高卒でも取れる資格おすすめ27選!
キャリアアップや高収入につなげるには?

高卒でも取れる資格おすすめ27選!キャリアアップや高収入につなげるには?

こんにちは、資格のキャリカレ編集部です。

資格には国家資格と民間資格があり、受験資格の要件を満たして試験に合格すれば高卒でも資格を取得できます。業界ごとにさまざまな資格があるため、どの資格を選べばいいのかわからない人もいるでしょう。

この記事では、高卒の方に向けて高卒でも取れる資格の種類を一覧できるようにまとめて紹介します。高校を卒業したばかりの人でも取れる資格を選ぶときのポイントや、取得するメリットも解説しているため、ぜひ参考にしてください。

この記事を読み終える頃には、高卒でも受験資格のある資格がわかり、あなたに合った資格を選べるようになっているでしょう。

目次

高卒でも取れる資格のメリット・選び方のポイント

高卒でも取れる資格のメリット・選び方のポイント

高卒でも資格を持っていると強みになるため、資格を持っていない人と比べて就職・転職活動で有利になります。まずは、高卒でも取れる資格を取得することで得られるメリットと、自分に合った資格の選び方のポイントを確認しておきましょう。

1. メリット

高卒の人が資格を取得するメリットは就職や転職に有利なだけでなく、志望先の企業に豊富な知識や技術を持っているとアピールできることです。取得した資格は履歴書に記載できるため、自分をアピールしやすくなります。

すでに働いている人でも資格の取得によってスキルアップやキャリアアップ、独立開業も可能です。ビジネス系の資格取得で仕事に関係する知識やスキルを習得できれば、任せられる人材として業務範囲が広がり収入アップも見込めます。さらに、上位資格の取得でキャリアアップにつながれば、今よりも条件のよい企業に転職できる可能性が高まります。

2. 選び方のポイント

高卒の人が自分に合った資格を選ぶ際は、需要が高い資格を選ぶことが大切です。需要がなければ資格を取得しても活かせる場所がなく宝の持ち腐れになる恐れがあるため、どのような資格の人気が高く、需要があるのか資格に関連する情報の検索をおすすめします。受験資格に高卒と明記された資格を中心に調べてみましょう。

ただし、資格の種類によっては難易度が高く、合格基準に達するためには長期間の勉強時間を確保する必要があります。過去の試験の合格率や勉強時間の目安を検索してみてください。

高卒でも取れる資格の種類

高卒でも取れる資格の種類

高卒でも取れる資格には国家資格と民間資格があり、どちらの資格を選ぶのかによって取得する難易度や勉強時間の目安も変わってきます。それぞれの特徴と違いについて詳しく解説します。

1. 国家資格

国家資格は、国や自治体が法令に基づいて認定する資格です。資格の種類によって業務や名称を独占できるものもあり、国家資格を取得することで法律による社会的な地位が保証されます。代表的な国家資格は、弁護士や公認会計士、保育士などです。

国家資格を取得するメリットは、国や自治体が認定する資格のため民間資格よりも信頼性が高いことです。また、毎年実施される資格試験の運営費用は国や自治体の予算で賄われており、受験費用は民間資格よりも比較的安く設定されています。一方で、法令に基づいて実施される資格試験のため、民間資格よりも難易度が高く合格率が低くなる傾向にあります。

2. 民間資格

民間資格は民間の団体や組織が認定する資格です。国家資格以外の資格はすべて民間資格に含まれます。民間資格を取得するメリットは国家資格よりも難易度が低く受験資格に制限がないものも多く、誰でも取りやすいことです。

一方で、国家資格ほどの信頼性はなく、取得のしやすさから多くの有資格者が出て差別化が難しくなります。また、運営会社が独自で教材の作成や試験の開催などを行うため、受験費用は高めに設定されるケースも少なくありません。ただし、民間資格の中には知名度や需要が高く、社会的に認められている公的資格も存在します。

【国家資格】
高卒でも取れる資格おすすめ15選

【国家資格】高卒でも取れる資格おすすめ15選

国家資格は社会的な地位が保証されており、履歴書に資格を記載することで就職・転職活動で有利になります。高卒でも取れるおすすめの国家資格15選の概要を一覧にまとめて紹介するので、興味のある分野・ジャンルの資格を探してみてください。なお、各資格に関する難易度の判定は合格率を基にしており、以下の通りです。

【難易度の判定】

合格率 難易度
10%以下 非常に高い
30%以下 高い
60%以下
60%以上 低い

1. 宅地建物取引士

宅地建物取引士は都道府県知事から宅地建物取引業を認められた資格で、宅建士の愛称で親しまれています。宅地建物取引業者は事務所を設置する際に業務内容や事務所の規模などに応じて、国土交通省令で定められている人数の宅地建物取引士を置くことが義務付けられています。

受験資格 日本国内に居住する全ての人
試験内容 四肢択一式による筆記試験(全50問)
難易度 高い

宅地建物取引士は、日本在住であれば年齢や学歴を問わず誰でも受験が可能です。登録講習の修了者は、筆記試験の一部が免除されるため出題される問題は全45問になります。2023年度の合格率は17.2%と低く、国家試験の中でも難易度が高い資格であることがわかります。(※)

参考 一般財団法人不動産適性取引推進機構|試験実施概況(過去10年間)
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2. 行政書士

行政書士は、行政書士法に基づいて官公庁へ提出する書類作成を代理で引き受ける際に必要な資格です。業務独占資格に該当するため、国家試験に合格した人でなければ行政書士を名乗ることも仕事も行えません。主な業務内容は官公庁の許可・認可が必要な書類の提出や契約書・権利義務または事実証明などに必要な書類の作成が挙げられます。

受験資格 特になし
試験内容 択一式、記述式による筆記試験(全60問)
難易度 高い

行政書士の国家試験は年齢・学歴・国籍を問わないため、高卒でも受験可能です。2023年度の合格率は13.98%と非常に低い結果でした。過去には、合格率が10%以下の8.27%(2014年度)や9.95%(2016年度)の年もあり、行政書士の試験の難易度は非常に高いといえるでしょう。(※)

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3. 司法書士

司法書士は、遺産相続や不動産登記、裁判など、日常生活でのトラブルを法的な手続きによって解決に導く職業で、業務独占資格に該当する国家資格です。主な業務内容は、会社の設立や不動産の登記などの手続きで必要な書類の作成、簡易裁判所訴訟の代理などです。

受験資格 特になし
試験内容 筆記試験、口述試験
難易度 非常に高い

司法書士の国家試験は年齢・性別・学歴などは問われません。そのため、最終学歴が高卒の人でも受験できます。2023年度の試験結果は、受験者数1万3,372人のうち合格者は695人で、合格率は5.2%でした。前述した国家資格と比べても難易度が非常に高いため、独学による学習で資格取得を目指すのは難しいかもしれません。

参考法務省|令和5年度司法書士試験の最終結果について
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4. 社会保険労務士

社会保険労務士は、企業経営の効率化を図り、経営者のサポートを行う役割を持つ職業です。主な業務内容は、労働社会保険諸法令に基づいた書類作成や申請書の提出代行などが挙げられます。

受験資格 高校・専門学校・大学などの卒業者、一定期間の実務経験者、厚生労働大臣が認めた国家試験合格者など
試験内容 選択式、択一式(全78問)
難易度 非常に高い

社会保険労務士の受験資格は、学歴・実務経験・国家試験合格者・過去受験者ごとに異なります。高校を卒業した人は卒業証明書や修了証明書または卒業証書の写しを提出すれば受験可能です。2023年度の試験は、受験者数4万2,741人のうち合格者数は2,720人で、合格率は6.4%でした

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5. 通関士

通関士は、輸出入業者が法令を守って貨物の輸出入の手続きをしているかを検査・管理する職業です。業務独占資格に定められている国家資格で、主な業務内容は通関書類の審査とチェック後の記名・押印です。就職先として、税関または貿易・流通・運送などの企業が挙げられます。

受験資格 特になし
試験内容 選択式、択一式、計算式、選択式・計算式による筆記試験(全67問)
難易度 高い

通関士の受験資格は、学歴・年齢・経歴・国籍を問わず誰でも受験できます。高卒でも受験資格が得られるため、税関業務に携わりたい人は国家試験に挑戦するとよいでしょう。2023年度の全科目受験者の合格率は第56回が17.7%、第57回は23.0%でした。(※)

参考 法律系資格おすすめ10選!独学で合格できるかも解説

6. 基本情報技術者

基本情報技術者は、経済産業省が主催する情報処理技術者試験の資格区分に含まれる国家資格です。ITエンジニアの登竜門の位置付けにあり、IT業界への転職時に役立ちます。IT企業からのニーズが高く、キャリアを始める前に取得するケースが少なくありません。

受験資格 特になし
試験内容 選択式(全80問)
難易度

2023年度から、コンピュータを使用したCBT方式で試験が行われています。ただし、身体の不自由や何らかの事情でCBT方式での受験が難しい場合は、筆記による特別措置試験を受けられます。2023年度の試験は、受験者数が年間12万1,611人、合格者数は5万7,278人で合格率は47%でした。

参考独立行政法人情報処理推進機構|情報処理技術者試験統計資料 令和6年3月分 基本情報技術者試験
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7. ITパスポート

ITパスポートは、ITの基礎知識があることを証明できる国家資格です。ITの基礎知識はIT業界に限らず幅広い職種や業界で役立つため、社会人だけでなく就職活動を控える高校生や大学生も取得しておいて損はないでしょう。

受験資格 特になし
試験内容 四肢択一式(全100問)
難易度

ITパスポートは社会人だけでなく学生にも習得を推奨しているため、誰でも受験できます。
試験は100問中92問が総合評価の対象になり、残り8問は今後出題される問題の評価が目的で出題されます。

2024年3月度の試験の合格率は45.9%でした。小学校・中学校・高校を含む学生の合格率は41.4%で、約4割が合格していることから高卒でも取得しやすい国家資格といえます。(※)

参考独立行政法人情報処理推進機構|ITパスポート試験 試験結果
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8. FP技能士(ファイナンシャルプランナー)

FP技能士(ファイナンシャルプランナー)は、人生や生活に密着したお金・保険・金融など幅広い知識が求められる国家資格です。いわゆる家計のホームドクター的な役割を担っています。FP技能検定は3級~1級があり、2級以上に合格すると上位資格のAFP資格やCFP®資格の認定研修を受講できます。

受験資格 FP業務に従事している者または従事しようとしている者
試験内容 学科試験、実技試験
難易度

学科試験または実技試験の一部合格者は、試験免除制度を利用できます。2023年9月度の合格率は次のとおりです。

  • 3級(学科試験:74.8%、実技試験:77.7%)
  • 2級(学科試験:53.5%、実技試験:52.0%)
  • 1級(96.2%)

参考日本FP協会|FP技能士の取得者数 及び 試験結果データ
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9. 保育士

保育士は、保育施設で乳幼児の保育や保護者の子育てをサポートする役割がある国家資格です。保育士の資格がなければ保育業務に従事していても保育士を名乗れません。指定保育士養成施設の保育課程を修了すれば、保育士試験を受けずに資格を取得できます。

受験資格 最終学歴によって異なる
試験内容 筆記試験、実技試験
難易度

保育士は高卒でも受験資格がありますが、1991年4月1日以降の卒業者は保育科の卒業、または2年以上かつ2,880時間以上児童の保護、援護に従事した勤務経験が必要です。

筆記試験の全科目に合格すると実技試験を受験できるようになります。ただし、幼稚園教諭免許所有者は筆記試験が免除されます。2022年度の年間の受験申請者数は7万9,378人で、合格者は2万3,758人でした。(※)

参考 こども家庭庁|保育士試験の実施状況(令和4年度)
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10. 介護福祉士

介護福祉士は、介護業界で信頼性が高い国家資格で、介護・福祉施設で求められる資格の1つです。主な業務内容は、高齢者や身体が不自由な人の移動・食事・排泄などの介助を行い、生活をサポートすることです。介護福祉士の資格取得後にケアマネジャーの資格を取れば、高収入やキャリアアップにつながります。

受験資格 学歴・実務経験によって異なる
試験内容 筆記試験、実技試験
難易度

高卒の人が介護福祉士の国家試験を受験するためには、介護福祉士養成施設を卒業する必要があります。2024年度の合格率は82.8%で、全体の約8割の受験者が合格しました。国家資格の中でも比較的取得しやすい資格といえるでしょう。(※)

参考 厚生労働省|第36回介護福祉士国家試験合格発表
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11. 調理師

調理師は、飲食店や食品・そうざいの製造業などで調理業務に従事する際にあると便利な国家資格です。調理師免許は調理業務に携わる上で必須ではありませんが、免許を持つ人の方が収入アップを目指せるでしょう。

受験資格 学歴や職歴によって異なる
試験内容 四肢択一式による筆記試験(全60問)
難易度

調理師の受験資格は中学校卒業以上の学歴がある人や、飲食店・魚介類販売業・そうざい製造業などで2年以上の調理業務に従事した実務経験がある人に限られます。パートやアルバイトの場合は、週4日以上かつ1日6時間以上の勤務が必須です。2022年度の試験の合格率は、全国平均で65.4%です。(※)

参考 厚生労働省|令和4年度 調理師試験実施状況
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12. 製菓衛生師

製菓衛生師は、菓子製造業に従事する人のうち、都道府県知事から免許を付与される国家資格です。名称独占資格に該当するため、資格がなければ製菓衛生師は名乗れません。

受験資格 学歴や職歴によって異なる
試験内容 四肢択一式による筆記試験(全60問)
難易度

製菓衛生師の受験資格の詳細は次のとおりです。

  • 都道府県知事が指定した製菓衛生師養成施設で1年以上製菓衛生師に求められる知識や技能を習得した者
  • 2年以上菓子製造業に従事した実務経験がある者

関西広域連合によると、2023年度の関西圏における製菓衛生師試験の合格率は75.0%でした(※1)。東京都の合格率は67.2%で(※2)、7割前後の人が資格を取得していることから難易度は低いといえるでしょう。

参考 ※1 関西広域連合|令和5年度 調理師試験・製菓衛生師試験結果について
※2 東京都保健医療局|東京都製菓衛生師試験合格発表
講座の選び方食・フード・ドリンク講座の選び方

13. クリーニング師

クリーニング師は、クリーニング業法に基づいて定められた国家資格です。クリーニング処理業務を行うクリーニング店は、1名以上のクリーニング師を置くことが義務付けられています。資格の取得後は3年に1度、クリーニング師研修を受講しなければなりません。

受験資格 中学校卒業以上、またはそれと同等以上の学歴がある者
試験内容 学科試験、実地試験
難易度

クリーニング師試験は、最終学歴が中卒の人でも受験できます。学科試験では衛生法規や公衆衛生などの知識が求められ、実地試験ではワイシャツのアイロン仕上げやシミの鑑別、シミ抜きなどを行う技能が試されます。2023年度のクリーニング師試験の合格率は、東京都が63.0%(※1)、大阪府は48.5%(※2)でした。

参考 ※1 東京都保健医療局|令和5年度東京都クリーニング師試験合格発表
※2 大阪府|大阪府クリーニング師試験結果について

14. 旅行業務取扱管理者

旅行業務取扱管理者は旅行業界で唯一の国家資格で、旅行プランを販売する旅行代理店で1名以上の配置が義務付けられています。

旅行業務取扱管理者の分類は次のとおりです。

  • 国内旅行業務取扱管理者(国内旅行のみ扱う場合)
  • 総合旅行業務取扱管理者(海外旅行を扱う場合)
  • 地域限定旅行業務取扱管理者(営業所が所在する市区町村または隣接する市区町村の範囲の旅行のみ扱う場合)

受験資格 特になし
試験内容 選択式による筆記試験
難易度

試験は法令・約款・国内実務の3科目があり、免除資格の有無によって免除される科目が異なります。免除科目は、法令のみ、国内実務のみ、両方の3つのパターンがあります。2023年度の合格率は、国内旅行業務取扱管理者試験が34.9%、総合旅行業務取扱管理者試験が22.3%、地域限定旅行業務取扱管理者試験は39.9%でした。

参考一般社団法人全国旅行業協会|令和5年度 国内旅行業務取扱管理者試験 実施結果一覧表
一般社団法人日本旅行業協会|令和5年度 総合旅行業務取扱管理者試験(10月22日実施)実施結果
国土交通省 観光庁|令和5年度 地域限定旅⾏業務取扱管理者試験実施状況⼀覧表

15. 警察官採用試験

警察官採用試験は、公務員である警察官になるための国家試験です。警視庁の警察官採用試験の概要を紹介します。

受験資格 学歴によって異なる
試験内容 一次試験(筆記試験、資格経歴等の評定、適性検査)
二次試験(面接試験、身体検査、体力検査、適性検査)
難易度

受験資格は、18歳以上33歳未満の大学卒業者、または卒業見込みの人(Ⅰ類)もしくは、18歳以上33歳未満の高校卒業者、または卒業見込みの人(Ⅲ類)です。2023年度の警視庁の男女別受験者数と合格者数は次のとおりです。

  • 男性(Ⅰ類:受験者数4,978人、合格者数824人、Ⅲ類:受験者数2,173人、合格者数272人)
  • 女性(Ⅰ類:受験者数1,737人、合格者数304人、Ⅲ類:受験者数815人、合格者数136人)

いずれも合格率は10%台で国家資格の中でも難易度は高いものの、合格すれば安定した職業に就けます。

参考令和6年度警視庁採用サイト|採用情報

【民間資格】
高卒でも取れる資格おすすめ12選

【民間資格】高卒でも取れる資格おすすめ12選

民間資格は国家資格よりも取りやすい資格も多いため、受験のハードルが下がります。国家資格を目指す前に民間資格の取得から挑戦してみるのもよいでしょう。ここからは、高卒でも取れるおすすめの民間資格12選を紹介します。

1. ケアマネジャー(介護支援専門員)

ケアマネジャー(介護支援専門員)は、介護が必要な人の状況や希望に合わせた介護ケアプランを作成し、必要に応じて介護施設を紹介したり施設との連絡調整を行ったりする職業です。

受験資格は、以下の業務に従事した合計年数が5年以上あり、従事した日数が900日以上である人です。

  • 医師や介護福祉士などの国家資格に基づく業務に従事した人
  • 支援相談員や生活相談員などの相談援助業務に従事した人

試験内容は、五肢複数方式による全60問が出題されます。解答は選んだ選択肢をマークシートに塗りつぶす形式です。2022年度のケアマネジャーの資格試験における全国の合格率は19.0%でした。合格率は20%前後を推移しており、民間資格の中でも難易度が高い資格といえます。(※)

参考 東京都福祉保健財団ケアマネジャー専用サイト|東京都の試験実施状況
関連記事ケアマネジャー(介護支援専門員)とは| 仕事内容・メリット・デメリット・なり方を解説
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2. 登録販売者

登録販売者は、第2類と第3類の医薬品を販売する資格を持つ職業です。登録販売者の資格が創設されるまでは薬の販売には薬剤師の資格が必要でしたが、人材不足で医薬品の販売が滞るのを解消するために登録販売者が新たに創設されました。

登録販売者試験の受験資格は、2014年度までは特定の教育課程の修了または実務経験などが必須でした。しかし、2015年度からは学歴や実務経験の制限がなくなり、誰でも受験できるようになっています。

試験内容は、多肢選択式による筆記試験が実施されます。出題範囲は医薬品に関する基礎知識や人体の働き、薬事に関わる法規・制度などで、試験では全120問が出題されます。2023年度の登録販売者試験の合格率は全国平均が43.7%でした。合格者は受験者の半数以下であるため、難易度は中程度といえるでしょう。(※)

参考 厚生労働省|令和5年度登録販売者試験実施状況
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3. 調剤薬局事務

調剤薬局事務は、全国の調剤薬局や薬店で事務を行う職業です。資格の取得には、薬や処方に関する基礎知識や保険制度などの知識が求められます。調剤薬局事務の受験資格は特になく、年齢や学歴などに関わらず誰でも受験可能です。

ただし、認定教育機関(キャリカレJADP認定調剤薬局事務資格)講座の全カリキュラムを終了し、認定教育機関が指定した受験可能期間内に受験、合格することが必要です。合否判定は得点率70%以上としています。

参考一般財団法人日本能力開発推進協会(JADP)
関連記事調剤薬局事務の資格は独学で取得できる?独学で取得するメリットや方法も解説
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4. 医療事務

医療事務は、とくに女性に人気がある資格の1つです。社会的な信頼性が高い資格と考えられています。医療事務試験に合格すれば、病院・クリニックや歯科医院への就活で有利に働きます。受験資格は不問のため、中卒でも高卒でも受験可能です。

医療事務審査の対象は、医療機関での受付業務やコミュニケーション、診療報酬請求事務業務に関する職業能力などです。

認定教育機関(キャリカレ医療事務講座)の全カリキュラムを終了した後、在宅で受験できます。得点率70%以上が合格です。医療事務の資格を取得すれば、医療事務として全国で働けるため、再就職につながりやすいでしょう。

参考一般財団法人 日本能力開発推進協会(JADP)
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5. 心理カウンセラー

心理カウンセラーは、心の悩みがある人や人間関係によるストレス・不安を抱えている人にアドバイス・指導を行いながら、問題を解決に導く心理学のスペシャリストです。心理カウンセラーになるには、心理学とカウンセリングの専門的な知識が求められます。

心理カウンセラーはさまざまな組織や団体が認定しており、大学で心理学を専攻していない人や高卒の人でも認定協会が指定する講座を受講し、検定に合格すると資格を取得できます。例えば、資格のキャリカレのメンタル心理カウンセラー資格取得講座がその1つです。

メンタル心理カウンセラー資格取得講座では資格取得に必要な心理学の基礎から学べて、検定試験で70%以上正解すると資格を取得できます。テキストを見ながら受験することも可能なため、資格取得の難易度を下げられます。

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6. 日商簿記検定

日商簿記検定は、商工会議所が実施する検定試験です。簿記は、会計知識や財務諸表を正しく読み取る力を持つ証明になり、業態や企業規模に関わらずさまざまな企業で求められる技能です。日商簿記検定は受験資格に制限がないため、高卒や社会人、主婦など幅広い年齢の方々が受験できます。

検定試験は原価計算初級・簿記初級・3級~1級までの5つのカテゴリーがあり、合格基準は70%程度です。2023年11月度の合格率は次のとおりです。

  • 原価計算初級(89.9%)
  • 簿記初級(59.9%)
  • 3級(33.6%)
  • 2級(11.9%)
  • 1級(16.8%)

原価計算初級と簿記初級の難易度は比較的低く、3級以上は1割~3割程度と難易度が高い傾向にあります。(※)

参考 商工会議所の検定試験|受験者データ
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7. ネイリスト技能検定試験

ネイリスト技能検定試験は、国内外でプロのネイリストとして通用する知識と技能を習得できる検定です。3級~1級まであり、3級の受験資格は中卒以上であれば誰でも受験できます。飛び級での受験はできないため、2級以上を目指す場合は3級から順番に合格を目指しましょう。

検定試験の内容は、各級共通で筆記試験と実技試験が行われます。筆記試験のみ合格した場合は、次回試験を受ける際に筆記試験が免除されます。2023年秋期までの各級の合格率の平均は次のとおりです。

  • 1級(39.22%)
  • 2級(43.04%)
  • 3級(84.98%)

3級は受験者の約8割以上が合格しており、2級以上になると合格率は約4割程度に下がっていることがわかります。初心者の方は、難易度が比較的低い3級から受験するとよいでしょう。

プロフェッショナルネイルデザイナー講座|ネイリスト技能検定突破も!?

参考公益財団法人日本ネイリスト検定試験センター|ネイリスト技能検定試験とは

8. ベビーシッター(JADP認定)

ベビーシッター(JADP認定)は全国の保育施設で活用でき、子どもに携わる職場で働くことが夢という人にとって魅力的な資格です。合格すると、子育てに関する基礎知識や保護者とのコミュニケーションの取り方などの専門知識と保育の実践力が身につきます。

国家資格の保育士を受験するには指定保育士養成施設の保育課程を修了する必要がありますが、ベビーシッターであれば認定協会が指定する認定講座を受講し、全てのカリキュラムを修了すれば受験資格を得られます。

ベビーシッターの取得には認定講座の修了後、検定試験の合格が必須です。具体的には、合格基準の70%以上の正解が必要です。認定講座の資格のキャリカレのベビーシッター資格講座なら、わからないところがあっても専任講師に何度でも質問できるため、合格を目指しやすいでしょう。

おすすめのベビーシッター講座はこちら

9. マイクロソフトオフィススペシャリスト(MOS)

マイクロソフトオフィススペシャリスト(MOS)は、Microsoft社が主催する民間資格で、取得すればMicrosoft Office製品に関する知識や操作スキルの証明になります。Microsoft Office製品にはExcelやWord、PowerPointなどがあり、世界的に活用されているため資格があれば海外でも活躍できます。受験資格は年齢や国籍に問わず誰でも受験可能です。

試験は、全国一斉試験と随時試験の2つの受験方法があり、好きな方を選べます。公式サイトでは合格点や合格率のデータは非公開のため、試験の難易度は不明です。ただし、世界共通の資格であるため、海外で働きたい人は挑戦してみるとよいでしょう。

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10. 秘書技能検定

秘書技能検定は、ビジネスマナーや敬語の使い方など、社会人が身につけておくべき技術や能力を習得できる検定です。3級・2級・準1級・1級の4つのレベルがあります。上級資格を取得することで資格手当をもらえる場合もあるため、年収アップも期待できます。秘書技能検定の受験資格は特に制限がありません。就活を目指している高卒や大卒の人をはじめ、高卒の人でも受験可能です。

検定試験は、各級共通で筆記試験があります。3級~準1級までは選択式と記述式の問題で、1級は全て記述式の問題が出題されます。筆記試験は理論と実技の2部構成です。いずれも60%以上正解できれば合格となります。ただし、準1級と1級は筆記試験の合格後に面接試験があります。3級・2級は筆記試験のみのため難易度は比較的低いと考えられますが、準1級以上は面接対策も必要なため難易度はやや高いといえるでしょう。

11. NSCA認定パーソナルトレーナー

NSCA認定パーソナルトレーナーは、世界共通のパーソナルトレーナーの民間資格です。2021年6月時点では全世界で延べ5万5,000人が資格を取得しており、国際的に信頼性の高い資格として広く認知されています。高等学校卒業者、高等学校卒業程度認定試験合格者で18歳以上、NSCAジャパン会員であれば受験可能です。

試験は、コンピュータを用いたコンピュータベース試験が行われます。2022年度の試験の合格率は82.3%で、難易度はそこまで高くなく資格の取得を目指しやすいでしょう。(※)

参考 NSCA資格認定試験|試験について

12. インテリアコーディネーター

インテリアコーディネーターは、インテリアに関する豊富な知識を活かして快適な暮らしを提案するインテリアの専門家です。受験資格の制限は特にありません。そのため、高卒でもインテリアコーディネーターの資格試験を受けられます。

試験は、一次試験(学科)と二次試験(実技)の2部構成で、一次試験に合格しないと二次試験は受けられません。学科では、CBT方式による選択式の問題が全36問出題されます。実技は筆記試験で、プレゼンテーション・論文によるインテリア計画の提案を行います。

2023年度の全体の合格率は24.9%です。試験別の合格率は一次試験が35.0%、二次試験は56.9%でした。試験の難易度は、二次試験よりも一次試験の方が高い傾向にあることがわかります。(※)

参考 公益社団法人インテリア産業協会|インテリアコーディネーター資格試験結果

【まとめ】
高卒でも取れる資格は多い!
自分に合ったものを探そう

【まとめ】高卒でも取れる資格は多い!自分に合ったものを探そう

資格には国家資格と民間資格があり、高卒でも取れる資格は意外に多いといわれています。資格によって難易度や勉強時間の目安が異なるため、自分に合ったものを探すことが重要です。独学でも資格を取得できますが、最短ルートで効率よく勉強するなら通信講座を活用するのも一つの手です。

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この記事の監修者

資格のキャリカレ編集部

150以上の通信教育資格講座を展開し、資格取得・実用スキルの習得はもちろん、キャリアサポートまで行う資格のキャリカレ編集部が運営するコラムです。

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