保育士の受験資格や実務経験を積む方法を詳しく解説

保育士の受験資格や実務経験を積む方法を詳しく解説

子どもと接するプロである保育士。保育園以外にも、認定こども園や障がい児のための施設、児童養護施設など、さまざまな施設で需要がある国家資格です。保育士になる手段のひとつとして、保育士試験に合格する方法がありますが、実は最終学歴によって受験資格が変わってくるのです。ご自身の学歴に照らし合わせて受験資格を確認し、正しく手続きしないと、試験を受けられなくなってしまいます。ここでは、保育士試験における学歴ごとの受験資格を詳しく解説しますので、ご自身の正しい受験資格を把握して試験に臨みましょう。

目次

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保育士の受験資格はどのように定められているの?

保育士の受験資格はどのように定められているの?

保育士試験を受けるためには、受験資格の規定をしっかり確認することが重要です。
それぞれの規定について解説します。

最終学歴によって受験資格の規定が決まっている

ご自身の最終学歴がどの部分に該当するかによって、受験資格を満たしているかどうか確かめましょう。

ここで学歴全般について前もって知っておきたいのは、学歴を確認するには、文部科学省が定めた日本の「学校教育法」に基づく学校かどうかが重要です。

学校教育法第135条では、学校名に「○○学校」とついていない学校は、法令に基づいた学校ではないとされています。
言い換えると、インターナショナルスクール、アカデミー、スクール、カレッジ、学院などの名称が入っている学校は、法令に基づいていない可能性が高いのです。
よって、保育士試験を受けられる学歴には該当しないことになります。

在籍していた学校が、学校教育法に基づいているかどうかは、学校に直接確認しましょう。
また、学校教育法に基づく学校以外もしくは海外の学校を卒業された方は、受験資格に該当するかどうか、保育士試験事務センターまで問い合わせましょう。

大学および短大卒、在学中、中退の場合

大学や短大の場合は、保育士と関連のない学部や学科でも、卒業していれば保育士試験の受験資格が得られます。

大学に在学中の場合は、2年以上在学しており、62単位以上修得していることが条件です。
中退していても、同じ条件をクリアしていれば受験資格があります。
短大に在学中の方も受験資格の対象です。
ただし、年度中に卒業できることが条件となり、卒業できなかった場合は合格が無効となります。

専門学校卒、在学中の場合

既卒の場合は、卒業した専門学校が専修学校であり、かつ専門課程の修業年限が2年以上だったことが条件です。
この条件をどちらも満たしていれば、どの学部・学科であっても受験が可能です。

在学中でも、同様の条件を満たした学校への在籍であれば大丈夫です。
ただし、どちらか一方でも満たしていない場合、高校を卒業した年月日が平成3年3月31日より以前か、もしくは保育科の高校であれば平成8年3月31日より以前に卒業していれば、受験資格を得られます。

これは、平成3年4月1日から、受験資格が短大卒程度に引き上げられたための経過措置となっています。

高校卒業の場合

上記専門学校でご説明した卒業年月日は、高卒の人についても同様の扱いとなります。
平成3年4月1日以降に高校を卒業したか、もしくは平成8年4月1日以降に高校の保育科を卒業した人は、別途実務経験が必要ですが、実務経験の詳細は後述します。

中学卒業の場合

中学を卒業している場合も、別途実務経験が必要であり、詳細は後述します。
中卒の方であれば、養成学校へ入学し、卒業と同時に保育士資格を取得するのもひとつの方法です。
ただ、養成学校への入学には、高卒認定が必要となります。

実務経験によって働きながら保育士試験の受験資格を得るのと、養成学校へ通って保育士資格を取得するのでは、全く別のルートを通ることになりますので、どちらが自分に合っているのかを見極めるようにしましょう。

※保育士試験を受験する際は、公式サイトには必ず受験資格を満たしているか確認するようにしましょう。

参考一般社団法人全国保育士養成協議会_受験資格を確認する
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受験資格を得るための実務経験とは?

高校卒業と中学卒業について、保育士試験の受験資格を得るために実務経験が必要だと解説しました。
では、具体的に求められる実務経験をご紹介します。

高校卒業の場合

児童福祉法に定められた施設において、次の3つをすべて満たす勤務経験があれば、受験資格を得られます。

・勤務期間が2年以上
・総勤務時間が2,880時間以上
・児童等の保護または援護に従事した(事務職や清掃職など、児童に直接関わっていない業務は不可)


該当する施設は、次のとおりです。
・児童福祉法の第7条に基づく児童福祉施設
(保育所、保育所型認定こども園、幼保連携型認定こども園、児童館、児童養護施設など)

また、認定基準に該当する施設・事業(認可外保育施設、小規模保育事業、幼稚園型認定こども園、幼稚園、学童クラブ、一時預かり、放課後デイサービスなど)での実務経験がある場合は、都道府県知事による受験資格認定が必要です。

実務経験のある施設が、児童福祉施設もしくは基準に該当する施設のどちらに該当するか分からない場合は、必ず施設へ確認しましょう。

中学校卒業の場合

高校卒業と同様の施設で勤務経験が必要ですが、勤務期間と総勤務時間が異なります。

・勤務期間が5年以上
・総勤務時間が7,200時間以上


上記2点のうち、どれかひとつでも満たしていない場合は、試験の公式サイトで確認するか、もしくは保育士試験事務センターまで問い合わせましょう。

「保育補助」で実務経験を重ねよう

保育補助とは保育園や託児所などで、保育士のサポートをする業務です。
主にパート・アルバイトとして働き、保育準備や片付け、清掃といった仕事をします。

クラスを受け持つことは少なく、保育業務全般のサポートをすることになりますが、小さい子どもの安全を守ることには変わりありません。
保育補助の業務を通して実務経験を重ねることができるほか、保育のノウハウも学べるでしょう。

また、受験資格として実務経験があると認められるためには、児童福祉施設として認可された施設で働く必要があるので注意が必要です。

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保育士試験の内容は?

受験資格を得るための実務経験とは?

保育士試験の受験資格が分かったところで、次は試験内容について詳しく見ていきましょう。

試験は年2回

保育士試験は、年2回行われます。
例年では、前期として4月の筆記試験と7月の実技試験、後期として10月の筆記試験と12月の実技試験となっています。

筆記試験は2日間にわたって行われ、出題科目によって日にちが異なります。
試験会場は、各都道府県に1ヶ所以上設置されますが、毎回調整されますので、詳細は試験の 公式サイト で確認しましょう。
現住所以外の都道府県でも受験可能ですが、北海道と沖縄以外での会場指定はできません。

一部自治体では、地域限定保育士試験を実施しているところもあり、合格した自治体でのみ働くことができる制度です。

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筆記と実技に分かれ、筆記試験合格者のみ実技試験を実施

試験は、筆記試験と実技試験に分かれており、筆記試験に合格した受験者のみに実技試験の受験票が送付されます
筆記・実技のどちらも、同じ都道府県で受けることになります。

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筆記試験は9科目・実技試験は3分野から2分野を選択

筆記試験は、次の9科目から出題されます。

・保育の心理学
・保育原理
・子ども家庭福祉
・社会福祉
・教育原理
・社会的養護
・子どもの保健
・子どもの食と栄養
・保育実習理論


このうち、教育原理と社会的養護は各50点満点であり、両方の科目とも6割以上得点を得ていないと合格となりません。
その他は100点満点で、各科目で6割以上の得点が必要です。

実技試験は、次の3分野から2分野を、受験申請時に選択します。

・音楽に関する技術
・造形に関する技術
・言語に関する技術


2分野とも6割以上の得点をした場合に合格となります。
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保育士試験の難易度は?

保育士試験の難易度は?

保育士試験の合格率は例年20%前後で推移しており、概ね90%以上の合格率を誇る看護師試験など、他の人気国家試験と比べると低い水準と言えます。
ただし、この数値は筆記試験・実技試験をまとめた最終合格率で、以前から保育士試験は筆記試験と実技試験で合格率に大きな差があると言われています。

厚生労働省や「全国保育士養成協議会」では、現在筆記試験と実技試験の合格率を分けて公表していませんが、それぞれのデータが発表されていた平成27年度時点では、筆記試験の合格率が約25%、実技試験の合格率が約90%でした。

保育士試験の筆記試験合格率が低い理由として挙げられるのは、9科目という科目数の多さです。
9科目全てにおいて60%以上得点するのは容易ではありません。

また、看護師のように受験者の大半が専門教育を受けた人であるケースとは異なり、保育士試験は幅広い層の人が受験するという背景も合格率を下げている要因と言えるでしょう。

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筆記試験は一度にすべての科目を合格しなければいけないの?

筆記試験は一度にすべての科目を合格しなければいけないの?

保育士試験の筆記試験は9科目と、広範囲にわたって出題されます。
一度の試験で、すべての科目で合格しなければいけないのでしょうか?

筆記試験は3年間の有効期間がある

保育士試験では、合格した科目には3年間の有効期間があります。
このため、3年のうちに全科目を合格すれば大丈夫です。

有効期間は、合格した年を含めて3年間ですので、1年目の試験で合格できなかった科目のみを、2年目・3年目で受験し直せば良いのです。

また、有効期間は通常3年ですが、対象期間のうちに対象施設で一定の勤務経験があれば、最長5年まで延長できる制度があります。
対象施設は、児童福祉法の第7条第1項で定められた12施設や、認定こども園、幼稚園などがあげられますが、詳細は公式サイトでの確認が必要です。

科目免除となる資格がある

筆記試験の一部科目合格以外にも、特定の資格を持っている人が科目免除を受けられる制度もあります。
これらの人は、当該科目についての知識を十分持ち合わせているとみなされるためです。

幼稚園教諭の資格を持っていると、「教育原理」「保育の心理学」「実技試験」が免除されます。
さらに、指定の保育士養成施設において、筆記試験の内容に該当する科目を修得すれば、筆記試験そのものが免除となるのです。

また、介護福祉士・社会福祉士・精神保健福祉士のいずれかの資格を持っていると、「社会福祉」「子ども家庭福祉」「社会的養護」の科目が免除されます。
科目免除を希望するためには、受験申請時に受験申請書と併せて専修証明書を提出しましょう。

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保育士資格を取得するならどこがおすすめ?

保育士資格の取得を目指すなら、キャリカレの保育士受験対策講座がおすすめです。
ここでは、保育士受験対策講座の特徴をご紹介します。

はじめて学ぶ方にもわかりやすい

はじめて学習する方でも無理なく学べるように、テキストや映像講義はわかりやすさにこだわっています。
やさしい文章と丁寧な補足解決など、これから勉強をはじめる方でもすらすら学べる教材です。

合格した場合、2講座目を無料で受講できる

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キャリカレには、ベビーシッターや食育アドバイザーなど子どもに関わるさまざまな資格講座があるため、スキルアップに最適です。
保育士としての活躍の幅を広げるためにも、ぜひ2講座目も受講してみてください。

初心者でも最短6ヶ月で取得が可能

保育士受験対策講座は、試験に出るところをだけ抽出しているので、たった6ヶ月で合格を目指せます。
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万が一不合格だった場合、受講料を全額返金

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ぜひチェックして、受講を検討してみましょう。

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まとめ

保育士試験の受験資格や試験内容について、詳しく解説してきました。
受験資格について、少しでも不安な点があれば、必ず試験の実施団体へ問い合わせましょう。

筆記試験は出題範囲の幅が広く、独学で勉強しようとすると時間がかかってしまううえ、分からないことがあっても質問するのが難しくなるでしょう。

そこで活用したいのが通信教育です。
資格のキャリカレの保育士講座では、試験に出る箇所だけを重点的に学べる効率的なテキストとカリキュラムをご用意しています。
初めて保育士試験の勉強をする方でも理解しやすいよう、専門用語も分かりやすく解説することで、合格への近道を進めるようになります。

多くの受験者が不安を感じる実技試験においても、専任講師からの指導を直接受けられます。
練習方法や、試験本番で気をつけたいポイントなども、映像講義で詳しく解説します。

キャリカレのメリットである無料質問サポートや添削指導、長期学習サポートなども、保育士試験においても活用いただけるので、自分の生活スタイルやペースなどに合わせて学習が続けられるのです。
家事や仕事でまとまった時間がとりにくい方でも、安心して取り組んでいただけます。

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