウトプットできるようにしておかなければ、実際の試験には対応できません。
テキストなどを使って知識をインプットしたら、必ず過去問などを使ってアウトプットの練習をしておくことが大切です。

アウトプットは、出題範囲や傾向、解答の形式などを実際の試験に合わせて行います。
そうすることで、本番の試験でも普段通り落ち着いて解答できるようになるでしょう。

6. まとめ

まとめ

基本情報技術者試験は、IT技術者にとって最初に取得しておきたい試験です。
難易度の区分ではレベル2と低めですが、決して簡単な試験ではありません。
出題される分野も範囲も広いので対策に時間がかかります。
エンジニアには苦手な人が多い関連法規や経営に関する分野も出題範囲です。

しかし、この試験を受験することで得た基礎的な知識は将来にわたり約に立つものになるでしょう。

しっかり対策して、合格を目指しましょう。

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資格のキャリカレ編集部

基本情報技術者試験を合格へと導くキャリカレ編集部のコラムです。一発合格を目指す、短期間で確実に合格を目指したいという方は資格のキャリカレの基本情報技術者講座をご確認ください。