行政書士試験の受験資格規定は?試験内容も併せて理解しよう

行政書士試験の受験資格規定は?試験内容も併せて理解しよう

行政書士になるための試験は、ほかの士業の試験と同様に、受験資格があるのでしょうか。そして、試験内容はどのようものでしょうか。ここでは、行政書士試験の受験資格や試験内容について、詳しく紹介します。

目次

行政書士試験に受験資格はある?

行政書士試験に受験資格はある?

国家試験の中には、受験資格が厳格に規定されている試験も多く見られます。
税理士試験ならば簿記1級、社会保険労務士は大卒以上などの例があります。
では、行政書士試験の受験資格はどのようになっているのでしょうか。

年齢・学歴・国籍など関係なく誰でも受験可能

行政書士試験に受験資格は特にありません。
年齢・学歴・国籍などによらず、誰でも受験できるのが大きな特徴です。
中卒・高卒・大卒いずれの場合も受験可能です。

2020年度の試験では、次のように幅広い年齢層の申込者・合格者がありました。
申込者…最年長 96歳、最年少 12歳
合格者…最年長 76歳、最年少 15歳(いずれも1名ずつ)

また2019年の試験では、最年長合格者が79歳、最年少合格者は15歳でした。
受験制限がないことで、法律系資格のうち最初に挑戦する人も多いようです。

行政書士登録ができるのは20歳から

行政書士試験を受験する時点では、先述したように年齢制限はありません。
ただし、行政書士としての業務を行うには、行政書士登録という手続きが必要です。
この登録ができるのは、20歳からと定められています。

行政書士登録とは、行政書士会へ所属するために登録することをいいます。
まず、開業予定の都道府県にある行政書士会へ、申請書を提出します。
その後、都道府県の行政書士会から、日本行政書士会連合会へ書類が送られ、審査に通れば晴れて登録という流れです。

行政書士会への登録には、入会金や登録手数料などがかかります。
入会金は、登録する都道府県ごとで金額が異なり、10万円から25万円までと大きな開きがあります。
これに加えて、登録手数料・月会費・登録免許税・業務に必要な用品の購入費などもかかり、登録時にまとまった費用がかかることが分かります。

費用負担がネックとなり、試験に合格しても登録しない人もいます。
ただ、イベントへの出席により人脈を増やせる、送付されてくる会報で最新情報が手に入れられるなどのメリットも大きいのです。

行政書士の資格は、一度試験に合格すれば一生有効ですので、勉強時間が確保できるときに取得しておくと良いでしょう。

一部の士業は試験なしで資格がもらえる

次の4つの資格を取得した人は、試験を受けなくとも行政書士の資格がもらえます。

・税理士
・弁護士
・弁理士
・公認会計士

ただ、これらの資格は、いずれも行政書士の資格よりも難易度が高い資格ばかりです。
行政書士を目指すのならば、行政書士の勉強を行った方が近いのかもしれません。

一定期間以上勤務した公務員も試験なしで資格がもらえる

試験合格・一部士業の資格取得のほかに、一定期間公務員として勤務した人も、特認制度を利用すると、行政書士試験を受けなくとも資格を取得できます。

一定期間とは、公務員として行政事務の仕事をした期間が、通算して17年以上(高卒の人は20年以上)あることをさしています。
実際に、公務員や行政事務を行っていた人が、行政書士として登録している割合は、登録行政書士全体の1割以上となっています。
公務員を定年退職した人のうち、第二の人生として行政書士の仕事を行う人が多いのも、この特認制度を利用しているからなのです。

公務員経験が長い人が、行政書士の資格を認められるのは、双方の仕事内容が重なる部分が多いためです。
行政書士が作成する書類は、官公庁へ提出する書類が中心であり、公務員の業務によって、行政書士としての知識を持ち合わせているとみなされます。

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行政書士試験の出題科目は?

行政書士試験の出題科目は?

行政書士試験における出題科目は、どのようになっているのでしょうか。各科目について、詳しく見ていきましょう。

法令科目

正式には「行政書士の業務に関し必要な法令等」といいます。
次の5つの科目から出題されます。

・基礎法学

法律用語の基礎知識および裁判制度などから出題されます。
範囲が広いにもかかわらず、配点が小さい科目ですので、あまり長時間勉強すると得点効率が下がってしまいます。

2問のうち1問は、過去問をアレンジしたような問題が出される傾向がありますので、過去問で傾向をつかんでおきましょう。

・憲法

人権保障や国家統治の仕組みなどを定めた法律から出題されます。
学習範囲がはっきりしているうえ、配点が全体の1割を占めています。

人権は、判例知識が出題されているため、どの部分が良く出されているかを過去問で確認しましょう。
また、統治は条文の内容を押さえましょう。

・行政法

行政法とは、行政法の一般的法理論・地方自治法・国家賠償法・行政手続法・行政不服審査法・行政事件訴訟法・の総称です。
配点の高さや出題形式の多さなどにより、行政法で得点できるかが行政書士試験の合格を大きく左右します。

身近な内容ではなく、最初は覚えにくい科目ですが、暗記で対応可能ですので、毎日少しずつ覚えていけば問題ありません。
記述式での解答もあるため、問題演習をしっかり行いたいところです。

・民法

財産や家族関係など、日常生活でもっとも身近な法律です。
行政法の次に配点の割合が高く、条文を当てはめて具体例で考えを求められる問題が多くなっています。
行政法と同じく、記述式での解答もあり、場面を想像しながら勉強を進めましょう。

・商法(会社法)

商人の活動、会社の組織・運営などについての法律です。
基礎法学と同じく、出題範囲は広いものの配点が少ない箇所です。
ただ、「設立」「株式」「機関」は頻出で、過去問でも高い割合で出されています。
必ず解答できるようにしましょう。

一般知識

正式には「行政書士の業務に関連する一般知識等」といいます。
法令科目の勉強に重点を置いてしまいがちですが、一般知識でしっかり得点できないと合格できなくなってしまいます。
次の3つの科目から出題されます。

・政治・経済・社会

政治、経済、財政、環境、労働、社会保障など、幅広い出題範囲となっているうえ、行政書士業務についての問題も出されます。
新聞やニュースなどで、時事問題を気にかけるようにしましょう。

・情報通信・個人情報保護

一般知識科目のうち、唯一法律が関係する科目です。
情報通信は、その年の最新通信手段や暗号化方式などを問われますので、用語の意味を正確に理解しておきましょう。
個人情報保護は、個人情報保護法から出題されるため、対策が取りやすくなっています。

・文章理解

大学受験レベルの長文読解です。
空欄の穴埋め・並べ替え、要旨の把握などが問われます。
対策しやすい科目ですので、しっかりと得点源へつなげていきましょう。

合格基準点に気をつけよう

行政書士試験は、300点満点中180点以上得点できれば合格です。
ただし、ほかにも条件があり、次の2つの条件を満たさないと180点以上あっても合格とはなりません

・法令科目で、244点中122点以上
・一般知識科目で、56点中24点以上

これは「足切り」と呼ばれる制度です。
例えば、法令で244点満点を取っても、一般知識で23点以下であれば、不合格となります。
逆に、一般知識で56点満点を取っても、法令で121点以下となってしまうと、やはり不合格となるのです。

行政書士は、幅広い知識が求められるため、一部の科目に偏った知識では実務の際に困ってしまいます。
そのため、出題形式も5肢択一・多肢選択・記述と3通りあります。
まんべんなく勉強を進め、得点が取れるようにしていきましょう。

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行政書士試験に合格したら目指したい試験は?

行政書士試験に合格したら目指したい試験は?

行政書士とダブルライセンスを取得することで、業務の幅をさらに広げられる資格もたくさんあります。
行政書士に合格したら、次のような資格を目指してみるとキャリアアップにつながります。

社会保険労務士

行政書士の資格を生かして、会社設立の申請用紙作成や該当業種の許可申請手続きができます。
これに加え、社労士の資格があると、社会保険や労働保険の加入手続きなどが可能です。

社労士試験を受験する資格のひとつに、行政書士合格者が含まれるため、先に行政書士に合格してから社労士試験を受けるとスムーズです。

宅地建物取引士

行政書士と宅建士の科目のうち、民法が重なっています
宅建士試験の「宅建業法」や「法令上の制限の諸法令」などは、行政書士試験の「行政法」とリンクしている部分も多く、ほかの科目に学習時間を回せるため、一気にダブルライセンスを目指すことも可能です。

司法書士

登記のプロである司法書士と行政書士は、業務においても深い関連を持っています。
ダブルライセンスがあると、会社設立業務において定款の作成から法務局への登記申請まで全て請け負うことが可能です。

試験科目も、憲法・民法・商法の3つが両方の試験に含まれます
司法書士の勉強をした経験があれば、行政書士試験特有の科目である行政法や一般知識を重点的に学べば、合格に近づけるでしょう。

中小企業診断士

企業の経営コンサルタントとしての知識に加え、行政書士資格によって法務の相談や許可申請の手続きなどを請け負うことができます。

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まとめ

行政書士は、登録には年齢制限があるものの、試験を受験するのに条件はありません。
挑戦してみたいと思ったタイミングで、学びを始めるのがベストでしょう。
そして通信教育であれば、試験対策されたカリキュラムを自分のタイミングで始めることができます。

特に資格のキャリカレの行政書士講座では、初めて行政書士の勉強をする人でも、4ヶ月の学習期間で合格を目指せるカリキュラムをご用意しています。
万が一不合格の場合は、受講料を全額返金するほか、無事に合格できると2講座目を無料で受講することもできます。
ダブルライセンスも狙いやすくなり、ビジネスチャンスを広げるためのステップアップを目指せます。

行政書士の合格を目指す人は、ぜひ資格のキャリカレで勉強を始めてみませんか。

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