簿記3級の配点を知っておこう!合格基準や勉強方法もチェック
簿記3級に合格するためには、広い試験範囲を計画的に学習する必要があります。
どの分野に何点割り振られているか配点を知ることで、どの範囲を重点的に学習すべきかがわかります。
ここでは、簿記3級の配点について詳しく解説します。
・簿記3級試験の配点
・簿記3級試験の合格基準
・簿記3級試験の勉強方法
目次
簿記3級の配点
簿記3級は、商業簿記から出題され、第1問、第2問、第3問という3部構成となっています。
内容と配点は下記の通りです。
問題 | 配点 | 内容 |
---|---|---|
第1問 | 45点 | 仕訳問題 |
第2問 | 20点 | 勘定記入や伝票会計などの問題 |
第3問 | 35点 | 決算についての問題 |
合計100点で、各分野に点数が割り振られています。
ここでは、3つの科目の配点と大まかな内容について解説していきます。
第1問 仕訳問題 45点
第1問は、商業簿記における仕訳問題が出題されます。
仕訳とは、正しい勘定科目を使って取引を記録することです。
勘定科目の暗記、借方・貸方の理解などが必要になり、つまずきやすい科目ですが、3科目で最も配点が大きく15問で45点となっています。
仮に第1問を全問落としてしまった場合、第2問と第3問が満点でも70点に満たないため、取りこぼすと不合格になるほどの配点の大きさです。
対策としては、とにかく仕訳を繰り返し練習すること。
使用する勘定科目が即時にわかり、借方・貸方どちらに記入するか把握できるようになれば、スムーズに解答できるようになります。
第2問 勘定記入や伝票会計などの問題 20点
第2問は、勘定記入や伝票会計などの問題が出題されます。
全体の配点は20点で、(1)10点、(2)10点に例年分かれているのが特徴です。
完答ではない問題もあるため、あきらめずに解答すれば点数を獲得できるでしょう。
理解できれば仕訳より得点しやすいので、しっかり対策を行ってください。
第3問 決算についての問題 35点
第3問は、決算について35点分の問題を設けています。
決算整理後残高試算表をもとに、精算表や貸借対照表などを完成させていく問題形式です。
第2問と同じく、解答すれば部分点がもらえるため、細かく得点を取ることができます。
仕訳に次いで配点が大きいので、決算処理の練習を繰り返して得点を狙いましょう。
簿記3級の配点と一緒に押さえておきたい合格基準
簿記3級の配点とあわせて知っておきたいのが合格基準です。
どのくらいの点数を取れば合格できるのかがわかるため、配点と同様学習の計画を立てる際に役立ちます。
ここからは、合格基準に加え、例年の合格率もチェックしていきましょう。
合格に必要な得点は70点
簿記3級の合格基準は、例年100点満点中70点となっています。
7割以上の得点で合格できるため、超難関の資格ではないといえるでしょう。
ただし、配点でも紹介したように、仕訳や決算処理など専門的な実務能力も求められるため、対策なしで合格することは難しいといえます。
油断することなく、合格を目指して学習に力を入れましょう。
例年の合格率
簿記3級の合格率は、例年50%前後です。
実施回によって差はあるものの、難関資格に比べると合格率は高いといえるでしょう。
過去10年の合格率は、以下の通りです。
回 | 実受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|
161回(2022年6月12日) | 36,654名 | 16,770名 | 45.8% |
160回(2022年2月27日) | 44,218名 | 22,512名 | 50.9% |
159回(2021年11月21日) | 49,095名 | 13,296名 | 27.1% |
158回(2021年6月13日) | 49,313名 | 14,252名 | 28.9% |
157回(2021年2月28日) | 59,747名 | 40,129名 | 67.2% |
156回(2020年11月15日) | 64,655名 | 30,654名 | 47.4% | 154回(2020年2月23日) | 76,896名 | 37,744名 | 49.1% |
153回(2019年11月17日) | 80,130名 | 34,519名 | 43.1% |
152回(2019年6月9日) | 72,435名 | 40,624名 | 56.1% |
151回(2019年2月24日) | 80,360名 | 44,302名 | 55.1% |
※155回は中止
出典:日本商工会議所-簿記 受験者データ | 商工会議所の検定試験
難易度の傾向
過去10年の合格率を参考にすると、151回は55.1%、161回は45.8%となっており、10%ほど下がっています。
157回で67.2%、158回・159回で約30%と、実施回によって差があるのが特徴です。
ただ、合格率の平均は約47%で、受験者の約半数は合格できるレベルといえるでしょう。
簿記3級の配点を意識した勉強方法
簿記3級の配点や合格基準について理解出来たら、勉強方法に生かすことが大切です。
どの問題に時間をかけるべきか、どのように学習すべきかを考えることで、効率的に勉強を進められます。
配点を意識したおすすめの勉強法は、以下の3つです。
・全体の得点率7割以上を目指す
・インプットとアウトプットを繰り返す
・過去問題を活用する
それぞれ解説します。
全体の得点率7割以上を目指す
全体の得点率は7割以上を求められるので、100点を目指すよりも確実に7割得点することを目標にしましょう。
配点が大きい仕訳は点数を落とすと致命傷になりかねないため、重点的に勉強する必要があります。
第2問と第3問をおろそかにすることもできないですが、仕訳を重視しつつ、決算処理の練習や苦手分野の反復学習などに取り組むのがおすすめです。
インプットとアウトプットを繰り返す
簿記の問題は、シンプルに用語を回答することは少なく、簿記の実務能力を問うものがほとんどです。
そのため、ただ覚えるだけでは試験の問題に対応できなくなります。
合格を目指して学習するには、テキストの内容をしっかり理解したうえで、問題演習でアウトプットを行うのが正攻法です。
インプットとアウトプットを繰り返して、試験で通用する知識と技術を身につけましょう。
過去問題を活用する
過去問題は、試験の傾向を理解するために重要な教材です。
実際の試験では、過去と同じ問題は出題されませんが、類似問題が出題される可能性は十分に考えられます。
過去問で試験での出題のされ方や傾向がわかれば、初めての問題も解きやすくなるでしょう。
間違えた問題の解説をしっかりと読んで理解し、できるだけ多くの過去問に取り組むことが重要です。
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簿記3級は、仕訳45点、勘定記入など20点、決算などで35点という配点になっています。
合格基準は70点以上であるため、配点を理解したうえで、力を入れる科目を決めて学習に取り組みましょう。
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資格のキャリカレ編集部
150以上の通信教育資格講座を展開し、資格取得・実用スキルの習得はもちろん、キャリアサポートまで行う資格のキャリカレ編集部が運営するコラムです。簿記は一度取得すれば、ビジネスにも家計にも役立つ資格です。簿記検定の詳細や試験対策をはじめ、仕分け・試算表の作成方法など、簿記の魅力や最新情報をお伝えしています。