
飲食店のキッチン業務は、調理師免許がなくても担当できます。ただし、「調理師」は調理師法で定められた名称独占資格であり、調理師免許を持っている人だけが名乗れます。求人によっては調理師免許が応募条件や歓迎条件とされることもあるため、飲食業界での就職・転職やキャリアアップを目指す方に役立つ資格です。
この記事では、調理師免許の取得方法や受験資格、試験内容、実務経験の条件、最新の合格率について詳しく解説します。
- 調理師免許とはどういうもの?
- 調理師とはどんな職業?
- 調理師とは、食に関するスペシャリスト!
- 調理師に向いているのはどんな人?
- 自分が作った料理で人に喜んでもらいたい人
- 自分の飲食店を開きたいと考えている人
- 体力と忍耐力がある人
- 料理の味を感じる「舌」を駆使できる人
- 向上心が強い人
- 調理師になるには必ず免許がいるの?
- 免許がなくとも問題ないが、就職に有利
- 調理師が活躍できる職場・就職先とは?
- 調理師免許が応募条件となる職場もある
- 調理師免許を取得するメリットは?
- お客様に対しての安心材料となる
- 給料や待遇が期待できる
- さらなる専門的な資格を目指せる
- 正しい知識を身につけるきっかけとなる
- 調理師免許を取得するための方法は?
- 養成施設で学んだのち申請する
- 実務経験を積んだうえで調理師試験に合格する
- 受験資格として認められない職歴とは?
- 「調理業務従事証明書」が必要
- 調理師免許取得のための試験内容は?
- 試験は全60問の四肢択一式
- 受験資格は中学校卒業以上・2年以上の調理業務を証明できる書類が必要
- 合格率はどのくらい?
- 同じ年に他県で受験し直しても良い
- 調理師試験の難易度は?
- 学習時間はどれくらい必要?
- 独学でも合格できる?
- 調理師試験の合格率はどれくらい?
- 合格率の推移は?
- 都道府県・実施団体別の合格率は?
- 調理師試験合格のためにどのように勉強したらいい?
- まんべんなく知識を得られるように幅広く勉強する
- 「調理師養成教育全書」「必携問題集」を使うのも効果的
- 通信教育講座は、空き時間を使って効率的に勉強できる
- 効果的な学習計画とタイムマネジメントの方法
- 調理師免許の取得を目指すならキャリカレがおすすめ
- 合格率94.9%の通信講座
- まとめ
- よくある質問
※全額返金には条件があります。詳しくはこちらをご覧ください。

調理師免許とはどういうもの?
調理師免許は、調理師法に基づき、都道府県知事から交付される国家資格です。免許を受けた人だけが「調理師」と名乗れます。
調理師免許を取得する方法は、都道府県知事が指定する調理師養成施設で1年以上必要な知識・技能を修得する方法と、法令で定められた施設で2年以上調理業務に従事し、調理師試験に合格する方法の2つです。
どちらの方法でも、卒業または試験合格後に住所地の都道府県へ免許申請を行い、調理師名簿に登録されることで免許を取得できます。
調理師とはどんな職業?

まず、調理師がどのような職業なのか、法律での定義も交えながら解説しましょう。
調理師とは、食に関するスペシャリスト!
調理師は、調理師法に基づく免許を受け、調理に必要な知識や技能を備えていると認められた人です。「調理師」は名称独占資格であるため、免許を持っていない人は名乗れません。
一方、「コック」や「料理人」は一般的な職種・呼称であり、調理師免許を持っていなくても名乗ることができます。調理師免許がなくても調理の仕事はできますが、免許を取得することで、調理・栄養・食品衛生などの知識を身につけていることを公的に示せます。
調理師の仕事は、料理を作るだけでなく、職場によっては食材の仕入れからメニューや金額の設定、衛生管理など業務が多岐にわたります。
調理師に求められる役割として、次のような項目があげられます。
バランスがとれた食事を提供し、健康の維持と増進に寄与する
食の安全性を確保するために、安全な食品を見極め、衛生的に調理する
伝統的な調理の技術や様式を受け継いだうえで、さらに新たな調理法を生み出す
「食育」を実践することで、食と環境・健康との関係性への理解を広める
美味しい食事と空間の提供により、食の喜びや心の豊かさを提供する
これらの役割は、調理師免許を取っただけですぐにできるものではありません。
調理師の世界で、「一人前になるには数十年かかる」といわれるのは、これが所以なのです。
免許を取り、知識や技術を取得したことで、本物の調理師となるためのスタートラインに初めてたどり着いたといえるでしょう。
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調理師に向いているのはどんな人?
調理師の仕事内容をご紹介しましたが、どのようなタイプの人が調理師に向いているのでしょうか。
自分が作った料理で人に喜んでもらいたい人
料理を提供される側の立場に立って考えられるため、アイディアが思いつきやすかったり、料理技術に対する向上心が高まったりする傾向がみられます。
さらに、修行中にうまくいかないときがあっても、強い意志を持っていれば挫けずに前を向けるでしょう。
自分の飲食店を開きたいと考えている人
独立起業して、飲食店を開く目標がある人も、調理師免許はぜひ取っておきたい資格です。
調理師免許を持っていると、飲食店開業に必須である「食品衛生責任者」の資格を、講習を受けずに申請のみで取得できます。
これにより、講習にかかる時間と費用を抑えられるうえ、店の信頼向上にもつなげられます。
体力と忍耐力がある人
調理師は、多くの体力が必要な仕事です。
実際に調理する時間だけでなく、仕込みや片づけの時間もほぼ立ったままで仕事をします。
店舗によっては営業時間が早朝から深夜まで及ぶこともあるうえ、食材の重さにも耐えないといけません。
さらに、仕事を始めた最初の段階では、すぐに料理をさせてもらえることはほとんどなく、皿洗いなどの下積み期間が続きます。
これを乗り越えるには、忍耐力が必要です。
料理の味を感じる「舌」を駆使できる人
調理師としてのセンスが問われるポイントのひとつに、その人が持つ舌の味覚があげられます。
味覚は個人差がありますが、後天的にセンスを高めることも可能です。
旬の食材の味を見分けたり、調味料ごとに香りや味の違いを学んだりしながら、料理の知識を身につけると、味覚を磨けるのです。
日常的にさまざまな料理を試したうえで、観察を怠らないようにすると、少しずつ舌の味覚を敏感にできるでしょう。
向上心が強い人
ひとくちに料理と言っても、作るメニューや環境、提供する相手などによって、数えきれないほど多くの料理ができあがります。
食材の下処理や調理法を少し変えるだけでも、料理のできあがりは全く異なるでしょう。
常に向上心を持ち、新しい料理を生み出していこうと努力する姿勢がみられる人は、調理以外の業務でも、新メニューを考案したり厨房の使い勝手を良くしたりするなどして、職場にとって唯一無二の存在になれるかも知れません。
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調理師になるには必ず免許がいるの?

調理師の仕事内容を詳しくご紹介しましたが、次は調理師免許について見ていきましょう。
免許がなくとも問題ないが、就職に有利
調理師免許を持っていなくても、飲食店で調理業務に従事することは可能です。また、飲食店の開業にも、原則として調理師免許は必須ではありません。
ただし、営業許可や届出の対象となる施設では、原則として食品衛生責任者を置く必要があります。食品衛生責任者は、営業者本人または従業員から選任します。
調理師免許を持っている人は、食品衛生責任者養成講習会を受講せずに食品衛生責任者として選任される資格要件を満たします。ただし、営業許可や食品衛生責任者の届出など、開業に必要な手続きは別途行わなければなりません。
調理師が活躍できる職場・就職先とは?
調理師が働く職場として、和洋中のレストランおよび飲食店、ホテル・学校給食・病院・施設などの調理場と、あらゆる分野にわたっています。
・小規模の飲食店(個人経営など)
一般的には見習いからスタートして皿洗いや掃除を覚えます。
その後、食材の下処理やスタッフのまかない作りなどを経て、接客を経験したり実際の調理を少しずつ任されたりしていくのです。
個人経営では、仕入れや経営面なども直で勉強できるので、幅広い経験ができるでしょう。
・大規模飲食店(ホテルやチェーン店など)
規模が大きな飲食店であっても、基本的な業務は小規模の飲食店とほぼ同じです。
違う点としては、労働条件が明確に提示されている店舗が多いことです。
労働時間や休日、給料がはっきりしており、規定の時間・日数以上勤務すれば社会保険にも加入できます。
大きな調理場であれば、部門ごとに仕事が細分化されているため、特定の技術を磨くことが可能です。
・給食の調理場
学校・保育園・幼稚園・給食センターなどで、子どもや先生のための給食を調理します。
献立は日ごとに決まっており、提供時間も指定されているため、係を分担して一斉に作業を行います。
作業の流れは、他の職場と同じですが、作業中に水道水の水質検査や食材のサンプルを取るなどの業務があります。
勤務時間が昼間のみで夜間の業務はありませんので、育児や家事と両立したい方や、子どもの学校に合わせて働きたい方などにおすすめです。
・病院や福祉施設(老人ホームなど)
これらの施設では、食事を三食提供するため、シフト制で勤務することが一般的です。
病状や要介護度によって、献立や味付け、食材の硬さなどの調整が必要で、看護師や栄養士との連携が欠かせません。
飲食店とは少し異なるように思われますが、食を提供する点では共通しています。
調理師免許が応募条件となる職場もある
調理師免許は、飲食店や給食施設で調理業務を行うすべての人に法律上義務付けられているわけではありません。
ただし、学校・病院・介護施設などの給食調理では、自治体の委託基準や事業者の採用条件によって、一定数の調理師の配置や調理師免許の保有が求められることがあります。
実際の応募条件は、自治体・施設・事業者によって異なるため、求人票や募集要項を確認しましょう。
ふぐ処理に必要な資格・登録
ふぐの有毒部位を除去するなどの処理を行う場合は、自治体が定めるふぐ処理者の資格や登録が必要です。
資格の名称や試験、登録要件は自治体によって異なり、「ふぐ調理師」「ふぐ処理者」「ふぐ取扱責任者」などの名称が使われています。調理師免許の取得が受験・登録要件となるかどうかも自治体によって異なるため、全国一律に「先に調理師免許が必要」とは限りません。
ふぐを取り扱う予定がある場合は、勤務先を管轄する自治体や保健所で、最新の資格・登録要件を確認しましょう。
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調理師免許を取得するメリットは?

調理師免許を持つと、就職の際に役立つことや、食品衛生責任者の手続きが軽減できるなどのメリットをご紹介しましたが、そのほかにもさまざまなメリットがあります。
お客様に対しての安心材料となる
食品衛生責任者の資格を持っていれば、調理師免許がなくとも店舗オープンは可能です。
しかし、魅力があるメニューが並んでいても、店主が正しい食品の知識や衛生観念を持ち合わせているのか、お客様の側からは確認しにくいものです。
調理師免許を取得していれば、食や栄養に関する知識を正しく修得していることが証明できますので、お客様が安心して店舗を利用できるきっかけとなります。
これにより、リピーターの獲得や新しいお客様が増えるなど、店舗経営を安定させられるようになるでしょう。
給料や待遇が期待できる
調理師免許があると、技術や知識を持っていることが証明できるため、即戦力として最初から調理を頼まれる可能性があります。
職場によっては、資格手当が加算されるところも見られます。
給料が上がりやすくなるケースもあるうえ、役職に就くなどのメリットも期待でき、キャリアアップが目指せるようになるのです。
さらなる専門的な資格を目指せる
調理師免許を取得した後は、さらに専門性の高い「専門調理師・調理技能士」を目指すこともできます。
調理技術技能評価試験の受検に必要な実務経験は、実務経験のみで受検する場合は8年以上、1年以上の調理師養成施設を卒業した場合は6年以上、所定の職業訓練を修了した場合は7年以上が原則です。いずれも、実務経験期間のうち調理師免許を保有していた期間が3年以上必要です。
試験は実技試験と学科試験で構成され、すし料理・中国料理・給食用特殊料理・日本料理・西洋料理・麺料理の6区分があります。合格すると、厚生労働大臣から「専門調理師・調理技能士」の称号が与えられます。
正しい知識を身につけるきっかけとなる
調理師試験で出題される問題の項目は、試験がないと学ぶきっかけがつかみにくい分野だと考える人もいます。
調理師免許を持っていない場合でも、調理の仕事はできますが、仕事に対する理解度は変わってくるでしょう。
試験に向けて勉強することで、あらためて知識を学び、身につけられる結果につながるのです。
調理師免許を取得するための方法は?

調理師の仕事内容が、日々の生活で人々の心を満たしていることが分かりました。
次に、どのような方法で調理師免許を取得できるのか、詳しく解説します。
養成施設で学んだのち申請する
各都道府県には、都道府県知事が指定する調理師養成施設があります。指定養成施設で1年以上、調理・栄養・衛生に関する必要な知識と技能を修得した人は、調理師試験を受けずに免許申請ができます。
ただし、養成施設を卒業しただけで自動的に免許が交付されるわけではありません。卒業後、住所地の都道府県へ免許申請を行い、調理師名簿に登録される必要があります。
実務経験を積んだうえで調理師試験に合格する
さまざまな事情で、養成施設に通うことが難しい場合は、所定の実務経験を積み、受験基準を満たしたうえで調理師試験を受験します。
調理師試験を受験するには、原則として中学校卒業以上の学歴に加え、調理師法施行規則で定められた次の施設・営業で、2年以上調理業務に従事している必要があります。
飲食店営業(旅館・簡易宿泊所を含み、喫茶店営業を除く)
魚介類販売業(販売のみの場合を除く)
そうざい製造業
複合型そうざい製造業
寄宿舎・学校・病院などの給食施設
給食施設は、継続して1回20食以上または1日50食以上を調理し、提供している施設が対象です。
パートやアルバイトなどの正規職員以外でも、原則として週4日以上かつ1日6時間以上の実働で、反復継続して調理業務に従事している場合は、実務経験として認められます。
また、調理業務従事証明書の証明日時点で2年以上の従事期間が必要です。1か月以上の長期休暇がある場合は、その期間を除いて2年以上必要となります。
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受験資格として認められない職歴とは?
次のような業務・勤務は、原則として調理師試験の実務経験には含まれません。
ホール業務、接客、運搬、配達、食器洗浄など、直接調理を行わない業務
栄養士、保育士、看護師、ホームヘルパーなどの職種として採用されている場合
料理学校などでの調理実習指導
会社や研究所などでの食品開発
菓子製造業や喫茶店営業の許可のみを受けた施設での勤務
主にケーキ・デザート・パン類を製造する業務
既製品の開封・加温・盛り付けなど、簡易な調理のみを行う業務
外国の飲食店での勤務
全日制高校の在学中に行った勤務
ただし、採用上の職種が栄養士などであっても、通常の勤務体系で専ら調理業務に従事している場合や、定時制・通信制高校の在学中に従事した場合など、認められるケースもあります。最終的な判断は受験する都道府県・試験実施団体に確認しましょう。
「調理業務従事証明書」が必要
調理業務従事証明書は、受験者の実務経験が受験資格を満たしていることを証明する書類です。受験申請用書類として配布されるほか、調理技術技能センターの受託都県では公式サイトからダウンロードできます。
証明書は、勤務先の施設長または法人代表者へ作成を依頼します。受験者本人は記入・修正できません。
複数の施設で異なる期間に勤務し、勤務期間を合算する場合は、施設ごとに証明書が必要です。勤務先が廃業している場合も、元の施設長や元の個人事業主など、所定の証明者に作成を依頼します。具体的な証明方法は、受験する年度の案内を確認してください。
令和8年度の調理技術技能センター受託都県では、主に次の書類が必要です。
受験申請書
受験票・写真台帳
受験手数料の領収証書
110円分の切手を貼った受験票送付用封筒
調理業務従事証明書
証明者の印鑑登録証明書または印鑑証明書(該当者のみ)
戸籍抄本など、氏名変更の経緯を確認できる書類(該当者のみ)
国籍等表示のある住民票(外国籍の方のみ)
学力認定書(該当者のみ)
調理師法施行規則の改正に伴い、卒業証明書の提出は原則として不要になりました。必要書類や手数料、提出方法は受験地によって異なるため、必ず受験年度の公式案内を確認してください。
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調理師免許取得のための試験内容は?

調理師試験の日程・受験手数料・申請方法は、受験する都道府県や試験実施団体によって異なります。
令和8年度に調理技術技能センターが受託する30都県では、2026年10月31日に試験が実施され、試験時間は13時30分から15時30分までの120分です。合格発表は2026年12月18日に予定されています。
受験申請の受付は2026年5月7日から6月3日までで、すでに終了しています。ほかの道府県では日程等が異なるため、各自治体の公式サイトで確認してください。
試験は全60問の四肢択一式
調理技術技能センターが実施する令和8年度調理師試験は、全60問の四肢択一式で、マークシートに解答します。実技試験や記述式問題はありません。
試験科目は、公衆衛生学・食品学・栄養学・食品衛生学・調理理論・食文化概論の6科目です。
合格基準は、原則として全科目の合計得点が満点の60%以上であることです。ただし、1科目でも得点がその科目の平均点を著しく下回る場合は、合計得点が60%以上でも不合格となります。。
受験資格は中学校卒業以上・2年以上の調理業務を証明できる書類が必要
調理師試験の受験資格は、中卒以上で、かつ先ほど解説した所定の実務経験が必要です。
実務経験を証明するには、勤務した店舗・企業の責任者から「調理業務従事証明書」を発行してもらいます。
複数店舗での勤務は合算して実務経験と認定されますので、それぞれの店舗での証明書が必要です。
合格率はどのくらい?
調理師試験の全国平均合格率は、近年60%台で推移しています。厚生労働省が公表した令和7年度の全国平均合格率は60.4%で、受験者18,600人のうち11,240人が合格しました。
合格率だけを見ると極端に難しい試験ではありませんが、出題範囲は6科目にわたります。また、合計得点が60%以上でも、特定の科目の得点が平均点を著しく下回ると不合格になるため、科目を偏らせずに学習することが大切です。
国家資格の中には、合格率が一桁台の試験もたくさん見られますので、この数値を見ると、他の国家資格に比べて難易度は高くないと言えるでしょう。
調理師免許には更新制度がありませんので、一度免許を取れば一生調理師と名乗ることができます。
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同じ年に他県で受験し直しても良い
調理師試験は、居住地以外の都道府県でも受験できます。ただし、試験日程や申請方法、受験手数料は実施団体によって異なります。
複数の都県が調理技術技能センターへ試験を委託しており、これらの都県では同じ日に試験が行われるため、同一年度に複数回受験できない場合があります。
別の都道府県で再受験する場合は、試験日が重複していないか、受験資格を証明する書類を改めて提出する必要があるかを確認しましょう。
調理師試験の難易度は?
調理師試験は国家資格の中でも比較的合格しやすいとされ、厚生労働省が公表した令和7年度の全国平均合格率は60.4%で、受験者18,600人のうち11,240人が合格しました。ただし、出題範囲は広く、効率的な学習が重要です。出題傾向を押さえた学習法で合格を目指しましょう。
学習時間はどれくらい必要?
調理師試験に必要な学習時間は、調理業務の経験や予備知識、1日に確保できる勉強時間によって異なります。試験実施機関が公式な標準学習時間を定めているわけではないため、「必ず100~150時間必要」とは限りません。
まずは過去問題を解いて現在の理解度を確認し、苦手科目に多くの時間を配分しましょう。調理技術技能センターでは過去3年分の試験問題と解答を公開しているため、出題形式や頻出分野の確認に活用できます。
独学でも合格できる?
調理師試験はマークシート形式で記述式の問題がないため、独学でも十分に合格可能です。市販のテキストや過去問題集を活用しながら学習すれば、知識をしっかり身につけることができます。
ただし、独学には「わからない点を質問できない」「自分に合った学習計画を立てにくい」といったデメリットもあります。特に初学者の場合は、挫折せずに最後まで勉強を続けられるよう、通信講座などのサポートがある学習方法を選ぶのも効果的です。自身の生活スタイルに合った学び方で取り組むことが、合格への近道です。
調理師試験の合格率はどれくらい?
調理師試験の全国平均合格率は、近年60%台で推移しています。厚生労働省が公表した令和7年度の全国平均合格率は60.4%で、受験者18,600人のうち11,240人が合格しました。
合格率の推移は?
調理師試験の合格率について見ていきましょう。
実施年度 | 全国平均合格率 |
|---|---|
令和7年度 | 60.4% |
令和6年度 | 64.0% |
令和5年度 | 60.8% |
令和4年度 | 65.4% |
令和3年度 | 65.6% |
直近5年間の全国平均合格率は、60.4~65.6%の範囲で推移しています。年度によって多少の変動はありますが、おおむね60%台です。
※参考:令和6年度調理師試験実施状況 厚生労働省健康・生活衛生局健康課栄養指導室調べ
※参考:令和5年度調理師試験実施状況 厚生労働省健康・生活衛生局健康課栄養指導室調べ
※参考:令和4年度調理師試験実施状況 厚生労働省健康・生活衛生局健康課栄養指導室調べ
※参考:令和3年度調理師試験実施状況 厚生労働省健康・生活衛生局健康課栄養指導室調べ
※参考:公益社団法人 全国調理師養成施設協会 統計データ 第6-2表 年度別(10年間)・都道府県別調理師試験合格率
都道府県・実施団体別の合格率は?
令和7年度の調理師試験では、地域によって合格率に差が見られます。最も高かったのは山口県の75.5%、最も低かったのは佐賀県の35.0%でした。
都道府県・実施団体 | 合格率 |
|---|---|
北海道 | 54.7% |
青森県 | 51.8% |
岩手県 | 50.5% |
宮城県 | 53.5% |
秋田県 | 53.5% |
山形県 | 58.1% |
福島県 | 57.9% |
茨城県 | 61.7% |
栃木県 | 62.0% |
群馬県 | 63.1% |
埼玉県 | 61.4% |
千葉県 | 63.5% |
東京都 | 68.8% |
神奈川県 | 65.8% |
新潟県 | 61.0% |
富山県 | 70.8% |
石川県 | 59.3% |
福井県 | 68.0% |
山梨県 | 59.6% |
長野県 | 69.8% |
岐阜県 | 63.6% |
静岡県 | 55.3% |
愛知県 | 67.7% |
三重県 | 63.2% |
関西広域連合(滋賀県・京都府・大阪府・兵庫県・奈良県・和歌山県・徳島県) | 57.7% |
鳥取県 | 62.6% |
島根県 | 55.8% |
岡山県 | 61.6% |
広島県 | 62.5% |
山口県 | 75.5% |
香川県 | 57.4% |
愛媛県 | 62.5% |
高知県 | 45.5% |
福岡県 | 55.7% |
佐賀県 | 35.0% |
長崎県 | 52.0% |
熊本県 | 49.3% |
大分県 | 61.5% |
宮崎県 | 61.9% |
鹿児島県 | 47.8% |
沖縄県 | 54.3% |
全国平均 | 60.4% |
※関西広域連合の数値は、滋賀県・京都府・大阪府・兵庫県・奈良県・和歌山県・徳島県を合計したものです。厚生労働省の令和7年度資料では、これら7府県の数値は府県別に公表されていません。
調理師試験合格のためにどのように勉強したらいい?

調理師免許を取得するための試験概要について、詳しく解説してきました。
試験当日まで、どのような点を心がけて勉強していくと効果が上がるのでしょうか。
まんべんなく知識を得られるように幅広く勉強する
調理師試験では、全般的な知識が問われます。
合格に近づくには、まんべんなく6科目を勉強していくことが重要です。
特に、食品衛生学は食中毒に関する科目で、細菌についての知識が含まれるため、苦手に感じる人が多いようです。
読んで分かりやすいと思える参考書を購入して、一語一句逃さず徹底的に読み込んでみましょう。
その後問題集を解くと、理解が深まるでしょう。
「調理師養成教育全書」「必携問題集」を使うのも効果的
公益社団法人全国調理師養成施設協会が、一般向けに「新調理師養成教育全書」や「必携問題集」を販売しています。
これらの教材や問題集を使うのも、ひとつの方法です。
通信教育講座は、空き時間を使って効率的に勉強できる
調理師試験は、通信教育講座を活用して勉強すると効率が上がります。
飲食店での仕事の合間や通勤途中など、自分の空き時間を少しずつ使って知識を積み上げていくことができます。
覚えておきたい知識や間違えやすい箇所など、独学だと分かりにくいポイントも、通信教育講座であればテキストに記載されていますので、見逃すことなくチェックできます。
さらに、調理師法の改正がある場合に、最新情報を的確に把握できるのも、通信教育講座ならではと言えるでしょう。
養成施設に通うのは、時間や金銭面で不安な方も、通信教育講座ではリーズナブルな費用で受講できますので、安心して勉強に取り組めます。
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効果的な学習計画とタイムマネジメントの方法
調理師試験に合格するためには、限られた時間の中で効率的に学習を進める必要があります。
まずは試験日から逆算して、1週間単位の学習スケジュールを立てましょう。特に仕事や家事と両立している方は、毎日30分〜1時間の「スキマ時間」を活用するのがポイントです。通勤中や休憩時間を使ってテキストを読む、就寝前に問題集を解くなど、自分の生活リズムに合った学習スタイルを見つけることが成功の鍵になります。
また、定期的に計画を見直すことで無理なく続けられ、モチベーションの維持にもつながります。集中力を高めたい場合は、勉強の前に5分だけ深呼吸やストレッチを行うのも効果的です。計画的な学習とタイムマネジメントの工夫が、合格への大きな一歩となるでしょう。
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まとめ
調理師免許を取得するには、受験資格がありますので、自分が該当するかどうかを事前にチェックしておきましょう。
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よくある質問
Q1. 調理師免許を取得するには、どのような試験が必要ですか? |
|---|
調理師免許を取得するには、実務経験を2年以上積んだうえで、各都道府県が実施する「調理師試験」に合格する必要があります。ただし、厚生労働省指定の養成施設を卒業すれば、試験を受けずに免許申請が可能です。 |
Q2. 調理師免許を持っていないと調理の仕事はできませんか? |
|---|
調理師免許がなくても、飲食店などで調理業務に従事することは可能です。ただし、就職や転職、キャリアアップを目指す場合には、免許がある方が有利です。 |
Q3. 調理師試験の難易度や合格率はどのくらいですか? |
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調理師試験の全国平均合格率は、近年60%台で推移しています。厚生労働省が公表した令和7年度の全国平均合格率は60.4%で、受験者18,600人のうち11,240人が合格しました。合格率だけを見ると極端に難しい試験ではありませんが、出題範囲は6科目にわたります。また、合計得点が60%以上でも、特定の科目の得点が平均点を著しく下回ると不合格になるため、科目を偏らせずに学習することが大切です。 |
Q4. 実務経験だけで調理師免許は取得できますか? |
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実務経験だけで調理師免許を取得することはできません。法令で定められた施設で2年以上調理業務に従事すると、調理師試験の受験資格を得られます。その後、試験に合格し、住所地の都道府県へ免許申請を行うことで調理師免許を取得できます。 |
Q5. 調理師免許を取得するとどんなメリットがありますか? |
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就職時に有利になるだけでなく、資格手当が付いたり、食品衛生責任者の資格を講習なしで取得できたりするなどのメリットがあります。また、顧客の信頼にもつながります。 |
Q6. 調理師免許が必要な職場にはどのようなところがありますか? |
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調理業務を行うすべての職場で、調理師免許が法律上一律に必要なわけではありません。ただし、学校・病院・介護施設などの給食調理では、自治体の委託基準や求人条件によって免許が求められる場合があります。また、ふぐの有毒部位を除去する処理には、自治体が定めるふぐ処理者の資格や登録が必要です。調理師免許が必要かどうかを含め、要件は自治体によって異なります。 |
Q7. 調理師とコックや料理人の違いは何ですか? |
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「調理師」は国家資格であり、調理師免許を持っていない人は名乗れません。一方、コックや料理人は資格がなくても名乗ることができ、職種や肩書きとしての違いがあります。 |
Q8. 飲食店を開業するには調理師免許が必要ですか? |
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店舗開業には必ずしも調理師免許は必要ありません。ただし、食品衛生責任者が1名以上必要で、調理師免許を持っていればその資格を講習なしで取得できるため、時間と費用の面で有利です。 |
Q9. 調理師免許を持っていると、どのようなキャリアアップができますか? |
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調理師免許を取得すると、飲食店や給食施設への就職・転職で活用できるほか、実務経験を重ねて専門調理師・調理技能士を目指す道があります。専門調理師・調理技能士の受検には、経歴に応じて6~8年以上の実務経験が必要で、そのうち調理師免許を保有していた期間が3年以上必要です。 |
Q10. 養成施設で学ぶメリットは何ですか? |
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都道府県知事が指定する調理師養成施設では、調理技術だけでなく、栄養・食品衛生・食文化などを体系的に学べます。1年以上必要な知識と技能を修得して卒業すると、調理師試験を受けずに免許申請ができます。ただし、卒業しただけで自動的に免許が交付されるわけではなく、住所地の都道府県への免許申請が必要です。 |
この記事の監修者
資格のキャリカレ編集部
170以上の通信教育資格講座を展開し、資格取得・実用スキルの習得はもちろん、キャリアサポートまで行う資格のキャリカレ編集部が運営するコラムです。調理師は飲食業界への就職や転職などに役立つ資格です。調理師試験の詳細や試験対策をはじめ、魅力や最新情報をお伝えしています。
