簿記のネット試験とは?紙との違いや新しく始まった試験形式を詳しく紹介

簿記のネット試験とは?紙との違いや新しく始まった試験形式を詳しく紹介

簿記のネット試験とはどのようなものなのでしょうか?従来の紙のテストとは何が違うのでしょうか?ここではネット試験の解説や紙のテストとの違い、受験時に注意したいことやメリット、デメリットなど詳しくご紹介します。

目次

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簿記のネット試験の概要は?

簿記のネット試験の概要は?

最初に、日商簿記のネット試験がどのような試験なのか、概要を解説します。

従来の紙で行う試験に加え、パソコンに解答を入力していく試験

従来の紙を用いた簿記試験は「統一試験」と呼ばれ、鉛筆・電卓を使って解答を行っていました。
ネット試験は、パソコンで解答していく方式の試験をさします。

現在ネット試験が行われているのは、日商簿記2級と3級で、1級は対象外となっています。

パソコンを使う試験なので、自宅で自由に受験できると想像する人もいるかも知れませんが、試験会場・日時は商工会議所から指定された試験センターとなりますので、注意しましょう。

ネット試験が始まっても、統一試験はこれまで通り実施されます。
2021年6月実施分から、統一試験の時間がネット試験と同じ時間になり、双方で不利・有利な点が出ないように配慮されることが決まっているのです。

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ネット試験のメリット・デメリットとは?

<メリット>

統一試験では、試験日が年3回となっていましたが、ネット試験では試験センターが随時日時を定めますので、受験機会が増えるメリットがあります。

万が一合格できなくとも、すぐ次のチャンスに向けて勉強ができるのです。
自分が受けたいタイミングに合わせて受験でき、学習ペースもつかみやすくなります。

<デメリット>

デメリットとしては、パソコンが使い慣れない方にとって解答しにくいことや、パソコン画面にメモができないことなどがあげられます。
画面に表示される問題を計算用紙に写して計算しますが、写すときにミスをしないよう十分気を配らないといけません。

さらに、ネット試験は始まって間もない制度で、これまで紙ベースで勉強してきた受験者がほとんどです。
パソコン自体は使い慣れていても、パソコンを使った解答に慣れていないため、ペースをつかむのに時間がかかるかも知れません。

コロナ禍による試験会場の確保が困難な事態に対応した取り組み

ネット試験が始まったきっかけは、新型コロナウイルスの感染拡大でした。
2020年6月に実施予定だった検定が中止を余儀なくされたのです。
11月検定も、受験できる人数を絞ったほか、実施を見合わせる会場もありました。

このような事態に対応し、今後の簿記試験にできるだけ支障をきたさないようにするため、ネット試験が行われるようになったのです。

ネット試験の実施により、今後不測の事態が起きた場合でも、多くの受験者が安定して簿記試験を受けられる体制ができたといえます。

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従来の会場試験とどのような違いがある?

従来の会場試験とどのような違いがある?

紙を使った統一試験との違いは、先ほど少し解説しましたが、さらに詳しく掘り下げていきましょう。

統一試験は年3回・ネット試験は試験センターが定める日時で随時開催

これまでの統一試験は、6月の2週目・11月の3週目・2月の4週目の年3回に行われていました。
これに対し、ネット試験では試験センターが定める日時で随時受験できるのです。

試験センターは、日本商工会議所が各都道府県に指定しており、ネット試験の専用申込ページから入力して申込します。

出題範囲は同一

統一試験とネット試験で、出題範囲は同じです。
日本商工会議所が「簿記検定出題区分表」を作成しており、その表の記載内容に沿って出題されます。

また、試験時間は、これまで各級とも120分で実施されていましたが、2021年6月実施の試験から統一試験の時間が2級は90分・3級は60分に短縮されます。
出題形式は、若干変更が予定されていますが、統一試験とネット試験で難易度が変わることのないよう、配慮されるようになっています。

問題を解くための試験時間は同じ

統一試験もネット試験も、問題を解くための所要時間は同じです。
ただし、統一試験の場合は説明・配布・開始に別途30分程度の時間が確保されています。
そのため、遅刻しないよう、入場時間には十分に注意しましょう。

級ごとの試験制限時間は以下の通りです。

受験級 制限時間
1級 3時間
2級 90分
3級 60分

※1級のネット試験は対象外

申込方法は専用サイトから必要事項を入力

ネット試験の申込みは、日本商工会議所が業務委託している(株)CBT-Solutionsの専用サイトから行います。
初めての申込みでは、新規登録が必要です。
IDとパスワードが発行されたらログインし、申込手続きをしましょう。

(株)CBT-Solutionsのサイトでは、受援できるテストセンターの場所や空席の照会もできますので、受験計画を立てるのに活用しましょう。

参考日商簿記検定試験(2級・3級)ネット試験をお申込み、ご受験される皆様へ

合否は試験終了後パソコン画面に表示される

ネット試験では、試験が終わってから試験システムを使ってすぐに自動採点され、パソコンの画面で結果が確認できます。
統一試験では、試験実施後2週間から3週間程度かかっていましたので、その場で合否が分かることにより、次の行動に移しやすいといえるでしょう。

受験料は同額・履歴書への記載はこれまで通り可能

統一試験・ネット試験のどちらでも受験料は同額であり、2級が4,720円・3級は2,850円(税込)となっています。

合格後、履歴書などに資格を記載する際には、統一試験・ネット試験の違いはなく、「日商簿記検定〇級合格」との表記で問題ありません。

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ネット試験を受けるのに注意したいこと

ネット試験を受けるのに注意したいこと

ネット試験は、統一試験と異なる点がいくつかあり、事前に注意点を把握しておくことをおすすめします。

試験内容によって試験日や会場が異なる

ネット試験が受けられるのは、簿記2級・3級以外にも、簿記初級や原価計算初級なども該当します。
受けたい試験の内容によって、受けられる試験の日時や会場が異なる場合があります。

また、ネット試験では、受験票が発行されない点も覚えておきたいところです。
予約完了後に確認メールが届くのですが、その中で試験日程・会場・注意事項などが書かれています。
当日会場へ向かう際は、本人確認証と電卓を忘れないようにしましょう。
そろばんは持ち込みできませんのでご注意ください。

日程によってはネット試験を受けることができない

従来、ネット試験は随時受験可能でしたが、現在は受験停止期間が設けられており、該当する期間は試験を受けられないので注意してください。
ただし、試験休止期間中でも受験申込みは可能です。

初めてネット試験を受ける場合には、先ほども解説したようにCBT-SolutionsのホームページでユーザーIDとパスワードを取得して、マイページを作成する必要があります。
マイページ作成後は、マイページから簡単にネット試験の受験予約を行うことが可能です。

簿記検定(2・3級)のネット試験が停止される期間は、以下の通りです。

日商簿記検定(2・3級)ネット試験期間
2022年6月6日(月)〜2022年6月15日(水)
2022年11月14日(月)〜2022年11月23日(水・祝)
2023年2月20日(月)〜2023年3月1日(水)

ペーパー形式で受ける統一試験の日程は、下表の通りです。
これらの日程を確認すると、ネット試験の受験停止期間は、ペーパーでの統一試験実施日前後に設定されていることがわかります。

2022年ペーパー式簿記検定(2・3級)統一試験の日程
161回 2022年6月12日(日)
162回 2022年11月20日(日)
163回 2023年2月26日(日)

合格証はPDFファイルで保存・紙での合格証は自身で印刷

ネット試験では、試験終了後合否が即時判定されます。
判定結果が書かれたスコアレポートが配布されるのですが、合格者のレポートにのみデジタル合格証取得のためのQRコードが記載されています。

デジタル合格証は、スマートフォンにダウンロードされる仕組みですが、印刷ボタンを押すとPDF形式で保存されます。
紙に印刷したい場合は、ご自身でPDFファイルを印刷しましょう。

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簿記試験に合格するにはどこがおすすめ?

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まとめ

簿記試験にネット試験が導入されましたが、紙を使った統一試験もこれまで通り実施されます。
試験区分はどちらも同じですので、試験対策も変わらず学習を進めていくことが大切です。
統一試験の試験時間が短くなり、出題方法が変更されていく可能性がありますので、今後の商工会議所からの発表も注視していきたいものです。

そのため簿記試験の勉強を行うときは、試験傾向や対策がしっかりした教材を選ぶようにしましょう。

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この記事の監修者

資格のキャリカレ編集部

150以上の通信教育資格講座を展開し、資格取得・実用スキルの習得はもちろん、キャリアサポートまで行う資格のキャリカレ編集部が運営するコラムです。簿記は一度取得すれば、ビジネスにも家計にも役立つ資格です。簿記検定の詳細や試験対策をはじめ、仕分け・試算表の作成方法など、簿記の魅力や最新情報をお伝えしています。

資格のキャリカレ編集部

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