インナーチャイルドとは?具体的な症状は?どのように癒すのが効果的なのか

インナーチャイルドとは?具体的な症状は?どのように癒すのが効果的なのか

インナーチャイルドとは?具体的な症状や対象法は?インナーチャイルドを癒すメリットなどをわかりやすく解説します。心理学におけるインナーチャイルドについて、しっかり確認しておきましょう。

目次

1. インナーチャイルドとは?

インナーチャイルドは、大人の中にいる子どもの部分

直訳すれば「内にいる子ども」となります。
インナーチャイルドとは、大人になっても変わらないまま続いている、子ども時代の思考パターンや習慣を指す言葉です。
そして、主にネガティブな文脈で使われることが少なくありません。

インナーチャイルドを提唱し始めたのは、ジョン・ブラッドショーだとされています。
セラピストだった彼は1993年、著作「インナーチャイルド―本当のあなたを取り戻す方法」にて、インナーチャイルドという言葉を発明しました。
この本が大ヒットしたことにより、インナーチャイルドという概念は世界中に広まっていきます。

心理学の世界でも普通に使われるようになるほど、インナーチャイルドにまつわる説は大きな反響を呼びました。

インナーチャイルドとは、大人の中に住んでいる子どもとも言い換えられます。
通常、人は成長するに従い、思考や行動が成熟していきます。
そのことで、対人関係が円滑になり、社会生活を営めるのです。

しかし、何らかの理由でインナーチャイルドが根付いてしまうと、年齢を重ねても成熟した考え方ができなくなってしまいます
また、特定の場所や作業について強い抵抗感を覚えるなど、対人関係にも支障をきたします。

つらい体験がインナーチャイルドを生む

インナーチャイルドを生み出す原因はいろいろです。
非常に多いケースとして、幼少期のつらい体験が挙げられるでしょう。
大人から抑圧されたり、身体的、精神的な暴力を振るわれたりした結果、負の感情が心の中に居座ってしまうのです。
そして、解消する機会がないまま大人になると、その感情がインナーチャイルドとなります。

インナーチャイルドとアダルトチルドレンの関連性も囁かれています。
アダルトチルドレンとは子ども時代のトラウマがきっかけになって、上手に成長できなかった大人を意味する言葉です。

彼らはコミュニケーションが苦手だったり、感情をコントロールできなかったりして、社会生活に悩んでいることも珍しくありません。
少年性や少女性をいつまでも引きずるのも特徴です。
インナーチャイルドの療法はアダルトチルドレンが生きづらさを克服するために効果的だと考えられています。

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2. インナーチャイルドの具体的な症状

インナーチャイルドの具体的な症状

自己否定が強い

他人と話していて、すぐに「自分が悪い」と思い込んでしまうのは、インナーチャイルドがいる人の特徴です。
その結果、すぐに謝罪をしたり、責任を取ろうとしたりします。
ときには、自分に非がないケースでも謝ってしまうため、社会生活で損をしがちです。

こうした傾向が強くなるのは、子ども時代に大人から虐げられて「謝れば許してもらえる」という思考回路がしみついてしまったからです。
そのまま大人になると、他人と言い争いになったときにも早くその状況から逃げ出したいと考えてしまいます。

そして、回避行動としての謝罪を口にして会話を終わらせようとするのです。
ただ、事態の根本的な解決にならない場合が多く、本人の苦しみは続いていきます。

対人恐怖症

会話が苦手だったり、そもそも人と関わることをためらったりするのも、インナーチャイルドが原因になっている場合があります。
子ども時代に過酷な体験をしてしまうと、「他人は自分を傷つける存在」という考えが固定化します。

そして、大人になっても心の底から他人を信用できません。
「自分のことを嫌いなのではないか」という前提に立って人と接するので、なかなか相手と打ち解けられないのです。

また、仮に親友や恋人ができても、相手に裏切られる不安を振り払えません。
こうした猜疑心が相手を不快にさせ、結果的に本当の破綻を迎えてしまうこともあります。
人間関係の失敗を繰り返していると、ますます対人恐怖症が強くなるという悪循環に陥ります。

他人を支配しようとする

インナーチャイルドがいる人は、他人を強引に従わせようとすることも珍しくありません。
そして、こうした支配欲は相手が親しくなるほど強くなります。

なぜ他人と対等な関係を築けないのかというと、子ども時代に要求がまったく通らなかった経験をしてきたからです。
家族から無視され、蔑まれ続けると、心が満たされないまま大人になります。
その結果、子ども時代の飢えを現在の人間関係で解消しようと考えるのです。

ただ、大人の世界で自分勝手な要求がいつでも通るわけではありません。
無理な主張ばかりする人は集団内で疎まれたり、誰かと共依存的な関係を築いたりして、危うい人生を送っていきます。
その均衡が崩れたとき、大事件に発展する恐れも出てきます。

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3. インナーチャイルドの対象法「癒す」とは?

インナーチャイルドを癒すとは

自分のインナーチャイルドによって、生きづらさを感じている状態を「インナーチャイルドが傷ついている」と表現します。
ただ、インナーチャイルドも他ならぬ自分自身なので、無暗に否定したり無視したりしても状況は改善されません。
インナーチャイルドと向き合い、深層心理を客観的に理解していくことが大事です。

こうした試み全般を「インナーチャイルドを癒す」と表現します。
癒しの作業は、一朝一夕で完了しません。
継続的に心をケアしながら、少しずつトラウマと現在の自分を切り離していきます。

癒す1:傾向を自覚する

まずは、自分の行動や思考を振り返っていきましょう。
これまでの人生で犯してきた過ちを中心に、どのような感情が働いていたのかを思い出します
無関係だと思っていた出来事でも、並べてみると共通のパターンが見えてくることも珍しくありません。

たとえば、「容姿を悪く言われると逆上してしまう」「異性に無視されるのが我慢できない」といった傾向が浮かび上がってきたのなら、インナーチャイルドが関係している可能性は高いでしょう。

癒す2:過去に囚われる無意味さを知る

傷ついたインナーチャイルドの存在を自覚したところで、考え方を変えていきます。
インナーチャイルドが行動に大きく影響しているのは、当人が過去に囚われているからです。
親に愛されなかったことや、他人からひどく攻撃されたことを今でも引きずっているから、心が成熟できないのだといえます。

確かに、それほどまでに強烈なトラウマを植え付けられるのは同情されるべき事態でしょう。
しかし、つらい過去を書き換えることができない以上、人は未来を見据えて生きるしかありません。
過去に囚われる無意味さをはっきりと理解するところから、インナーチャイルドの癒しは始まります

癒す3:負の感情を出し切る

感情を抑圧することでインナーチャイルドは生まれ、ますます傷ついていきます。
当人がインナーチャイルドを客観視できるようになったところで、抑圧されていた感情を出し切ることが大事です。

たとえば、心理カウンセラーや療法士などとの対話によってトラウマを吐き出していくのもひとつの方法です。
感情表現が苦手な人は、自分の境遇と似た映画やドラマを鑑賞してみるのもいいでしょう。
これらの方法で感情を解放させるとインナーチャイルドは癒され、本当の自分になれる可能性が高まります

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4. インナーチャイルドを癒すメリット

考え方が柔軟になる

傷ついたインナーチャイルドは、本人の行動パターンに大きな影響を与えてきました。
無自覚のうちに、人間関係を構築したり、将来に希望を持ったりすることができなかった人も珍しくありません。

しかし、インナーチャイルドが癒されると思考回路が柔軟になります。
「こうしなければならない」「どうせ自分はこういう人間だ」といった思い込みから解放されるので、チャレンジ精神が芽生えます
新しいことに挑戦するハードルが下がり、前向きに物事へぶつかれるようになるでしょう。

憎悪が消えて楽になる

家族への憎悪がインナーチャイルドを育ててしまったケースもたくさんあります。
幼いころ、親から十分な愛情を受けられなかった場合、大人になっても精神的に成長しにくいといえます。
他人に愛情を求めすぎてしまうか、最初から何も求めないかで、人間関係を壊してしまいがちなのです。

ただ、インナーチャイルドが癒されれば、家族への憎悪も薄まっていきます。
逆に、家族からしてもらった良いことも思い出せて、愛情が芽生える可能性すら出てくるのです。
憎悪から解放されると心は楽になり、恋人や友人を作る不安も消えていきます

あきらめがつく

インナーチャイルドが人生のモチベーションになっている人もいます。
子どものころ、気持ちが満たされなかったからこそ、大人になって空白を埋めようとするパターンです。

ただ、大人になってからの試みが必ずしもうまくいくとは限りません。
また、子どものころに叶わなかったものが多いと、いつまでもたくさんの夢を追いかけなくてはならなくなってしまいます。

そうやって、不可能な夢を追い続けていると、自分の能力を無駄にすることもありえます。
インナーチャイルドを癒し、子どものころの渇望感に踏ん切りをつけるのも大事です。
子どものころの夢が叶わなくても、大人になってから見つけた夢にチャレンジすればいいのです。

やりたいことに精一杯取り組める

失敗や裏切りを第一に考えてしまうのは、インナーチャイルドが関係している恐れがあります。
自己評価が低く、周りの目が気になっていると何事にも真剣に取り組めません。
失敗しても傷つかないよう、無意識に力を抑えてしまうのです。

無心で新しいことを頑張りたいのであれば、インナーチャイルドと向き合ってみましょう。
インナーチャイルドが癒され、不安や恐怖から解放されれば活力がみなぎってきます
誰の視線も気にせず、やりたいことを好きなだけ取り組めるようになります。

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5. まとめ

まとめ

インナーチャイルドを消し去ろうとしたり、否定したりする必要はありません
自分の一部だと受け入れたうえで、「癒す」方向で考えてみましょう。

インナーチャイルドの傷が回復すれば、思考や行動を制限していた感情から解放されます。
そして、何事にも活力を持って取り組めます。
そのためには、客観的な視点を持って自分自身の心と向き合うことが大切です。

しかしながら、どのように実践すればよいかわからないという人がほとんどでしょう。
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